コラム
死亡事故が不起訴になる理由は?確率はどのくらい?示談の重要性や民事責任について解説
2026.06.26

「家族が交通事故で亡くなったのに、加害者が不起訴になるということがあるのか」
死亡事故の遺族から、このようなご相談をお受けすることがあります。
交通死亡事故は刑事事件としても捜査される重大な事案ですが、統計的には不起訴となるケースが一定数存在します。
遺族にとって、加害者が刑事責任を問われないという結果は到底受け入れがたいものかもしれません。
一方で、加害者が不起訴になったとしても、遺族は加害者に対して民事上の損害賠償請求を行う権利を失いません。
刑事責任と民事責任は別個のものであり、不起訴という結果がそのまま「賠償金を請求できない」ことを意味するわけではないのです。
このページでは、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、
- 死亡事故における起訴・不起訴の仕組み
- 不起訴になる理由・基準と確率
- 不起訴でも民事上の損害賠償請求ができる理由
- 不起訴が決まるまでの流れ
- 不起訴に納得できない場合の対処法
- 弁護士に相談するメリット
などについて、被害者側の視点から解説します。
交通死亡事故に強い弁護士法人小杉法律事務所では、死亡事故被害者側を専門とする弁護士による無料相談を実施しております。
大切な方を交通事故で亡くされ、今後についてご不安をお抱えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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死亡事故における起訴・不起訴とは

交通死亡事故が発生すると、加害者は刑事事件の被疑者として警察・検察の捜査を受けます。
その捜査を経て、検察官が「起訴するか・しないか」を最終的に判断します。
| 起訴 | 検察官が被疑者を刑事裁判にかけることを決定すること。
起訴されると刑事裁判が開かれ、裁判官が有罪・無罪の判断と量刑を言い渡します。 |
| 不起訴 | 検察官が被疑者を刑事裁判にかけないことを決定すること。
不起訴となると刑事裁判は行われず、加害者は刑事罰を受けません。 |
日本弁護士連合会ホームページ「統計からみえる日本の刑事司法」によれば、
2024年通常第一審での無罪率は0.2%とされており、実務上は起訴・不起訴が有罪・無罪の境目といってもよい割合となっています。
死亡事故で成立する主な罪
交通死亡事故が発生した場合に適用される可能性がある主な罪は以下のとおりです。
過失運転致死傷罪
| 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条(過失運転致死傷)
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。 |
過失運転致死傷罪は、交通死亡事故においてもっとも適用頻度が高い罪名です。
法定刑は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です。
犯罪は、わざと行う「故意犯」と、うっかり行ってしまった「過失犯」に分かれますが、わざと行う故意犯の方が悪質性が高いとされています。
過失運転致死罪はうっかり行ってしまった過失犯とされていますので、法定刑が低く設定されています。
必要な注意を怠って人を死傷させてしまっている以上、非難はされなければなりませんが、
法律上の立付けも、実務上の取り扱いも、危険運転致死罪に比べると基準が低めに設定されています。
危険運転致死傷罪
| 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第2条(危険運転致死傷)
次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の拘禁刑に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期拘禁刑に処する。 |
| 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第3条(危険運転致死傷)
アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の拘禁刑に処し、人を死亡させた者は十五年以下の拘禁刑に処する。 |
第3条では「人を死亡させた者は15年以下の拘禁刑に処する。」と規定されていますが、
有期拘禁刑は1か月~とされていますので(刑法第12条1項)、第3条で規定される法定刑というのは、拘禁刑1か月以上15年以下ということになります。
従いまして、第2条と第3条とを比較すると、第2条の方が重い法定刑が規定されていることになります。
これは、行為の凶悪性が第2条の方が大きいためです。
例えば、
- 第2条1号「アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」
- 第3条1項「アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じる恐れがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り」
の違いは、運転を開始した時点の酩酊や錯乱の程度によります。
運転を開始した時点で、正常な運転が困難な状態であることが分かっていたにもかかわらず運転し、結果として人を死亡させたような場合、
- 「酒に酔っていて正常な運転ができる状態ではないけど運転してしまえ」
- 「薬の作用で正常な運転ができる状態ではないけど運転してしまえ」
という身勝手な気持ちで運転を開始している点で、極めて悪質と評価できます。
他方で、第3条1項というのは、運転を開始した時点では正常に運転できていたという点で第2条1号のケースと異なります。
薬の服用後に運転を開始したような事例において、運転を開始するときは正常な運転ができていたが、その後薬の作用で正常な運転ができなくなってしまったようなケースです。
このケースですと、「薬を飲んだから後で正常な運転ができなくなるかもしれないけど運転してしまえ」という点に非難が求められます。
- 第2条1号の「薬の作用で正常な運転ができる状態ではないけど運転してしまえ」という点と、
- 第3条1項の「薬を飲んだから後で正常な運転ができなくなるかもしれないけど運転してしまえ」という点について、
この法律は前者の方が悪質だと捉えているので、第2条の法定刑の方が重くなっています。
いずれにしても、危険運転致死傷罪は悪質性の高い行為を前提とするため、立証のハードルは高いです。
ただし、ご遺族としては過失運転致死罪よりも重い法定刑での処罰を求めることができるため、危険運転致死罪での公判請求を求めたいところでもあります。
起訴・不起訴の決定者
起訴・不起訴の決定権を持つのは、検察官です。
警察による捜査・逮捕のみで有罪・無罪は決まらず、
検察官が捜査記録・証拠・事故の状況・被害者遺族の意向・示談の
有無などを総合的に判断した上で、起訴するか不起訴にするかを最終的に決定します。
被害者遺族は、検察官への「厳重処罰の申し入れ」や、後述する「検察審査会への申立て」などを通じて、この判断に一定の影響を与えることができます。
死亡事故が不起訴になる理由・基準

