主婦 休業損害 慰謝料 自転車vs四輪車・バイク
自転車と自動車の接触事故について、妊婦の被害者に家事休損認定、完治で通院慰謝料9割獲得し、約111万円で示談解決した事例
交通事故被害者Oさん(20代、女性、会社員、妊婦)

今回ご紹介するのは、交通事故被害者Oさん(20代、女性、会社員、妊婦)の解決事例です。
妊娠中のOさんは、自転車で走行中に
後ろから来た車にぶつかられ、腕に打撲の怪我を負ってしまいました。
しかし、加害者は車から降りてくることもなく、そのまま立ち去ってしまいました。
「逃走したことに対する加害者の責任を追及したい」と考えたOさんは、弁護士に相談することにしました。
依頼を受けた弁護士の木村治枝は、慰謝料や休業損害等を交渉し、約111万円で解決をしました。
弁護士はどのように本事案を解決したのでしょうか?
交通事故被害者専門弁護士が解説します。
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事故や治療の状況
今回の事故は、自転車で路側帯を直進していたところ、
後ろから直進してきた車のミラーが腕に当たったというものでした。
踏ん張ったことで転倒は避けられたものの、
Oさんは右腕打撲の怪我を負ってしまいました。
衝突時大きな音がしましたが、加害者はそのまま発進して立ち去ってしまいました。
しばらくして加害者が事故現場に戻ってきたため相手が特定できましたが、
加害者は「スマホを使用していたため事故には気づかなかった」と主張しました。
しかしOさんは、事故時の状況や、
事故現場に戻ってくるといった不審な行動から、
加害者が故意に逃げたのではないかと考えていました。
そこで、加害者の責任を追及したいと考えたOさんは、弁護士に依頼をすることにしました。
今回の請求のポイント

通院慰謝料について
入通院慰謝料(傷害慰謝料)を算出する際には、
決められた計算式に従って裁判基準の慰謝料相場を算出し、相手方に請求を行います。
しかし、加害者の悪質性が認められる場合などには、
上記の相場よりも増額して請求をすることになります。
今回、加害者は事故に気づいた上で逃走している可能性が高く、救護義務違反(ひき逃げ)があったことになります。
さらに、この救護義務違反を隠すために
「気が付かなかった」と虚偽の主張も行なっています。
このような悪質な行為は慰謝料増額事由になります。
また、スマートフォンの使用についても、
道路交通法第71条5号の5違反として、慰謝料増額事由になります。
- 自動車、原動機付自転車又は自転車を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。同号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置に表示された画像を注視しないこと。
(道路交通法第71条5号の5)
今回はこれらの行為の悪質性に鑑み、
裁判基準の慰謝料相場から2割増額した金額を請求することにしました。
(入通院慰謝料についてはこちら)
(慰謝料増額事由についてはこちら)
特別有給休暇中の妊婦の休業補償について

パートタイマー等の兼業主婦や有職主婦の休業損害は、
仕事による収入額と、賃金センサスの女性労働者平均賃金額の
いずれか高い方を基礎として計算することになります。
Oさんは会社員であり、仕事による収入額の方が高かったため、
まずは給与所得者としての休業損害を検討しました。
事故により有給休暇を使用した場合には、
本来自由に使えたはずの有給休暇を、事故のせいで失ってしまった
ということになります。
そのため、有給休暇を使用しており事故による減給がない場合でも、休業損害は請求することができます。
- 自宅療養のために合計13日の有給休暇を利用した場合について、有給休暇の財産的価値に鑑み、事故前年度の給与所得を365日で割った金額を日額として、13日分の休業損害を認めたもの
(東京地方裁判所平成14年8月30日判決、交通事故民事裁判例集35巻4号1193頁)
(休業損害についてはこちら)
(有給休暇の休業損害についてはこちら)
しかしOさんの場合は、
妊娠のための特別有給休暇中に事故に遭い、
治療のために有給休暇を延長しているという状況でした。
産休等により事故前から有給を取得していた場合には、
あくまでも出産のための休みを延長したにすぎず、
事故による休業ではないと休業損害の請求を認めてもらえない恐れがあります。
また、今回Oさんが使用した特別有給休暇は、
通常の有給とは異なり、使用しても有給の残日数が減るようなものではなかったので、
有給を失ったという損害もありませんでした。
これらの理由から、Oさんの場合には
有給休暇分の休業損害を請求するのは困難でした。
そこで、弁護士の木村は家事従事者としての休業損害を請求することにしました。
有給休暇取得分の休業損害は約64万円であり、
家事従事者として計算すると約62万円となるため
家事休損でもそこまで大きな差はなく請求できることになりました。
(家事休損についてはこちら)
(主婦・家事従事者の交通事故についてはこちら)
- 妊娠中の専業主婦について、賃金センサス女性全年齢平均賃金を基礎に、出産のために入院した8日間を除き、事故日から出産のための入院前日までは100%、退院の翌日から90日間は60%、その後症状固定日まで50日間は30%の割合で休業損害を認めた事例
(東京地方裁判所平成15年12月8日、交通事故民事裁判例集36巻6号1570頁)
- 有職主婦につき、事故日から症状固定日までの506日間、75%の労働能力の制限があったとして、賃金センサス女性全年齢平均賃金を基礎に、366万円余りの休業損害を認めた事例
(大阪地方裁判所平成18年9月27日、交通事故民事裁判例集39巻5号1341頁)
弁護士の交渉により111万円での解決!

以上を踏まえて弁護士基準で賠償額を計算したところ、
請求額は約150万円になりました。
しかし、弁護士が相手方に請求する際には、
請求可能な範囲で最も金額が高くなるように計算するため
提示金額をそのまま認めていただくことは困難です。
実際に、保険会社の初回の回答は、
約88万円でしたらお支払い可能というものでした。
ここから、弁護士が休業損害などの項目の交渉を行い、
最終的には約111万円にて示談となりました。
特に慰謝料については、裁判の手間を省くためにお互い譲歩するということで、
示談段階では高くとも裁判基準の9割での解決となることが多いです。
今回は事故態様もそこまで大きくなく、
お怪我も無事に完治されて後遺症もない状況でしたが、
弁護士の交渉により、慰謝料は9割全額をお支払いいただくことができました。
解決までにかかった期間は、
事故から約8ヶ月、治療終了から約3ヶ月でした。
依頼者の声

手続などは全て法律事務所にお任せすることができ、
弁護士さんや事務の方が手厚くサポートもしてくださったので、
事故のことを気にする必要がなくなり、ストレスがなくなりました。
おかげさまで子供も無事に出産できました。
ありがとうございました。
弁護士木村治枝のコメント

交通事故では、お怪我による負担だけでなく、
今後への不安や相手方とのやり取りによるストレスなど、精神的にも負担が大きいものです。
また、示談解決には時間がかかる場合もあり、
普段の家事や仕事に加えて、慣れない手続や交渉を進めていかなければなりません。
そういった手続きの負担でお困りの場合には、
ぜひ弁護士にご依頼ください。
相手方とのやり取りや手続きは弁護士がいたしますので、治療や出産などに専念していただけます。
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