圧迫骨折・体幹骨骨折 神経症状
肋骨骨折の痛み(弁護士法人小杉法律事務所監修)
こちらの記事では肋骨骨折で生じる痛みについて整理しています。
肋骨骨折
(標準整形外科学第15版(医学書院)、555頁)
頻度の高い骨折で、第5~8肋骨に多く発生します。
転倒・転落、交通事故、コンタクトスポーツなどによる直達外力により発生する場合が多いですが、ゴルフ、水泳、野球などのスポーツや長引く咳などによる疲労骨折として生じる場合もあります。
多発性骨折の場合は肺挫傷、血胸を伴うこともあります。
症状
(標準整形外科学第15版(医学書院)、555頁)
症状は局所の痛みです。
咳、深呼吸、くしゃみなどの動作で増悪します。
多発性骨折の場合は呼吸困難を伴うこともあります。
→肋骨骨折後の痛みのピークについてはこちらでも整理しています。
診断
(標準整形外科学第15版(医学書院)、555頁)
痛みのある高位の肋骨を中心とした2方向の単純X線像で診断が可能なことが多いですが、転位が少ない場合などは診断が困難で、臨床症状により判断する場合もあります。
初回に診断しえなかった場合でも、数週間後に再度撮影した単純X線像で転位や仮骨形成が明らかになることもあります。
超音波診断装置やCT検査が骨折の診断に役立つ場合もあります。
治療
(標準整形外科学第15版(医学書院)、555頁)
非ステロイド性抗炎症薬の投与、バストバンドによる固定を痛みが軽減するまでの数週間行います。
肺挫傷や血胸を生じている場合は、胸部外科による管理が必要です。
認定されうる後遺障害
自賠責保険での後遺障害認定では、体幹骨のうち「その他体幹骨」と分類され、変形障害12級での認定可能性があります。
その他、骨折部位に疼痛等が残存した場合、神経症状として12級か14級での認定もありえます。
→肋骨骨折で認定されうる後遺障害の詳細はこちらの記事でご確認ください。
弁護士に相談を
交通事故や労災事故等の外傷で肋骨骨折を受傷してしまうことがあります。治療費や休業損害、慰謝料等の損害賠償請求を加害者側に対し適切に行うために、受傷の態様を把握し、残存した後遺障害についての立証資料を適切に収集していく必要があります。弁護士法人小杉法律事務所の所属弁護士による無料相談を是非ご活用ください。