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介護事故でお悩みの方へ

介護事故でお悩みの方へ

ご家族が介護中に転倒などの事故に遭ってしまい、骨折などの重傷を負ってしまったり、お亡くなりになってしまい、悩まれているという方が近年増えてきています。

介護現場は大変ですから、事故を100%防ぐということは困難ですし、不可抗力で介護事故が発生してしまうこともあります。
また、交通事故などと異なり、加害者の悪質性が高いとはいえないケースも多くありますし、日ごろお世話になっていることもあって、損害賠償請求には躊躇が生じがちです。
もちろん当事務所としても、あらゆる介護事故で損害賠償請求をしていくというわけではありません。
しかしながら、介護水準に達しない介護状況であったために介護事故になってしまったという場合、そのまま泣き寝入りしてよいのかという疑問が生じます。
また、介護施設は、なにか事故があったときのために保険に入っているのが通常ですから、事故があったのであれば損害賠償請求に躊躇してはいけません。
そのための保険です。
ご家族が事故のせいで痛い思いをされているわけですから、まずは弁護士に法律相談をしてみることをおすすめします。

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パターン別の介護事故の解説

移動時の事故(転倒事故)

不倫慰謝料・不貞慰謝料の金額

移動時における転倒事故が、介護事故の中で最も多い事故類型とされています。

転倒事故で損害賠償請求が認められるためには、簡単に言うと、介護施設側が安全に配慮していれば転倒を防げたといえることが必要です。
ただし、24時間すべての利用者に付きっきりの介護をするわけにもいきませんから、どの程度の安全配慮義務を果たしていたのかが問題となります。
これについては、介護施設側が認識していた又は認識すべきであった個別の利用者の心身の状態を前提として、どのような状況でどの程度転倒する危険性があるのか、どの程度の防止策を採らなければいけないのかを具体的に検討していくことになります。

事故の前にも転倒をしていたであるとか、最近足がぐらついてうまく立てないなどと利用者が言っていたなどといった事情があった場合には、転倒の危険性があるということになりますから、当該利用者が移動をする際には、介護施設職員が付き添っていなければならないということになります。

入浴時の事故(転倒事故や溺死事故)

入浴時の事故(転倒事故や溺死事故)

入浴時の事故は、浴室内で転倒する事故や、溺れてしまう事故というのが多い類型です。

岡山地方裁判所平成22年10月25日判決(判例タイムズ1362号162頁)は、「浴室は、認知症に陥っている入居者が勝手に利用すれば、濡れた床面で転倒し骨折することもあるし、急激な温度の変化により血圧が急変したりして心臓に大きな負担がかかるのみならず、湯の温度調整を誤ればやけどの危険性もあり、さらには利用者が浴室内で眠ってしまうことにより溺死するなどの事故が発生するおそれも認められるのであるから、具体的な危険性を有する設備に該当する。」と判断しています。

入浴介護は、もともと事故発生のリスクが大きく、事故が発生してしまった場合には生命身体に対する危険性が高いので、介護施設側には高度の注意義務が課せられると考えられます。

介護施設側の監視体制が不十分であったために転倒事故や溺死事故などが起きてしまった場合には、介護施設側に対する損害賠償請求が認められることになります。

就寝時の事故(転落事故や褥瘡事故)

就寝時の事故(転落事故や褥瘡事故)
1. 転落事故

就寝時の事故で多いのは、ベッドからの転落事故です。

身体を拘束してしまうと人権問題にもなりかねないため、介護施設側としては難しいところですが、利用者の状況からしてベッドから転落する危険性があるケースにおいては、ベッド柵を取り付ける、利用者がベッドから出ようとした際にセンサーが鳴るようにする、就寝時に転落の危険性のある利用者に対しては頻回も見回りを実施するなどの措置を採らなければなりません。
こうした措置を採らずに転落事故が生じてしまったという場合は、介護施設側に対する損害賠償請求が認められることがあります。

