後遺障害等級の解説

醜状障害

色素脱失・白斑|医師監修記事・後遺障害専門の弁護士法人小杉法律事務所

本稿では、色素脱失・白斑と後遺障害等級について解説しております。

なお、本記事は損害賠償請求を専門に取り扱う弁護士小杉による執筆記事となりますが、医学的事項を含むため、医学博士早稲田医師(日本精神神経学会専門医・指導医、日本臨床神経生理学会専門医、日本医師会認定産業医)に記事監修をしていただいています。

色素脱失と白斑

皮膚の色素脱失は、尋常性白斑や色素異常症などの疾病によって生じるものと、湿疹や火傷などの炎症があった部位に生じる炎症後色素脱失があります。交通事故とのかかわりでいえば、交通事故によって後者の色素脱失が生じる可能性があるといえます。

たとえば、交通事故で道路などに身体を打ち付けた際に皮膚が大きく削れたり、タイヤに巻き込まれて皮膚を激しく摩擦するなどして熱傷を負った場合が考えられます。こうした原因で表皮の下の真皮まで達する熱傷を負ってしまったり、或いは更に下の皮下組織までに達する熱傷を負ってしまったことによって、メラニン色素を生成するメラノサイトが減少・消失してしまうと、色素脱失が生じることとなります。そして、特にメラニン色素の生成がきわめて少なくなってしまうと、白斑のようなかたちで皮膚に白い部分が生じることになります。

色素脱失・白斑と後遺障害等級

自賠責は、自動車損害賠償保障法施行令において、自賠責保険の補償対象となる後遺症について定めています。

交通事故受傷による治療を続けた結果、色素脱失・白斑が残存してしまった場合、自賠責に後遺障害等級の申請ができるときがあります。

色素脱失・白斑によって認定される可能性がある等級は、次のとおりです。

⑴別表第二第12級14号 外貌の醜状

外貌(頭部・顔面部・頚部)に色素脱失・白斑が残存している場合は第12級14号が認定されます。

色素脱失・白斑が永久的に残ると認められ、かつ人目につく程度以上のものであることが前提となります。そして、等級認定の具体的な要件は、色素脱失等の残存箇所が頭部・顔面部・頚部のいずれかであるかにより異なります。

まず頭部の場合、鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損が残った場合に該当します。

次に顔面部については、10円硬貨大以上の瘢痕又は3㎝以上の線状痕が残った場合に該当します。

そして頚部については、鶏卵大面以上の瘢痕が残った場合に該当します。

⑵別表第二第14級4号 上肢の露出面の醜状

上肢の露出面(肩関節以下)に色素脱失・白斑が残存している場合は第14級4号が認定されます。

外貌の醜状と同様に、色素脱失・白斑が永久的に残ると認められ、かつ人目につく程度以上のものであることが前提となり、その上で、てのひら大の色素脱失・白斑を残している場合に認定されます。

なお、てのひらの大きさは個人差がありますので、通常、被害者本人のてのひらを目安にします

⑶別表第二第14級5号 下肢の露出面の醜状

下肢の露出面(股関節以下の下肢)に色素脱失・白斑が残存している場合は第14級5号が認定されます。

外貌の醜状や上肢の露出面と同様に、色素脱失・白斑が永久的に残ると認められ、かつ人目につく程度以上のものであることが前提となり、その上で、てのひら大の色素脱失・白斑を残している場合に認定されます。

おわりに

本稿では、色素脱失・白斑と自賠責の後遺障害等級について解説いたしました。

弁護士法人小杉法律事務所では、被害者専門・後遺障害専門の弁護士が無料で法律相談を行っております

交通事故により醜状障害を残してしまい、後遺障害等級や損害賠償請求のこと等でお悩みの方は、ぜひ一度、弁護士法人小杉法律事務所の無料相談をお受けください。

後遺症被害者専門弁護士への無料相談はこちらのページから。

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。