不起訴には、大きく3つの類型があります。
嫌疑なし
「嫌疑なし」とは、捜査の結果、加害者が犯罪を行ったという疑いそのものが認められないと判断された場合の不起訴です。
犯罪を認定する証拠がないときや、人違いであるケースなどがこの嫌疑なしに該当します。
3つの類型の中では最も少なく、交通死亡事故においてこの理由で不起訴となるケースは稀です。
嫌疑不十分
「嫌疑不十分」とは、起訴して有罪にするに足る十分な証拠が集まらなかったと判断された場合の不起訴です。
事故状況の目撃者がおらず、ドライブレコーダー等の客観的証拠も乏しい場合など、証拠の不足から起訴を断念せざるを得ないケースが該当します。
死亡事故では被害者の証言を得ることができないため、こうした理由で不起訴になることも考えられます。
起訴猶予
「起訴猶予」とは、犯罪の嫌疑は十分にあるものの、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況を考慮して、
起訴を見送ることが相当と判断された場合の不起訴です(刑事訴訟法248条)。
過失運転致死罪の不起訴の大多数を占めるのがこの類型であり、示談の成立・被害弁償の実施・加害者の反省の態度・前科の有無・事故時の過失の大きさなどが総合的に考慮されます。
死亡事故で不起訴でも損害賠償請求はできる?民事責任の扱い

「加害者が不起訴になった=賠償金を請求できない」と誤解されている方もいますが、そういうことはありません。
刑事責任(刑罰を受けるか否か)と民事責任(損害賠償を支払うか否か)は、全く別個の問題です。
刑事罰というのは見方を変えれば公権力による加害者の人権侵害行為です。
したがって、適切な手続きを踏み、刑法に該当する行為であるということが厳格に立証されてはじめて適用がされます。
他方で、民法は民間人対民間人です。
交通死亡事故で加害者側が民事責任を負うかどうか、被害者が加害者に対して損害賠償請求権を有するかどうかは、
加害者の行為が民法709条または自動車損害賠償保障法第3条に該当するかで判断されます。
| 民法709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 |
| 自動車損害賠償保障法3条
自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。 |
特に自動車損害賠償保障法第3条については、
「(自動車の)運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる。」
という文言上、故意や過失の存在が要求されていません。つまり、原則として責任を負うものとされており、
加害者側が自身に全く過失がなかったことを立証できたときにのみ、民事損害賠償の責任を免れるということになります。
この自動車損害賠償保障法第3条は極めて被害者側に有利な設計になっています。
遺族にとっては、加害者の刑事責任の追及と並行して、あるいは不起訴が確定した後も、民事上の損害賠償請求を着実に進めることが重要です。
起訴/不起訴の判断は検察官が行うものですが、民事損害賠償請求を行うかどうかは遺族が決めることができます。
交通事故で不起訴になりやすいケース

