交通事故コラム

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交通事故被害者必見!保険会社が嫌がることとその効果

2025.03.17

全国対応の弁護士 弁護士費用 示談

このページでは、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、

  • なぜ保険会社が嫌がることを知るべきなのか
  • 保険会社が嫌がる具体的な行動
  • 保険会社が嫌がる行動による効果
  • 保険会社に対抗するための準備

などについて解説します。

 

弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による交通事故解決サポートを行っております。

交通事故被害に遭い、お困りの方やそのご家族の方は、ぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所にお問い合わせください。

 

交通事故被害者側損害賠償請求専門弁護士による交通事故解決サポートの詳細についてはこちら。

 

なぜ保険会社が嫌がることを知るべきなのか

自賠責保険による高次脳機能障害の審査

保険会社の基本的な役割と目的とは

交通事故が起きた際には、被害者や加害者の間での損害賠償請求をスムーズに解決するために、保険会社が介入することが一般的です。

 

保険会社の役割は、契約者である加害者に代わって被害者への損害賠償金を支払い、示談交渉の窓口となることです。

 

しかし、保険会社は保険会社で営利企業ですから、自社の利益もかかわってくる立場にあります。

任意保険会社の利益を非常に簡単に解釈すれば、

  • 契約者から支払われる保険料の合計-被害者などに支払う保険金の合計

ということになります。

 

ですから、任意保険会社内部では、事件を早く・安く解決できる担当者がより高い評価をされる構造になっています。

加害者側保険会社は被害者に対して十分な補償を行うことを目的としているわけではなく、

自社の利益を大きくすることを目的としていることを忘れてはいけません。

 

被害者が知らない交渉戦略の背景

保険会社は長年の経験から、交通事故の示談交渉を効率よく(保険会社にとって有利に)進めるための戦略を持っています。

 

例えばある担当者は被害者に優しく接することで、この人に任せておけば安心と思わせて低い基準での示談をまとめようとしてくることもあるでしょうし、

またある担当者は、強引に示談への合意を迫ったりしてくることもあるでしょう。

 

また、治療費対応や休業損害の打ち切りをちらつかせることで、被害者に金銭的な不安を与え、早期解決せざるを得ないような印象を与えてくることもあり得ます。

 

保険会社担当者がどのような態度で来たとしても、被害者は毅然とした態度で、適切な基準に基づく請求を行う必要があります。

 

保険会社が嫌がる具体的な行動とは

弁護士の介入

弁護士の介入は、加害者側保険会社が最も嫌がる行動の一つといって良いでしょう。

保険会社は被害者との直接交渉を通じて、自社に有利な条件で早期に示談をまとめたいと考えています。

 

しかし、弁護士が介入すると、交通事故に関する法律知識や適正な慰謝料計算に基づく主張が行われるため、

加害者側保険会社としては、早期に低額での示談解決をすることが難しくなります。

 

被害者としては、弁護士の介入により、保険会社の言い値で示談することがなくなり、適切な賠償を得られる可能性が高まります。

 

裁判の提起や紛争処理センターの利用

交通事故における示談交渉が難航した場合、被害者は裁判の提起や紛争処理センターの利用などの選択肢を取ることができます。

 

裁判の提起や紛争処理センターの利用を行った場合、第三者の視点から公平な判断が下されることになり、

保険会社としては低額での示談解決が難しくなります。

 

また、裁判を提起した場合には、保険会社も担当者ではなく顧問弁護士が対応することとなり、

費用や時間を要することも、加害者側保険会社が嫌がるポイントになります。

 

一方で、裁判の提起や紛争処理センターの利用は、被害者側からみても費用や時間がかかることはもちろん、

ハードルが高い手続になります。

 

単に手続を利用しただけでは意味がありませんので、

それぞれの手続に応じて、適切な証拠を提出し、それに基づく主張を行う必要があります。

 

裁判の提起や紛争処理センターの利用は、加害者側保険会社が嫌がることであり、被害者にとっても大きなメリットをもたらす可能性があることですが、

手続の利用にあたっては弁護士の意見を聞いてみることをお勧めします。

 

 

正確な記録と証拠の提出

交通事故が発生した際に、被害者が適切な記録や証拠を確実に残すことは、

保険会社が嫌がることというよりは、保険会社の言いなりにならないために大切なことです。

 

保険会社としては、被害者が記録や証拠を十分に用意していない場合には、低い賠償金で示談を成立させるケースも少なくありません。

そのため、記録や証拠をきちんと整備し確実に主張を行うことが、適切な賠償を得るための鍵になります。

 

保険会社が嫌がる行動による効果

慰謝料や賠償金増額の可能性

険会社が嫌がることは、一言で言えば被害者に支払う賠償金(示談金)の額が増えてしまうことです。

ですから、保険会社が嫌がる個々の行動は、基本的には慰謝料や賠償金の増額の可能性を上げることに繋がっています。

 

被害者が弁護士を依頼したり、法的根拠と有力な証拠に基づいた交渉を行うことで、

実際の損害に見合った適切な賠償が得られることが期待できます。

 

交渉の主導権を握る

保険会社が嫌がる行動を取ることで、示談交渉において被害者側が主導権を握ることが可能になります。

 

たとえば交通事故被害を専門とする弁護士が介入することで、

  • 治療費の対応延長を勝ち取ったり、
  • 適切な基準(裁判基準)に基づく計算を認めさせたり、
  • 不当に高く言われていた過失割合を下げたり、

と言った動きが可能となり、示談交渉の主導権を握ることが可能になります。

 