2. 褥瘡事故

体位変換をしなかったため褥瘡(じょくそう)が発症してしまうことがあります。

褥瘡とは、皮膚や皮下組織が自分自身の体重により圧迫を受け、局所の血流が遮断されて、その部位の組織が壊死に陥ることです。

寝たきりの方などは、自身で体の向きや位置を変えられませんので、介護施設の方で体位変換を行わなければ褥瘡が発症してしまう危険性があります。

介護施設が体位変換などを怠っていた場合には、褥瘡や褥瘡に伴うその他の傷病について、損害賠償責任を負うことになります。

食事時の事故(誤嚥事故)

食事時の事故(誤嚥事故)

食事時の事故として多いのは、誤嚥(ごえん)事故です。

誤嚥というのは、本来食道から胃に入るべき食べ物・飲み物・唾液などが、気管・気管支・肺に入ってしまうことです。

誤嚥は、窒息や誤嚥性肺炎を引き起こし、重大な事故や死亡事故につながってしまうことが多くなっています。

介護施設側としては、利用者の嚥下機能を把握した上で、誤嚥のおそれのある利用者に対しては、食べ物を少しずつゆっくり摂取してもらうようにする、餅・こんにゃくなど誤嚥を引き起こしやすい食品を避けて提供する、トロミアップなどを用いて食事にとろみをつける、食事後すぐに横にさせないなどの措置を採る必要があります。

誤嚥をするリスクのある利用者に対して、これらの措置を講じなかった場合には、介護施設側に対する損害賠償請求が認められることがあります。

その他の事故

その他の事故

転倒・転落事故、溺死事故、褥瘡事故、誤嚥事故以外でも介護事故が生じることがあります。

基本的には、どの類型も、介護施設側が認識していた又は認識すべきであった個別の利用者の心身の状態を前提として、どのような事故が生じる危険性があるのか、どの程度の防止策を採らなければいけないのかを具体的に検討していくことになります。
そして、当該利用者の状況からすれば、通常要求される介護水準に満たしていたどうかを判断し、これを満たしていなかった場合に損害賠償請求が認められるということになります。

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介護事故で請求できる損害

介護事故で請求できる損害

慰謝料

慰謝料は、人身事故の場合に必ず発生する入通院慰謝料(傷害慰謝料)と、後遺症が残ってしまった場合に発生する後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の2つがあります。

後遺症が残ってしまった場合には、入通院慰謝料(傷害慰謝料)と後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の2つの慰謝料を請求できるということになります。
なお、被害者が重度の後遺症を負ってしまった場合には、近親者も慰謝料の請求をすることができます(最高裁判所昭和33年8月5日判決 最高裁判所民事判例集第12巻12号1901頁)。

1. 入通院慰謝料(傷害慰謝料)の相場

●入通院慰謝料相場(単位:万円)

通院\入院 0か月 1か月 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月 10か月 11か月 12か月 13か月 14か月 15か月
0か月 0 53 101 145 184 217 244 266 284 297 306 314 321 328 334 340
1か月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342
2か月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344
3か月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346
4か月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348
5か月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350
6か月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346 352
7か月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344 348 354
8か月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341 346 350 356
9か月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338 343 348 352 358
10か月 145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335 340 345 350 354 360
11か月 150 179 207 234 258 278 296 312 324 332 337 342 347 352 356 362
12か月 154 183 211 236 260 280 298 314 326 334 339 344 349 354 358 364
13か月 158 187 213 238 262 282 300 316 328 336 341 346 351 356 360 366
14か月 162 189 215 240 264 284 302 318 328 338 343 348 353 358 362 368
15か月 164 191 217 242 266 286 304 320 332 340 345 350 355 360 364 370

※入院16か月以降は、6万円ずつ加算

※通院16か月以降は、2万円ずつ加算

※なお、大阪地方裁判所や名古屋地方裁判所では別の慰謝料基準が採用されていますが、大きな金額の差はありません。

2. 後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の相場

後遺症慰謝料は後遺症の程度によって異なります。

介護事故の場合、交通事故における自賠責、学校事故におけるスポーツ振興センター、労災事故における労基署といったような、後遺障害等級の認定機関がありませんので、被害者の側で、どの程度の後遺症に属するのかを立証していく必要があります。