令和7年版犯罪白書(令和6年統計)をみますと、過失運転致死罪の不起訴率は、約83.7%です。
ただし、この中にはいわゆるむち打ち症などの軽傷事故などで人身事故とされ、送検されたものも含まれており、
過失運転致死罪(死亡事故)のケースに絞ると、もう少し低い割合となっていると思われます。
そのうえで、まず一般の交通事故で不起訴になりやすいケースを見ていきます。
事故被害の程度が比較的軽微である
交通事故被害者の人身損害が、むち打ち症など軽微なものである場合には、
人身事故に切り替えた後も、不起訴となることが多いです。
交通事故被害者との間で示談が成立している
加害者が被害者遺族に対して誠実に謝罪・補償を行い、示談が成立している場合には、検察官が起訴を猶予することがあります。
死亡事故の場合では、早期に刑事弁護人がつくことでお見舞金などの支払いをしたいと述べてくることがありますが、
これは示談が成立したということにはなりません(ただし、一定程度減刑の方向に判断される事情にはなり得ます。)。
加害者に前科・前歴がない
初犯であることは、加害者側に一部有利に考えられる傾向があります。
加害者の反省の態度が認められる
事故後に誠実な態度をとり、反省の態度が示されている場合には、起訴猶予の方向に傾きやすくなります。
一方で、
- 飲酒運転
- 無免許運転
- 著しい速度超過
- ひき逃げ
- 信号の殊更無視
などの悪質な事情が認められる場合には、危険運転致死傷罪が適用され、起訴される可能性が大幅に高まります。
令和7年版犯罪白書(令和6年統計)をみますと、危険運転致死傷罪で起訴された割合は、
| アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為 | 163件 |
| その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為 |
22件 |
| 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
車の通行を妨害する目的で、走行中の車(重大な交通の危険が生じることとなる速度で走行中のものに限る。)の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転する行為 高速自動車国道又は自動車専用道路において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行(自動車が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。)をさせる行為 |
13件 |
| 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為 | 82件 |
| 通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為 | 2件 |
| アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥った行為
自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥った行為 |
115件 |
| 無免許 | 16件 |
| 総数 | 413件 |
でした。
死亡事故の不起訴率
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過失運転致死傷罪の不起訴率
令和7年版犯罪白書(令和6年統計)をみますと、過失運転致死罪の不起訴率は、約83.7%です。
ただし、この中にはいわゆるむち打ち症などの軽傷事故などで人身事故とされ、送検されたものも含まれており、
過失運転致死罪(死亡事故)のケースに絞ると、もう少し低い割合となっていると思われます。
危険運転致死傷罪の不起訴率
令和7年版犯罪白書(令和6年統計)をみますと、危険運転致死傷罪の不起訴率は、約22.0%です。。
こちらも「致死」と「致傷」の区別がない統計であるため、死亡事故(危険運転致死)に絞った場合には不起訴率はさらに低くなると考えられます。
また、例えば自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第3条1項の、
「アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」
というところの立証がどうしても難しく、危険運転致死罪での起訴を断念した場合でも、過失運転致死罪での起訴をしたというケースもあるはずです。
警察が「危険運転致死罪」に当たるのではないか?と判断して検察に送致した交通事故の実際の起訴率は相当程度に高いのではないかと考えられます。
死亡事故で不起訴が決まるまでの流れ

