後遺障害等級一般論
自賠責の後遺障害第7級の金額と認定のポイントは?|後遺障害専門の弁護士法人小杉法律事務所

こちらのページでは、自賠責の後遺障害等級表で定められている後遺障害等級のうち、第7級に定められているものについて解説しております。
自賠責の後遺障害等級第7級の等級一覧と金額
自動車損害賠償保障法施行令における後遺障害等級別表第二には、以下の1~13号の後遺障害等級が定められています。
なお保険金額について、単独認定・併合認定問わず、最終等級が第7級の時に支払われる保険金額は1051万円です。
⑴別表第二第7級1号 視力障害
「1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの」に該当する場合に認定されます。なお、ここでいう「視力」とは矯正視力をいい、測定方法については原則として万国式試視力表(ランドルト環を用いたもの)によるものとされています。
⑵別表第二第7級2号 両耳の聴力障害①
「両耳の聴力が40㎝以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの」に該当する場合に認定されます。
⑶別表第二第7級3号 両耳の聴力障害②
「一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1m以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの」に該当する場合に認定されます。
⑷別表第二第7級4号 神経系統又は精神の障害
「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」に該当する場合に認定されます。高次脳機能障害、脊髄損傷、CRPS(複合性局所疼痛症候群)/RSD/カウザルギーといった神経系統の障害を残したことにより、軽易な労務以外の労務に従事することができないと判断された場合に認定されます。
⑸別表第二第7級5号 胸腹部臓器の障害
「胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」に該当する場合に認定されます。
具体的には、以下のものが該当します。
a 呼吸器について、動脈血酸素分圧が60Torr超~70Torrであり、かつ動脈血炭酸ガス分圧が限界値範囲(37Torr~43Torr)にないもの
b 呼吸器について、スパイロメトリーの結果につき%1秒量が35以下又は%肺活量が40以下であり、中等度の呼吸困難が認められるもの
なお、「中等度の呼吸困難」とは、呼吸困難のため、平地でさえ健常者と同様には歩けないが、自分のペースでなら1㎞程度の歩行が可能であるものをいいます。
c 呼吸器について、スパイロメトリーの結果につき%1秒量が35超~55以下又は%肺活量が40超~60以下であり、高度又は中等度の呼吸困難が認められるもの
なお、「高度の呼吸困難」とは、呼吸困難のため、連続しておおむね100m以上歩けないものをいいます。
d 循環器について、除細動器を植え込んだもの
e 胸腹部臓器について、胃の切除によって消化吸収障害、ダンピング症候群及び胃切除後逆流性食道炎を残すもの
f 胸腹部臓器について、人工肛門を増設したもの(ただし小腸内容が漏出することによりストマ周辺に著しい皮膚のびらんが生じ、パウチ等の装着ができない場合もしくは大腸内容が漏出することによりストマ周辺に著しい皮膚のびらんが生じ、パウチ等の装着ができない場合を除く)
g 胸腹部臓器について、小腸皮膚瘻を残し、瘻孔から小腸内容の全部または大部分が漏出するもの(ただし小腸皮膚瘻の瘻孔から小腸内容の全部または大部分が漏出するもので、小腸内容が漏出することにより小腸皮膚瘻周辺に著しいびらんを生じ、パウチ等の装着ができない場合を除く)
h 胸腹部臓器について、小腸皮膚瘻を残し、瘻孔から漏出する小腸内容がおおむね100ml/日以上のもので、小腸内容が漏出することにより小腸皮膚瘻周辺に著しいびらんを生じ、パウチ等の装着ができないもの
i 胸腹部臓器について、大腸皮膚瘻を残し、瘻孔から漏出する大腸内容がおおむね100ml/日以上のもので、大腸内容が漏出することにより大腸皮膚瘻周辺に著しいびらんを生じ、パウチ等の装着ができないもの
j 胸腹部臓器について、完全便失禁を残すもの
完全便失禁は、肛門括約筋の機能が全部失われることにより生じます。
k 泌尿器について、一側の腎臓を亡失し、糸球体濾過値(GFR値)が30ml/分超~50ml/分以下であるもの