等級に応じた後遺症慰謝料相場は下記のとおりとなっています。

14級慰謝料 110万円
13級慰謝料 180万円
12級慰謝料 290万円
11級慰謝料 420万円
10級慰謝料 550万円
9級慰謝料 690万円
8級慰謝料 830万円
7級慰謝料 1000万円
6級慰謝料 1180万円
5級慰謝料 1400万円
4級慰謝料 1670万円
3級慰謝料 1990万円
2級慰謝料 2370万円
1級慰謝料 2800万円

治療費

必要かつ相当な実費全額が認められます。
また、今後もかかっていく将来の治療費も認められることがあります。

将来の治療費については、厚生労働省の出している簡易生命表に従い、平均余命までの期間の治療費が支払われることになります。
なお、介護事故がなかったとしても出費されたであろう元々の持病についての治療費は損害賠償請求の対象となりませんが、持病が重篤化した場合や他の症状が発現したという場合には、介護事故に伴う損害賠償請求の対象となります。

入院雑費

入院日額1500円が入院雑費として認められることになっています。

入院付添費

被害者が入院している間の、家族の付添い費用が認められることがあります。

入院付添費は、日額6500円というのが裁判の一般的な基準とされていますが(東京地方裁判所平成25年3月7日判例タイムズ1394号50頁など)、症状の程度によっては1割~3割の範囲で増額が考慮されることがあります(7150円~8450円)。
また、仕事を休んで入院に付き添ったという場合で、欠勤分の給料減少額(もしくは有給休暇を取得した場合の給料日額)が上記入院日額を上回る場合は、この休業損害相当額を入院付添費として請求していくことになります。

将来介護費など

介護事故により重度の後遺症を残してしまい、今後もずっと介護が必要であるという方については、平均余命までの将来介護費が認められることになっています。

職業付添人に介護を頼んでいる場合や、介護施設に入所している場合については、その実費相当額が認められます。
ただし、介護事故がなかったとしても出費していたであろう介護費用については、損害賠償請求の対象となりませんので、介護費用の増額分のみを請求していくことになります。
また、介護事故後に新たに出費を余儀なくされることとなったおむつ代などの雑費や、車いす・介護用ベッドなどの装具・器具の購入費も損害賠償請求の対象となります。

損害賠償関係費用その他

診断書代などが損害賠償関係費用として認められることがあります。

遅延損害金

事故の日から遅延損害金が発生します。
その利率については、令和2年3月31日までの事故の場合は5%とされています。

令和2年4月1日以降の利率は、事故日によって異なるとされています(民法第404条3項)。
なお、令和2年4月1日から令和5年3月31日までの交通事故の場合は3%と決まっています(民法第404条2項)

弁護士費用

民事訴訟を提起すると、判決で認容された損害額の10%程度が弁護士費用の損害として更に認定されます。
なお、裁判で認定された弁護士費用は、実際依頼する弁護士に支払う弁護士費用とは別物です。

当事務所にご依頼いただく場合の弁護士費用については、こちらをご覧ください

死亡事故の損害

死亡慰謝料・遺族固有の慰謝料

1. はじめに

死亡事故の場合、お亡くなりになられてしまった被害者の精神的苦痛の慰謝料請求(民法第709条,民法第710条)と、ご遺族の精神的苦痛の慰謝料請求(民法第711条)をすることができます。

被害者の方の慰謝料については、相続するご遺族が相続分に従って請求していくことになります。

2. 弁護士に依頼した場合の慰謝料相場

裁判基準の慰謝料相場は、2000万円~2500万円とされています。なお、これらの慰謝料相場は、お亡くなりになられた被害者本人の慰謝料額と、遺族固有の慰謝料額の合計の金額とされています。

3. 慰謝料請求ができる遺族の範囲

(ア)固有の慰謝料請求をすることのできるご遺族の範囲

① 父母
民法711条によって認められます。
なお、父母には養父母を含みます。

② 配偶者(夫又は妻)
民法第711条によって認められます。

③ 内縁の配偶者
民法第711条の類推適用によって認められます。
内縁関係が認められるかどうかは、同居の有無、同居期間、同一家計であるか否か、親族や勤務先等対外的社会的に夫婦として扱われていてかどうかといった事情を総合考慮して判断されています。
なお、内縁の配偶者の固有の慰謝料請求は、他の遺族の慰謝料請求よりも高額となることがほとんどです。
これは、内縁の配偶者には、相続権が認められないことが理由となっています。