死亡事故が発生してから不起訴が決まるまでの流れは、大まかに以下のとおりです。
① 事故発生・警察による現場検証・初動捜査
事故発生後、警察が現場検証・実況見分・目撃者への事情聴取・証拠収集などの初動捜査を行います。
加害者が逮捕された場合は身柄を拘束した状態(身柄拘束捜査)、逮捕されなかった場合は在宅のまま任意で取り調べが進められます(在宅捜査)。
② 逮捕・勾留(身柄事件の場合)
加害者が逮捕された場合、警察による48時間以内の取り調べの後、検察官に送致(送検)されます。
検察官は勾留の要否を判断し、必要と認めた場合は24時間以内に裁判所に勾留を請求します。
勾留期間は原則10日間(最大20日間)で、その間に起訴・不起訴の判断が行われます。
③ 検察への書類送検
在宅捜査の場合は、逮捕・勾留を経ることなく、警察から検察へ事件書類が送致されます(書類送検)。
死亡事故の場合は多くのケースで書類送検となります。
書類送検には時間の制約がないため、警察が捜査を終えてから送検というかたちになります。
実況見分調書などの作成を行い、加害者側の調書作成、遺族の調書作成が終わり、送検という流れを踏むことが多いです。
④ 検察官による捜査・取り調べ
検察官が独自に補充捜査と呼ばれる捜査や取り調べを行います。
過失運転致死罪と危険運転致死罪の分かれ目のようなケースでは、補充捜査が長期間行われることもあります。
⑤ 起訴・不起訴の判断
検察官がすべての事情を総合的に検討し、起訴するか不起訴とするかを決定します。不起訴の場合にはそこで刑事事件としての手続きは終了します。
⑥ 被害者への通知
被害者またはその遺族から申し出がある場合、検察官は不起訴処分の結果とその理由の告知を行います。
| 刑事訴訟法第261条
検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。 |
死亡事故で不起訴になってしまうポイント

※以下は加害者側の視点を含む解説ですが、被害者遺族の方にとっても、気を付けるべきポイントになります。
起訴・不起訴の判断前の示談
加害者側にとって、不起訴を得るための最も重要な手段の一つが被害者遺族との示談の成立です。
民事での示談が成立しているということは、少なくとも金銭面での損害の償いを終えたということになります。
検察としても、この事情は大きく起訴・不起訴の判断に影響を及ぼすことになります。
刑事裁判が終結した後であっても、民事の損害賠償請求を行う時間は十分にあります。
また、死亡事故の場合には、むしろ刑事裁判を終結させた後に民事の損害賠償請求を行った方が、受け取れる賠償金額を増やす可能性があります。
起訴・不起訴前の示談をすべきかどうかは弁護士に相談するなどして十分に検討しましょう。
死亡事故が不起訴に納得できない場合の対処法

加害者が不起訴になったことに遺族が納得できない場合、以下のような手段を検討することができます。
検察審査会への申立て
検察官が不起訴とした処分に対して不服がある場合、被害者・告発者等は検察審査会に審査の申立てを行うことができます。
| 検察審査会法第2条
検察審査会は、左の事項を掌る。 |
検察審査会は、くじで選ばれた11名の市民(検察審査員)で構成されており、不起訴処分の当否について審査を行います。
検察審査員11名のうち8名が「起訴相当」の議決をした場合には、
検察官は再度捜査を行い、改めて起訴・不起訴の判断をすることになります。
検察審査員11名のうち6名が「不起訴不当」の議決をした場合にも、
検察官は再度捜査を行い、改めて起訴・不起訴の判断をすることになります。
検察審査員11名のうち6名が「不起訴相当」の議決をした場合には、そこで終結となります。
一度目の議決で「起訴相当」とされたのち、検察官が捜査を行い、改めて不起訴の判断をしたときには、
第二段階の審査が行われます。
この第二段階の審査で、11名のうち8名が「起訴すべき旨の議決」をしたときには、
裁判所が指定した弁護士が、検察官に代わって起訴を行います。
民事訴訟の提起
残念ながら不起訴となってしまっても、前述のとおり民事上の損害賠償請求権は残存します。
民事訴訟の中でしっかりと適切な慰謝料・賠償金の請求を行うことも、被害者本人の精神的苦痛が不当に低く評価されてしまわないようにするという意味では非常に重要です。
死亡事故の不起訴について弁護士に相談するメリット