l 泌尿器について、非尿禁制型尿路変向術を行ったもの(ただし尿が漏出することによりストマ周辺に著しい皮膚のびらんを生じ、パッド等の装着ができない場合を除く)
m 泌尿器について、禁制型尿リザボアの術式を行ったもの
n 泌尿器について、持続性尿失禁を残すもの
o 泌尿器について、切迫性尿失禁又は腹圧性尿失禁により、終日パッド等を装着し、かつ、パッドをしばしば交換しなければならないもの
⑹別表第二第7級6号 手指の欠損障害
「一手の親指を含み3の手指を失ったもの又は親指以外の4の手指を失ったもの」に該当する場合に認定されます。
「手指を失ったもの」とは、親指については指節間関節(IP)以上で、その他の指では近位指節間関節(PIP)以上で指を失ったものとされており、具体的には次のとおりとなります。
a 手指を中手骨又は基節骨で切断したもの
b 近位指節間関節(PIP なお親指にあっては指節間関節(IP))において、基節骨と中節骨とを離断したもの
⑺別表第二第7級7号 手指の機能障害
「一手の5の手指又は親指を含み4の手指の用を廃したもの」に該当する場合に認定されます。
「手指の用を廃したもの」とは、具体的には以下のものをいいます。
a 手指の末節骨の長さの1/2以上を失ったもの
b 中手指節関節(MCP)もしくは近位指節間関節(PIP 親指にあっては指節間関節(IP))の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの(親指については橈側外転又は掌側外転のいずれかが健側の1/2以下に制限されているものも含む)
c 手指の末節の指腹部及び側部の深部感覚及び表在感覚が完全に脱失したもの
⑻別表第二第7級8号 下肢の欠損障害
「一足をリスフラン関節以上で失ったもの」に該当する場合に認定されます。足関節を残し、リスフラン関節までの間で切断し失ったものをいい、リスフラン関節において離断したものも含まれます。なお、両下肢にてリスフラン関節以上で失った場合は別表第二第4級7号と認定されます。
⑼別表第二第7級9号 上肢の変形障害
「1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」に該当する場合に認定されます。上腕骨の骨幹部又は骨幹端部(以下、「骨幹部等」とします)に癒合不全を残す場合、または橈骨及び尺骨の両方の骨幹部等に癒合不全を残す場合であり、常に硬性補装具を必要とするものが該当します。
⑽別表第二第7級10号 下肢の変形障害
「1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」に該当する場合に認定されます。大腿骨の骨幹部等、脛骨及び腓骨の骨幹部等、又は脛骨の骨幹部等に癒合不全を残し、常に硬性補装具を必要とするものが該当します。
⑾別表第二第7級11号 足趾の機能障害
「両足の足指の全部の用を廃したもの」に該当する場合に認定されます。
「足指の用を廃したもの」とは、具体的には以下のものをいいます。
a 第1趾の末節骨の長さの1/2以上を失ったもの
b 第1趾以外の足指を中節骨もしくは基節骨を切断したもの又は遠位指節間関節(DIP)もしくは近位指節間関節(PIP)において離断したもの
c 中足指節関節(MTP)又は近位指節間関節(PIP 第1趾にあっては指節間関節(IP))の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されるもの
⑿別表第二第7級12号 外貌醜状
「外貌に著しい醜状を残すもの」に該当する場合に認定されます。
具体的には、以下のようなものが該当します。
a 頭部につき、鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損が残った場合
b 顔面部につき、鶏卵大面以上の瘢痕、又は10円銅貨大以上の組織陥没が残った場合
c 頚部につき、てのひら大以上の瘢痕が残った場合
⒀別表第二第7級13号 生殖器の障害
「両側の睾丸を失ったもの」に該当する場合に認定されます。
⒁相当等級として第7級相当と認められるもの
自賠責は、以下の後遺障害について、政令別表第二備考6を適用し、別表第二第7級相当として取り扱っています。
a 常態として精液中に精子が存在しないもの
b 両側の卵巣を失ったもの
c 常態として卵子が形成されないもの
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