骨折 下肢 神経症状
第五中足骨骨折の後遺症(弁護士法人小杉法律事務所監修)

この記事では、足の甲にある中足骨の一番外側にある第五中足骨の骨折の後遺症について整理しています。
第五中足骨骨折とは

前足部の近位(足の甲)にあるのが中足骨(ちゅうそくこつ)で、それぞれ第1~5中足骨と呼ばれます。上のイラストですと、右側から左側にかけて第1~第5中足骨となり、一番外側にあるのが第五中足骨です。
この第五中足骨に骨折が生じた場合が第五中足骨骨折です。
遠位では第5趾の基節骨に接し中足指節関節(上のイラストではMR関節と記載。)を、近位では立方骨に接しリスフラン関節を構成します。
また、外側縦アーチと横アーチを構成する骨での一つにもなります。
第五中足骨骨折の分類
中足骨骨折は骨頭骨折、頚部骨折、骨幹部骨折、近位部骨折に分類されますが、第五中足骨骨折の近位部はさらに細かく分類されます。
Zone Ⅰ
短腓骨筋腱が付着する周辺で最も近位部を指します。
前足部の内転が強制され短腓骨筋腱に強い牽引力がかかって第五中足骨基部が裂離骨折を起こします。いわゆる下駄履き骨折です。
Zone Ⅱ
第3腓骨筋腱が付着する周辺で、Zone Ⅰより少し遠位部を指します。
こちらの部位で生じる急性あるいは疲労骨折はジョーンズ骨折と呼ばれます。
第五中足骨近位骨端部から1.5~2cm遠位の骨幹部から骨幹部の疲労骨折をジョーンズ骨折と呼びます。
Zone Ⅲ
Zone Ⅱより骨幹部寄りの部分を指します。疲労骨折の好発部位です。
第五中足骨骨折の症状(痛み等)
骨折部に腫脹、変形を認め、安静時痛、歩行時痛あるいは歩行不能を訴えます。
第五中足骨骨折の検査・治療
(今日の整形外科治療方針第8版(医学書院)、865頁)
足部単純X線背底像、側面像、斜位像で診断します。
リスフラン関節部は単純X線に加えてCTや3D-CT検査を行うとより詳細に骨折の状態がわかります。
転位がないか徒手整復可能な場合は、短下肢ギプスやギプスシャーレ、アルミシーネなどの外固定を4週間程度行い、その間免荷歩行をするようにします。第5中足骨基部骨折の場合、Zone Ⅰの骨折で転位が少なければ保存療法の良い適応と言われます。Zone ⅡやⅢの骨折の場合、外固定が6~8週必要になる場合があります。
整復位の維持が外固定で不能な場合に手術を施行します。
第五中足骨骨折後に認定されうる後遺障害等級

自賠責保険に関する法令である自動車損害賠償保障法施行令の別表に示される後遺障害として、以下のようなものが予想されます。
神経症状
骨折部位に痛み等が残存する場合に認定可能性があります。
遠位部の骨折の場合は中足指節関節、近位部の骨折の場合はリスフラン関節に悪影響を及ぼすことがあり、痛みが残存する可能性が高まります。
また、骨折の影響で外側縦アーチや横アーチの崩れや歪みが生じた場合も、痛みが残存する可能性が高まります。
| 別表第二第12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
| 別表第二第14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
機能障害
骨折の影響で中足指節関節の可動域に制限が出た場合、認定の可能性があります。
基本的には遠位部骨折の場合が想定されます。
| 別表第二第11級9号 | 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの |
| 別表第二第12級12号 | 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの |
※「足指の用を廃したもの」
第五中足骨骨折に関連して記載すると、中足指節関節に著しい運動障害を残す場合です。
ここでいう「著しい運動障害」とは、患側の運動可動域が健側の1/2以下になったものをいいます。
弁護士に相談を

交通事故等の外傷で第五中足骨骨折を受傷した場合、慰謝料等の損害賠償請求を加害者側に対し適切に行うために、骨折の態様を把握し、残存した後遺障害についての立証資料を適切に収集していく必要があります。弁護士法人小杉法律事務所の所属弁護士による無料相談を是非ご活用ください。
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