脊髄損傷
事故と下半身不随|後遺障害専門の弁護士法人小杉法律事務所

こちらのページでは、下半身不随と、その原因となる事故について解説しております。
下半身不随について
下半身不随とは?
下半身不随とは、脊髄の損傷や他の神経系の異常により、下半身を自在に動かすことが難しくなる状態を指します。この状態は大きく二つに分類され、一つは片方の足に麻痺が生じる単麻痺、もう一つは両方の足に麻痺が生じる対麻痺です。麻痺によって、下肢を自由に動かせなくなるだけでなく、感覚が鈍くなる、筋力が低下する、さらには排尿や排便の機能障害を引き起こすことがあります。
下半身不随になる原因は…
下半身不随になる原因として多いのは脊髄損傷です。脊髄は、脳が発する信号を身体各部の組織に送ったり、あるいは身体各部の組織から脳へ送られる信号の伝達経路として非常に重要な役割を担う中枢神経ですが、外部から強い衝撃がかかることによって脊髄を損傷すると、脳からの運動神経の信号が上手く下半身に届かなくなってしまい、その結果として下半身不随の症状が現れます。
なぜ脊髄損傷を負ってしまうのか、一番の原因はあの事故

外部からの強い衝撃がかかる事故として最も多いのが交通事故になります。歩行中にはねられたり、自転車運転中に衝突されて体を地面に叩きつけられることによって脊髄を損傷することがあります。また、自動車を運転している時に後ろからいきなり追突されたような場合にも損傷することがあります。追突事故のとき、追突された側は、まさか追突されるなんて予見できないので、通常身構えていないことがほとんどです。そのようなところに、突然として強い外力や衝撃がかかってくると、頭部が勢いよく前後に振られるようなかたちになります。このとき、上図のように頚部(首)に過屈曲や過伸展が生じることとなり、頚髄の中心を損傷してしまいます。
なお、交通事故のほか、柔道やラグビーなど、身体の接触や衝撃が大きいスポーツにおける怪我によっても脊髄損傷が起きてしまうことがあります。
下半身不随による影響
前述のとおり、下半身不随は脊髄損傷(及びこれを引き起こす原因である交通事故)によって生じる場合が多く、その影響は被害者の生活に多大な影響を与えます。身体的には、下肢を動かすことができなくなるため、歩行や日常生活動作が大きく制限されます。さらに、排尿や排便にも支障をきたすことがあり、トイレの利用も困難となります。このような身体的な制約は、被害者だけでなく、家族にも介護の負担として影響を与える可能性があります。
そして、精神的な影響も軽視できません。事故によって突然生活が一変することで、うつ症状や不安感が増すことがあり、自尊心の低下につながることもあります。特に交通事故が原因の場合、事故への恐怖や不安が大きくなることも少なくありません。このように、身体的・精神的な負担が相まって、下半身不随は被害者にとって大きな苦痛を及ぼし得ます。
下半身不随と自賠責保険
交通事故で脊髄損傷を負い、下半身不随の後遺症が残ってしまった場合、自賠責に後遺障害等級認定の請求をすることができることがあります。
下半身不随が残った場合に認定される可能性がある等級については、こちらのページにて解説しております。
下半身不随の障害等級|後遺障害専門の弁護士法人小杉法律事務所
おわりに

本稿では、下半身不随と、それを引き起こす原因となる事故について解説いたしました。
交通事故で脊髄損傷を負傷したり、下半身不随の後遺症が残ってしまったなどでお悩みの方は、ぜひ一度、小杉法律事務所にご相談ください。
また、脊髄損傷の症状や治療・リハビリ、損害賠償請求とのかかわり等、脊髄損傷に関する詳しいことは以下のページで解説しておりますので、こちらも合わせてご覧ください。
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