骨折 下肢 神経症状
距骨骨折(弁護士法人小杉法律事務所監修)

距骨とは

距骨(距骨)は足首の関節を構成する骨の一つです。
距骨表面の60%は関節軟骨に覆われ、複雑な形状をしています。大きく頭部、頚部、体部と分かれます。
↑のイラストでいうと距骨の左側が頭部、中間のくびれた部分が頚部、右側が体部となります。
ショパール関節に接し、内側縦アーチを構成する骨の一つです。
→ショパール関節やアーチなど、足部の構造等についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
→足首の関節構造等について詳細はこちらの記事をご確認ください。
距骨骨折はどのような場合に受傷するか
高所からの転落、交通事故など大きな外力により起こります。頚部骨折が最多で、次いで体部、頭部骨折などが生じます。
高所から飛び降りた際、あるいは自動車のブレーキを踏んだまま正面衝突した際、足関節が過度に屈曲され、脛骨下端の前方縁に押されて距骨頚部骨折を生じる。外力が大きいと果部骨折や、距骨の脱臼を合併することもあります。
距骨骨折の症状
足関節部の腫脹、疼痛が強いです。
脱臼を認めると、ほとんどの場合に果部骨折を合併し、足関節内方に距骨体部を触れます。関節運動は強く制限されます。
距骨骨折は血流途絶により距骨体部の阻血性壊死を起こしやすい部分で、治りにくい骨折だと言えます。
→骨折で治りにくい部位についてはこちらの記事で記載しております。
距骨骨折の治療
(標準整形外科学第15版(医学書院)、845~846頁)
転位がない場合はギプス包帯固定が選択されますが、転位がある場合は手術が必要になります。
整復後骨折部はスクリューで圧迫固定し、術後は下腿から足尖までギプス固定を行います。術後は4~6週の免荷を行い、徐々に全荷重とすることが多いですが、荷重時期に関する統一的な見解はありません。
距骨体部が壊死に至り、荷重時痛が高度な場合、距踵関節固定術を行うことがあります。
距骨骨折で認定されうる後遺障害等級

自賠責保険に関する法令である自動車損害賠償保障法施行令の別表に示される後遺障害として、以下のようなものが予想されます。
神経症状
受傷部位に痛み等が残存する場合に認定可能性があります。
距骨の骨折がショパール関節にも影響を及ぼす態様の場合や、内側縦アーチに崩れや歪みがでた場合、痛みが残存する可能性が高まります。
| 別表第二第12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
| 別表第二第14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
機能障害
骨折の影響で足首関節の可動域に制限が出た場合、8級、10級、12級の等級が認定される可能性があります。
靱帯損傷が生じて動揺関節になった場合、8級、10級、12級での認定可能性があります。
| 別表第二第8級7号 | 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
→以下の2つのうちいずれか。 ・関節が強直したもの、関節の完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態にあるもの ・常に硬性補装具を必要とするもの(動揺関節の場合) |
| 別表第二第10級11号 | 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
→以下の2つのうちいずれか ・患側の関節可動域が健側の1/2以下に制限されたもの ・時々硬性補装具を必要とするもの(動揺関節の場合) |
| 別表第二第12級7号 | 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
→以下の2つのうちいずれか ・患側の関節可動域が健側の3/4以下に制限されたもの ・重激な労働などの際以外には硬性補装具を必要としないもの(動揺関節の場合) |
検査
X線検査は必須です。必要に応じてCT撮影についても相談しましょう。
最近では3D-CT検査が特に有用だと言われています。(標準整形外科学第15版(医学書院)、844頁)
弁護士に相談を

交通事故等でケガをして距骨骨折を受傷した場合、損害賠償請求を加害者側に対し適切に行うために、骨折態様を把握し、残存した後遺障害についての立証資料を適切に収集していく必要があります。弁護士法人小杉法律事務所の所属弁護士による無料相談を是非ご活用ください。
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