④ 婚約者
婚約者というだけでは、原則として固有の慰謝料請求は認められません。
ただし、死亡事故の際には既に同居を開始していた場合は、固有の慰謝料請求が認められる場合があります(大阪地方裁判所平成27年4月10日判決 自保ジャーナル1952号102頁)。

⑤ 子
民法711条によって認められます。
なお、子には養子、認知した子、胎児を含みます。

⑥ 未認知の子
同居して扶養しているといった事情のある場合には、民法711条類推適用によって認められます。

⑦ 兄弟姉妹
裁判例では、民法711条類推適用肯定例と否定例に分かれています。
父母・配偶者・子といった民法711条規定の者と実質的に同視できる身分関係にあったか否かと、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けたか否か(最高裁判所昭和49年12月17日判決 最高裁判所民事判例集28巻10号2040頁参照)が判断のポイントになります。

⑧ 祖父母・孫
裁判例では、民法711条類推適用肯定例と否定例に分かれています。
兄弟姉妹と同様、民法711条規定の者と実質的に同視できる身分関係にあったか否かと、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けたか否か(最高裁判所昭和49年12月17日判決 最高裁判所民事判例集28巻10号2040頁参照)が判断のポイントとなっています。

⑨ 義父母・親代わりの叔父叔母・内縁の配偶者の連れ子
これも兄弟姉妹や祖父母・孫と同様、民法711条規定の者と実質的に同視できる身分関係にあったか否かと、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けたか否か(最高裁判所昭和49年12月17日判決 最高裁判所民事判例集28巻10号2040頁参照)が判断のポイントとなっています。

(イ)亡くなられた被害者本人の慰謝料請求をすることができるご遺族の範囲
亡くなられた被害者本人の慰謝料については、相続人が請求することができます。なお、慰謝料に限らず、逸失利益など亡くなられた被害者本人に発生する損害はすべて相続人が請求することになります。

a 民法による相続人の規定の説明
(a)相続人は原則として配偶者と子

民法では、故人の配偶者(夫又は妻)は常に相続人となると規定されています(民法第890条)。
また、故人の子も相続人となると規定されています(民法第886条)。
故人に子がいる場合は、他の親族(父母・祖父母・兄弟姉妹など)が相続人となることは原則としてありません(民法第889条1項参照)。
以上より、相続人となるのは、原則として、配偶者と子ということになります。
なお、被害者が死亡したときに子が胎児であったとしても、その後生まれた子は相続人として扱われます(民法第886条1項)。

(b)故人に子がいない場合
故人の子が既に亡くなっている場合は、孫が相続人となります(民法第887条2項)
故人の子も孫も既に亡くなっている場合は、ひ孫が相続人となります(民法第887条3項)。
故人に子・孫・ひ孫がいない場合は、父母が相続人となります(民法第889条1項1号)。
故人に子・孫・ひ孫がおらず、父母もいないが、祖父母はいるという場合は、その祖父母が相続人となります(民法第889条1項1号)。
故人に子・孫・ひ孫がおらず、かつ、父母や祖父母といった直系の先祖(直系尊属といいます。)もいない場合には、兄弟姉妹が相続人となります(民法第889条1項2号)。
故人に子・孫・ひ孫がおらず、かつ、父母や祖父母といった直系の先祖(直系尊属といいます。)もおらず、兄弟姉妹も既に死亡しているという場合で、その死亡した兄弟姉妹に子がいるという場合は、その兄弟姉妹の子が相続人となります(民法第889条2項・第887条2項)。

(c)内縁の配偶者や同性のパートナーは相続人となりません
内縁の配偶者や同性のパートナーは、現行法上は相続人とならないとされています。
ただし、民法の改正や判例法理によって、今後これらの者が相続人となることはあり得ますし、そうなっていくのではないかと予想されます。
また、現状、相続が認められないのみであって、内縁の配偶者や同性のパートナーが、亡くなられた被害者に実質扶養されていたような場合には、扶養利益の喪失の損害賠償請求をすることができますし、前述した遺族固有の慰謝料を請求していくこともできます。

b 民法による相続分の規定の説明
(a)相続人が1人しかいない場合
相続人が1人しかいない場合は、故人に発生した損害賠償請求権のすべてが相続人に承継されます。

(b)相続人が配偶者と子の場合
配偶者と子が相続人の場合の相続分は、配偶者50:子50となります(民法第900条1号)。
例えば、子どもが1人の場合は配偶者50:子50となり、子どもが2人の場合は配偶者50:子25:子25となります。
配偶者には半分の相続分があり、残りの半分を子で等しく分けるということになります(民法第900条4号)。

