1級 バイクvs四輪車 示談 過失割合 頭・脳 高齢者
脳損傷で寝たきりの重症を負ったが、過失が問題で補償を得られない…弁護士のサポートで後遺障害等級1級、自賠責保険金約3300万円を獲得!
交通事故被害者Aさん(80代、男性)

今回ご紹介するのは、交通事故被害者Aさん(80代、男性)の事例です。
Aさんは事故で脳や全身に大怪我を負って寝たきりとなり、事故から約2年後に亡くなりました。
しかし、相手方保険会社からはAさんの過失が大きいと言われており、悩んだご家族様は弁護士に依頼することにしました。
ご依頼を受けた弁護士の前田和基は、後遺障害等級1級1号、自賠責保険金約3300万円を獲得しました
弁護士はどのように本事案を解決したのでしょうか?
交通事故被害者専門弁護士が解説します。
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事故の概要と容体

本件は車とバイクの事故です。
Aさんは信号のない交差点をバイクで直進しようとした際に、右方から来た貨物自動車と出合い頭に衝突しました。
Aさんは意識不明のまま病院に搬送され、24時間傾眠状態となりました。
診断は、多発性脳挫傷、びまん性軸索損傷、右鎖骨遠位端骨折、右肩甲骨骨折、第7頚椎横突起骨折、右多発肋骨骨折、右血気胸でした。
Aさんは、常に傾眠の状態であり、起こした時だけ一時的に覚醒します。
頷いたり、調子がいいときには笑うこともありましたが、意思疎通はできず、植物状態ではないものの、それに近い状態でした(遷延性意識障害)。
呼吸器が外れた後も、カニューレという気管につなぐチューブを通して呼吸をする状態であり、容体が悪化した際の呼吸管理や、持病の管理等の医療行為がこの先ずっと必要なため、今後、療養病棟を退院できることは無いと説明を受けました。
ご家族様は、突然のことで不安と混乱の中、相手方保険会社から「Aさんが一時停止をしていなかった。Aさんは被害者ではないので治療費等一切の対応はしない」との連絡があり、さらにショックを受けました。
Aさんは、責任感が強くとても慎重な方で、常に安全運転を心がけており、長年事故を起こしたことなど一度もありませんでした。
そのため、ご家族様は「本当にAさんが悪いのか」と納得できない思いを抱えていらっしゃいました。
また、Aさんが寝たきりの重傷となったばかりの状況下にもかかわらず、保険会社は上記のような連絡をしてくるなど誠意ある対応でなかったため、保険会社に対する不信感も膨らんでいきました。
事故から1年が経過した時点で、医師から、これ以上の改善は難しく、最高でも体を抱えて車椅子に乗せることができるようになるかどうかだと、お話がありました。
「今後、後遺障害申請や保険会社との交渉をする必要があるだろうが、保険会社への不信感もあり、自分で対応するのは不安」
「事故態様について、Aさんの話が聞けないからと相手の主張のみで判断されているのでは」
と悩まれたご家族様は、専門家に依頼したいと考え、小杉法律事務所に相談することにしました。
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弁護士前田和基の法律相談

法律相談では、今後の流れや見通しを中心に説明させていただきました。
まず、過失割合については、刑事記録を取得し、事故状況や写真等を確認して検討していくことになります。
今回、バイクの損傷部位や被害者が飛ばされた位置からすると、出会い頭ではなく被害者が交差点内に侵入した後に、後ろから衝突された可能性も考えられました。
そのあたりを証拠に基づいて主張できないか、刑事記録などを踏まえて検討していきます。
また、後遺障害等級は、1級が認められる可能性が高いと考えられました。
Aさんは事故後に誤嚥などで何度か急変しており、事故と後遺症の因果関係を指摘される恐れがありましたので、後遺障害等級申請は弁護士が対応する旨案内しました。
その他、将来治療費、将来介護費、後遺症慰謝料、近親者慰謝料などの請求項目についてもご説明させていただきました。
その後、ご家族様より「親身になってくれそうだと感じたので、小杉法律事務所に依頼したい」とのお言葉をいただき、ご依頼を受けることになりました。
法律相談の際も、ご家族様の心労はかなり大きい様子で、また治療費や交通費などで経済的にもご負担が大きいようでした。
そのため、少しでもご家族様のご負担を減らせるよう、いち早く自賠責保険金を獲得することを目指して動き出しました。
後遺障害等級1級の獲得