これにより、最終的な示談金額や条件を被害者側側に適切な基準で調整することが可能となります。

 

なお、お気持ちは大変良く分かりますが、保険会社担当者に対して感情的に想いをぶつけるのは控えた方が良いです。

担当者個人は確かに嫌がるかもしれませんが、感情的な発言は保険会社側の財布のひもを固くするだけです。

適切な主張を行うためには、証拠に基づいた冷静な対応を心掛ける必要があります。

 

保険会社の対応の迅速化

保険会社は、被害者が弁護士を依頼するなどの行動を取ると、その対応を早める傾向にあります。

なぜかというと、弁護士が介入するということはいつでも裁判を提起される可能性があるということになるからです。

 

先ほども見たように、裁判を提起されると保険会社としても費用や時間がかかりますし、

裁判所が認定する賠償額の基準(裁判基準)は、加害者側保険会社が独自に設定している任意保険基準よりも高額の認定をすることになるため、

保険会社としては、時間も費用もかけた挙句に支払う賠償金額も高くなってしまうという話になりかねません。

 

ですから、弁護士が介入すると加害者側保険会社は当初の提示額よりも高くなってしまっても良いから早期に解決しようという思考になります。

 

また、被害者が自身で正確な記録や証拠を整え、その準備の充実度を示すことも、

保険会社に「早めに解決しなければならない」というプレッシャーを与えます。

 

保険会社に対抗するための準備

適切な資料や証拠の収集

保険会社に対抗するには、正確な記録や証拠をしっかりと揃えることが非常に重要です。

 

交通事故被害に伴う損害賠償請求を行う場合に、被害者側が証明しなければならないのは、大きく分けて

  • 事故発生の事実とその過失割合
  • 発生した損害の大きさ

の2つになります。

 

多くの交通事故の場合、道路交通法により事故発生報告義務が定められているため、事故発生の事実自体が争いになることは少ないです。

過失割合の交渉にあたって重要なのは、事故当時の状況について正確に示す証拠を用意することと、基準を熟知した交渉を行うことです。

 

事故当時の状況を正確に示すためには、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像を入手したり、警察の捜査記録を入手したり、

目撃者の話を聞いてみたりすることが必要になります。

 

その正確な状況を基に、当該交通事故の状況であれば、基準に当てはめれば過失割合がこうなる、という交渉を進めていく必要があります。

 

 

発生した損害の大きさを示すためには、領収証などを積み重ねていく地道な作業が必要となります。

また、事故に遭わなければ得られていたはずなのに事故に遭ったことで得られなくなった利益の請求や、慰謝料の請求にあたっては、

適切な基準に基づいた請求を行う必要があります。

 

これらの証拠に基づいた主張は、交通事故を専門とする弁護士に依頼することで大きな力となってくれるでしょう。

 

弁護士のサポートを受けながら進める

交通事故における交渉や示談は、被害者が単独で挑むには非常に困難な場合があります。

 

交通事故の被害者というのは、ある日突然なるものです。

保険会社担当者は、その交通事故の前からずっと交通事故事案に日々向き合っています。

 

この両者の経験や知識の差があるため、被害者は不利な条件での示談を迫られやすいです。

 

しかし、弁護士のサポートを受けることで、慰謝料や賠償金の増額を狙えるだけでなく、保険会社との交渉でも主導権を握ることが可能です。

特に交通事故を専門とする弁護士に相談することで、適切な証拠収集や治療方針のアドバイスを受けることができ、被害者をより有利な立場に導くことができます。

 

弁護士特約の活用のポイント

交通事故に遭った際に利用できる「弁護士特約」は、被害者が安心して法律の専門家の支援を受けられる一つの手段です。

この特約では、通常10万円程度の相談料や300万円程度までの弁護士費用を保険会社が負担します。

 

そのため、特約を活用すれば、費用を気にすることなく優れた弁護士のサポートを受けることが可能です。

ただし、この特約はすべての事故で利用できるわけではないため、約款に記載されている条件を確認することも忘れないようにしましょう。

 

 

まとめ:保険会社との交渉に負けないために

保険会社は、被害者側に支払う示談金(保険金)の増額に繋がる動きを最も嫌がります。

 

保険会社担当者は、自社の利益のために、支払う示談金(保険金)の額をできるだけ少なくしようとしてきます。

そのために担当者と被害者との間の知識の差を利用して丸め込んだり、金銭的な不安を煽って早期の示談締結を迫ってきたりします。

 

その中で、被害者側が毅然とした態度で、適切な基準と証拠に基づいた請求を行うことで、

保険会社は支払う保険金額を上げざるを得なくなり、最も嫌がります。

 

一方で、被害者本人が適切な基準と証拠に基づいた請求を行うことは困難です。

そのような場合に弁護士に依頼することで、大きな力になってくれます。

 

弁護士は被害者側の利益を守り、適切な賠償金を獲得するためのプロフェッショナルです。

特に、裁判や紛争処理センターの利用を視野に入れる場合、弁護士のアドバイスを受けることで、保険会社に対して有利に交渉を進められます。

被害者が主張すべきポイントをしっかりと伝え、公正な解決を目指しましょう。

 

弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による初回無料の法律相談を実施しております。

交通事故被害に遭い、保険会社対応にお困りの方は、ぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所にお問い合わせください。

 

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この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。