(c)相続人が配偶者と直系尊属の場合
配偶者と直系尊属が相続人の場合の相続分は、配偶者2/3・直系尊属1/3となります(民法第900条2号)。
例えば、相続人が配偶者と父といった場合は配偶者2/3・父1/3となり、相続人が配偶者と父母といった場合は配偶者2/3・父1/6・母1/6となります。
配偶者には2/3の相続分があり、残りの1/3を直系尊属で等しく分けるということになります(民法第900条4号)。

(d)相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合
配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合の相続分は、配偶者3/4・兄弟姉妹1/4となります(民法第900条3号)。
例えば、相続人が配偶者と姉といった場合は配偶者3/4・姉1/4となり、相続人が配偶者と姉弟といった場合は配偶者3/4・姉1/8・弟1/8となります。
配偶者には3/4の相続分があり、残りの1/4を兄弟姉妹で等しく分けるということになります(民法第900条4号)。

(e)特別受益と寄与分
相続人の中に、生前の被害者から贈与を受け取っていたなどの特別受益を受けた者がいる時は、特別受益を受けた相続人は、他の相続人よりも相続分が低くされます(民法第903条)。
他方で、相続人の中で、生前の被害者の事業に関して労務を提供したり、療養看護をするなどして、被害者の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者がいる時は、寄与した相続人は、他の相続人よりも相続分が高くされます(民法第904条の2)。

(f)相続放棄
相続人の中で、相続放棄をした者は、初めから相続人でなかったものとみなされます(民法第939条)。

c 遺産分割
遺産分割をすることによって、以上の相続分と異なる配分とすることができます。

d 遺言と遺留分
被害者が生前遺言を書いていた場合には、その遺言に従うことになります。
ただし、遺言によって法定相続分を承継することができなくなった配偶者や子は、受遺者(遺言によって権利を承継する者)に対して、本来の相続分の1/2を遺留分として請求することができます(民法第1028条2号)。
また、直系尊属のみが相続人である場合は、受遺者(遺言によって権利を承継する者)に対して、本来の相続分の1/3を遺留分として請求することができます(民法第1028条1号)。

逸失利益

介護事故に遭われた方については、元々介護をうけていらっしゃったのでお仕事をされている方というのは少ないと思いますが、お仕事による収入があった方の場合は、介護事故のせいで稼げなくなった分の損害を逸失利益として請求していくことができます。
介護死亡事故の逸失利益で最も多く問題となるのは、年金です。
死亡事故に遭わなければ、本来寿命をまっとうするまで年金受給があったにもかかわらず、これがもらえなくなるわけですから、この分を逸失利益として請求していきます。