ご依頼後は、刑事記録の開示手続きを進めつつ、後遺障害等級申請の準備を始めました。
まず、等級審査で重視される書類である後遺障害診断書の作成を病院に依頼しました。
その際は、主治医宛のお手紙を添付し、脳の損傷により全介助の状態であるというAさんの症状を、きちんと書面に反映していただくようにお願いしました。
そのほかの必要書類も各所から取り付け、申請を行いました。
その結果、後遺障害等級1級1号が認定され、自賠責保険から逸失利益と慰謝料として約3300万円が支払われました。
これにより、ご家族様も経済的な安定をある程度取り戻すことができたようでございました。
無事に見立て通りの等級がつき、私共も心より安心いたしました。
また、この頃にAさんがお亡くなりになりました。
追加で葬儀費用等の補償が得られないかを自賠責に確認したところ、自賠責では後遺障害分と死亡分を比べて、いずれか高い方を支払う運用になっており、今回はすでに後遺障害分でかなりの金額が支払われているため、死亡の因果関係が認められても追加の支給は無いとの回答でした。
過失割合の交渉

ご家族様としては、やはり過失割合を一番気にされており、「いつも安全運転だったAさんが、一時停止をせずに交差点に進入するわけがない。だがAさんに話を聞けない以上、何も主張できないのが悔しい」と歯がゆさを常に感じられていらっしゃいました。
弁護士も刑事記録を読み込みましたが、Aさんの一時停止を裏付ける証拠は一切出てこず、事故類型的にもAさんの過失が重い事案として進めて行かざるを得ませんでした。
そうなると、本件事故類型で基本となる過失割合は相手方35:当方65であり、Aさんがかなり減速していたことなどを理由に、多少過失を減らせるかどうかというところでした。
また、相手への請求額についても様々な方向から検討しましたが、自賠責からすでに約3300万円が支払われており、過失の問題もあるため、追加で請求できるものはありませんでした。
それでも、ご家族様の想いを反映させたく、物損に関してはせめて50:50、もしくは自損自弁で進められないかと考え、相手方保険会社を通じて相手方と数か月に渡り交渉を繰り返しました。
ご家族様にもその経過をこまやかに共有し、ご家族様が納得できる解決ラインを探りました。
終的にはご家族様が折れた形となり、基本過失割合を5%有利に修正して、相手方40:当方60で示談となりました。
しかしながら、ご家族様としては、味方になって一緒になって戦った弁護士の存在こそが大事だった様子で、完全には納得できないという思いもありつつも、最終的にはご満足いただけた様子でした。
依頼者の声

長きにわたりご対応いただき、 誠にありがとうございました。
弁護士さんに依頼をしてからは、味方ができたようでとても嬉しく、心の支えになりました。
無事に一区切りを迎えられましたこと、 心より感謝しております。
弁護士前田和基のコメント

不幸にも重度後遺障害や死亡という重い結果が生じてしまった事故の際に、被害者家族が望むのは高額な賠償金そのものではなく、交渉や賠償を通じて被害者の尊厳を守れるのかどうかという点だと考えております。
本件においても、当面の治療費や生活費が必要という切迫した状況もありはしましたが、ご家族様が最も望んでいたのは、一家の主柱であるAさんという存在をいかに相手方に伝えるか、ともに戦ってくれるかという点でした。
過失割合の交渉や賠償金という点では最低限の解決ではあったかもしれませんが、そこに至るご家族様との信頼関係の構築や、相手への主張、最後の依頼者満足を踏まえると、よい解決になったと考えております。
弊所は交通事故の被害者専門の法律事務所として、様々な交通事故案件や後遺症案件を取り扱っており、お客様一人一人のご状況に合わせて、適切な補償が獲得できるよう、誠心誠意対応しております。
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