示談交渉における適切な賠償金額を確保できる
加害者側や保険会社が提示する金額は弁護士基準を大幅に下回ることが多いため、弁護士が介入することで弁護士基準(裁判基準)に基づいた適切な賠償金の請求が可能となります。
加害者側に対する処罰感情ももちろんありますが、被害者側が受けた損害をきっちり請求することも重要です。
示談のタイミング・内容について適切なアドバイスを受けられる
先ほども述べたように、示談のタイミングは加害者が不起訴となるかどうかにも影響します。
いつ示談すべきか、その内容は?など、ご遺族が不安になられるポイントについて適切なアドバイスを差し上げることが可能です。
警察・検察との連携をしてくれる
捜査中から警察・検察との連携をとることは重要です。
被害者側が知っている事情や、持っている証拠を提供したり、処罰感情をしっかりと伝えたりすることで、
不起訴/起訴の判断に影響を及ぼす可能性があります。
早期から警察・検察との連携をとることで、
被害者側の意見をしっかりと伝えることができます。
弁護士法人小杉法律事務所では、加害者側が嘘の今日供述をしていたことがわかる手紙を捜査資料として警察に提供し、結果的に起訴となった事例がございます。
被害者参加制度の活用をサポートしてもらえる
仮に基礎となった場合には、被害者参加制度の利用は重要です。
被害者参加制度とは、文字どおり裁判の場に被害者側が参加することによって、
被告人への質問や、心情に関する意見の陳述などを行うことができる制度です。
この被害者参加制度の利用は、被害者側がどれだけ今回の死亡事故によって精神的苦痛を受けているかなどを裁判所や加害者本人に伝えることができ、
求刑どおりの判決となる可能性が高くなります。
また、その後の民事の損害賠償請求においても、被害者側が受けた精神的苦痛の大きさを一度法廷で述べているという事実を用いることで、
慰謝料を増額して主張することが可能になります。
弁護士法人小杉法律事務所では、被害者参加制度の利用により求刑通りの判決や、増額した慰謝料の獲得をした事例が複数ございます。
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民事と刑事の両面から一貫したサポートを受けられる
死亡事故被害を専門とする弁護士に依頼することで、刑事手続きの動向を踏まえながら、並行して民事上の損害賠償請求を進めることが可能です。
先ほども述べたように、民事と刑事の手続は連動しています。
どちらも対応できる弁護士に依頼することで、刑事裁判で求刑どおりの判決を勝ち取るだけでなく、民事裁判でより高額な慰謝料を請求することが可能になります。
精神的な負担を軽減できる
加害者側保険会社との交渉などは、被害者側ご遺族にとってはそれだけで大きな精神的負担となります。
弁護士が被害者側に寄り添った形で間に立ってくれるというだけで、精神的な負担を軽減することにも繋がります。
精神的な負担を避けるあまり、不当な金額での示談をしてしまうことは、
被害者の方ご本人もご納得いかないはずです。
お辛い中であるのは重々承知しておりますが、無念を晴らすためにも、ぜひ一緒に戦わせていただければと思います。
弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、
死亡事故で大切なご家族を亡くされたご遺族のために、刑事手続きへの対応から民事上の損害賠償請求まで、一貫してサポートいたします。
交通事故で大切な方を亡くされた方は、ぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所へお問い合わせください。
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死亡事故の不起訴に関するよくある質問

不起訴と無罪はどう違いますか?
「不起訴」と「無罪」は、いずれも刑事罰が科されないという点では共通していますが、法的な性質が根本的に異なります。
不起訴は、検察官が刑事裁判を提起しないという処分であり、裁判所による審理・判断が行われていません。
つまり、不起訴は「有罪でも無罪でもない」状態であり、加害者の刑事責任が確定したわけではありません。
無罪は、刑事裁判が行われた上で、裁判官が「犯罪の証明がなされなかった」と判断した結果です。
無罪判決には既判力があり、同一の事件で再び裁判を起こすことはできません(一事不再理の原則)。
不起訴の場合には再捜査・再起訴の可能性が残ることがあるのに対し、無罪判決が確定すると同一事件での再起訴は原則できません。
不起訴になれば前科はつきませんか?
はい、不起訴になれば前科はつきません。
前科とは、有罪判決が確定した場合に残る記録のことです。
日本では起訴された後に有罪判決が確定して初めて前科がつくため、不起訴となった場合には前科がつくことはありません。
ただし、「前歴」(犯罪捜査を受けた事実)は残る場合があります。
前科と前歴は異なるものであり、前歴は就職・渡航等において前科と同様の社会的影響を及ぼすわけではありませんが、前科がないとはいえ事故の事実そのものが消えるわけではありません。
弁護士