1. 逸失利益として請求できる年金と請求できない年金

下記の①~⑫の年金が逸失利益として裁判例で認められていて、遺族年金など被害者の方が保険料を拠出したとは認められないものについては否定される傾向にあります。

①国民年金(老齢年金)(最高裁判所平成5月9月21日判決 判例時報1476号120頁)
②国民年金の振替加算額(東京地方裁判所平成28年10月31日判決交通事故民事裁判例集第49巻5号1320頁、大阪地方裁判所平成30年5月7日判決交通事故民事裁判例集第51巻4号792頁)
③老齢厚生年金(東京地方裁判所平成13年12月20日判決 交通事故民事裁判例集第34巻6号1651頁)
④農業年金(経営移譲年金及び農業者老齢年金)(神戸地方裁判所平成18年12月15日判決 交通事故民事裁判例集第39巻6号1756頁)
⑤地方公務員の退職年金給付(最高裁判所平成5年3月24日判決 判例時報1499号49頁)
⑥国家公務員の退職年金給付(最高裁判所昭和50年10月24日判決 判例時報798号16頁)
⑦港湾労働者年金(神戸地方裁判所平成8年12月20日判決 交通事故民事裁判例集第29巻6号1824頁)
⑧恩給(最高裁判所昭和41年4月7日 判例時報449号44頁)
⑨国民年金法に基づく障害基礎年金の内の子の加算分を除いた本人分(最高裁判所平成11年10月22日判決 判例時報1692号50頁)
⑩厚生年金保険法に基づく障害厚生年金の内の妻の加給分を除いた本人分(最高裁判所平成11年10月22日判決 判例時報1692号50頁)
⑪労働者災害補償法に基づく障害補償年金及び障害特別年金(東京地方裁判所平成7年3月28日判決 判例タイムズ904号184頁)
⑫私学共済年金(退職年金)(名古屋地方裁判所平成22年5月21日判決 交通事故民事裁判例集第43巻3号657頁)

2. 生活費控除率

被害者がまだ存命だったとした場合、収入も得られますが、その分、生活費もかかってくるため、支出されたであろう生活費は控除することになります。

年金部分については、生活費控除率を通常の場合よりも高くする例が多いですが、逸失利益性を有しない遺族年金などで生活費を賄えるといった事情がある場合には、生活費控除が行われないこともあります(大阪地方裁判所平成14年4月11日判決 交通事故民事裁判例集35巻2号514頁)。

3. 中間利息控除

逸失利益というのは、故人が将来長期間にかけて取得するはずであった利益を、現在の一時金としてまとめて支給するものなので、本来ならばただちに手に入らないはずの金銭を受領して利息を得ることができるのは不公平な結果となるという理屈から控除がなされるものです。
具体的には、法定利率での利息を得ることができるだろうと考えられていて、その分が引かれることになっています。
なお、民法改正により令和2年4月1日以降と、令和2年3月31日以前とで、法定利率が異なっていますので、それに伴って中間利息控除の係数であるライプニッツ係数も変わってきます。

【ライプニッツ係数(年金現価表)】

年数 令和2年4月1日以降の
介護事故
令和2年3月31日以前の
介護事故
1 0.9709 0.9524
2 1.9135 1.8594
3 2.8286 2.7232
4 3.7171 3.5460
5 4.5797 4.3295
6 5.4172 5.0757
7 6.2303 5.7864
8 7.0197 6.4632
9 7.7861 7.1078
10 8.5302 7.7217
11 9.2526 8.3064
12 9.9540 8.8633
13 10.6350 9.3936
14 11.2961 9.8986
15 11.9379 10.3797
16 12.5611 10.8378
17 13.1661 11.2741
18 13.7535 11.6896
19 14.3238 12.0853
20 14.8775 12.4622
21 15.4150 12.8212
22 15.9369 13.1630
23 16.4436 13.4886
24 16.6967 13.7986
25 17.4131 14.0939
26 17.8768 14.3752
27 18.3270 14.6430
28 18.7641 14.8981
29 19.1885 15.1411
30 19.6004 15.3725
31 20.0004 15.5928
32 20.3888 15.8027
33 20.7658 16.0025
34 21.1318 16.1929
35 21.4872 16.3742
36 21.8323 16.5469
37 22.1672 16.7113
38 22.4925 16.8679
39 22.8082 17.0170
40 23.1148 17.1591
41 23.4124 17.2944
42 23.7014 17.4232
43 23.9819 17.5459
44 24.2543 17.6628
45 24.5187 17.7741
46 24.7754 17.8801
47 25.0247 17.9810
48 25.2667 18.0772
49 25.5017 18.1687
50 25.7298 18.2559
51 25.9512 18.3390
52 26.1662 18.4181
53 26.3750 18.4934
54 26.5777 18.5651
55 26.7744 18.6335
56 26.9655 18.6985
57 27.1509 18.7605
58 27.3310 18.8195
59 27.5058 18.8758
60 27.6756 18.9293
61 27.8404 18.9803
62 28.0003 19.0288
63 28.1557 19.0751
64 28.3065 19.1191
65 28.4529 19.1611
66 28.5950 19.2010
67 28.7330 19.2391
68 28.8670 19.2753
69 28.9971 19.3098
70 29.1234 19.3427
71 29.2460 19.3740
72 29.3651 19.4038
73 29.4807 19.4322
74 29.5929 19.4592
75 29.7018 19.4850
76 29.8076 19.5095
77 29.9103 19.5329
78 30.0100 19.5551
79 30.1068 19.5763
80 30.2008 19.5965
81 30.2920 19.6157
82 30.3806 19.6340
83 30.4666 19.6514
84 30.5501 19.6680
85 30.6312 19.6838
86 30.7099 19.6989

葬儀費用・墓石建立費など

一般に、葬儀(訪問客の接待も含みます。)やその後の法要(四十九日・百日の法要等)・供養等を執り行うためにする費用、仏壇、仏具購入費、墓碑建立費等については、150万円の範囲内で賠償を認めるという取扱いがなされています(なお、香典が引かれない代わりに香典返しは損害として認められていません。)。

総額が150万円に満たない場合には、現実の支出額の全額が認められます。
葬儀費用等の総額にかかわらず、遺体搬送料など葬儀を行わなくてもかかる費用については、葬儀費用とは別に損害として認められることになっています。
なお、事例によっては、150万円以上の葬儀費用が認められることもあります。

駆けつけ費用

家族の病院への駆けつけ費用や、遠方の家族の葬儀参加のための費用などが認められることがあります。

MERIT

介護事故の解決を弁護士に依頼するメリット

介護事故の解決を弁護士に依頼するメリット

介護施設側が責任を認めていなくても損害賠償請求が認められることがあります

介護現場は大変ですので、介護事故を起こしてしまった場合も、やるべきことはやっていたという態度で、責任を否定してくることが多いです。 ただし、被害者の事故前の状況から要求される通常の介護水準を導き出したうえで、それに足りていない介護体制であったということは往々にしてあります。

介護水準違反の立証は専門的で緻密な作業が要求されますので、ご家族が介護事故に遭ってしまったという方は、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

慰謝料などの賠償額が高くなります

介護施設側が責任を認めた場合でも、その次に、賠償額がいくらになるのかが問題となります。

介護施設側も保険に入っていることが多いですので、示談の提案が来ることもありますが、多くは保険会社の基準で計算されていて、裁判所の考える賠償基準よりも低く設定されていることが多いです。

専門的な弁護士の介入によって、慰謝料水準の引き上げや、他の損害費目も請求を行うことができますので、損害賠償請求が認められるケースでは、弁護士費用を考慮したとしても、弁護士介入の必要性が高いケースがほとんどです。

弁護士の選び方

弁護士選びは、専門性と相性が重要です。

専門性がなければ、適切な賠償額を獲得することはできません。 ただし、いくら専門性があったとしても、弁護士との相性が合わなければ適切な解決は困難です。

事故前の介護状況や心身の健康状況がどのようなものであったのかなど、当事者にしか分からない情報も多くありますから、この点について弁護士とのコミュニケーションによって伝達がなされないのであれば、適切な立証を行っていくことができません。

合う弁護士というのは人によって違うと思いますので、ご自身で法律相談をしてみて、合う弁護士と感じられるか試されるのが良いと思います。

弁護士費用について

相談料 着手金 報酬金
0円 33万円~
(税込)
認められた金額の19.8%
(税込)

※裁判をする場合は費用が異なります。詳しくは法律相談にてお尋ねください。
※介護事故の場合、弁護士費用特約が使えることがあります。

ご依頼から解決までの流れ

01

電話・メール・LINE
によるお問い合わせ

02

法律相談

03

ご依頼

04

介護施設の責任や損害額の調査

05

内容証明郵便の発送など
による請求

06

示談交渉

07-A7A

示談による解決

07-B7B

裁判による解決

FAQ

よくある質問

よくある質問

母が介護施設で事故に遭ったのですが、保険会社から示談の提案が来ています。金額が適正なのかどうかわからないのですが、応じてしまってもいいものなのでしょうか?

保険会社は営利企業ですから、賠償額はなるべく低くしたいと考えています。
ほとんどのケースで、保険会社の提示する示談金が適切ということはありません。
まずは、弁護士に相談されることをおすすめします。

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