交通事故の解決実績

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【過失割合】バイク対トラックの事故で、被害者の過失が80%とされていたところ、裁判を行い被害者15:加害者85に逆転!約300万を獲得して和解した事例

交通事故被害者Yさん(10代、男性、学生、アルバイト)

後遺障害等級14級9号 無免許 裁判 過失割合

今回ご紹介するのは、バイクでトラックにはねられた交通事故被害者Yさん(10代、男性、学生アルバイト)の解決事例です。

ご依頼を受けた弁護士の大澤健人は、裁判を行い、受任前は被害者の過失割合が80%だったところ、15%まで減少させ、合計約300万円を獲得して解決しました。

弁護士はどのように本事案を解決したのでしょうか?
交通事故被害者専門弁護士が解説します。

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ご依頼前の状況

本件事故は、信号機のないT字路交差点の近くで、バイクに乗っていたYさんがトラックに衝突されたというものでした。なお、Yさんは原付の免許しか持っておらず、バイクの免許は保有していませんでした

当日は大雨で見通しが悪かったこともあり、Yさんは、交差点を右折するために道路中央に寄り、ギアをNに入れて一時停止していました。
そこに、交差する道路から加害者トラックが右折してきました。トラックはYさんのいる車線にはみ出して右折してきたため、衝突が避けられないと思ったYさんはバイクから飛び降りましたが、それでも両足を轢かれてしまいました。
Yさんは、左脛骨骨幹部骨折、右足関節外果骨折などの大怪我を負い、入院・手術が必要になりました。

 

事故時、加害者はYさんを救護しないばかりか、車から降りることすらしませんでした。
さらに加害者は、Yさんが突っ込んできたなどと虚偽の主張をし、ドライブレコーダーの開示も拒否しました。
また、手方保険会社からは、Yさんが無免許であることなども指摘され、Yさん8割、加害者2割の過失割合を主張されていました。

Yさんの保護者様は、Yさんが大怪我をしているにもかかわらず何ら救護もせず、Yさんの過失割合が大きいからと治療費すら支払おうとしない加害者の対応に困り、事故から約2週間ほど経過した時点で、弁護士に相談することにしました。

弁護士大澤健人の法律相談

法律相談では、交通事故の全体的な進行の流れをお伝えしたうえで、過失割合や後遺障害等級の見立てについて詳細に説明をさせていただきました。

また、この時点ですでに入院費が100万円を超えてしまっていたので、ひとまず健康保険を利用することもお勧めしました。

 

特に、争点となる過失割合については、交渉により十分に変わる可能性があると弁護士は考えました。

前提として、過失割合は基本的に判例タイムズという文献を基に判断されることが多いです。
判例タイムズでは、事故状況ごとに過失割合が細かく規定されており、この中の近い類型にあてはめて、各事故の過失割合を判断していきます。
過失割合についてはこちらを参照ください。

そして、今回、相手方保険会社は、本件事故を一般的な交差点での事故と捉えて、判例タイムズを参照して過失割合を算出していました。
しかし、本件はT字路での自動車vsバイクの事故かつ、相手のセンターラインオーバーに近しいような特殊な事故類型ですので、判例タイムズの中に該当するものはなく、相手方保険会社の主張は誤りだと思われました。

そもそも、Yさんが完全に停止していたのであれば、過失0もありうるような事案であり、仮に停止したのが衝突直前であったとしても、相手の主張する過失割合にはなりえないと弁護士は考えました。

また、相手方保険会社は、Yさんの無免許を理由にYさんの過失が大きいと主張しています。
しかし、無免許だからといって、直ちにYさんの過失が大きいと判断されるわけではありません。
交通事故の過失割合において無免許が考慮されるのは、無免許により道路交通法や車両の操作方法を理解していなかったことが原因で、事故が起きた場合のみとされています。無免許でも事故時の運転に問題がなく、無免許が事故の発生に寄与していないのであれば、過失を取られないこともありうるのです。

今回、Yさんは車両を適切に操作し、安全に気を付けて交差点前で一時停止までしており、Yさんの運転に問題はありませんでした。
したがって、無免許を理由に過失8割というのは不当であり、交渉により変わる可能性が十分にあると考えられました。

 

さらに、今後の方針として、

・ドライブレコーダーの開示拒否は不当であるため開示を求めていく
・バイク屋からギアがNに入っている旨の供述を得る
・刑事記録で衝突位置などを立証していく

といった対応を行う旨も説明しました。

以上に納得いただいたYさんの保護者様より、ご依頼を受けることになりました。

受任後の動き

高次脳機能障害

ご依頼を受けた弁護士の大澤は、まず保険会社に受任通知を送付し、資料とドライブレコーダーの開示を求めました。また、取り急ぎの対応として、治療費を健康保険に切り替えました。

その後、相手方保険会社に治療費を払っていただくべく、過失割合の交渉を行いましたが、保険会社が認めず交渉が難航したため、治療費は自賠責から回収する方針に切り替えました。
その際、自賠責には病院に直接治療費を支払っていただくよう交渉し、本人の負担が無いように手配しました。

また、当初は骨癒合が良好でしたが、本件とは別の事案でYさんは再度骨折してしまいました。その際は、病院に依頼して事故とそれ以外の治療費を分けていただき、事故の請求に差し支えないようサポートしました。

後遺障害等級の申請

 事故から1年ほど経過した頃に、保護者様から完治したという連絡を頂きました。
しかし、怪我の重さや経過から考えると、なんら後遺症なく全快というのは考え難い状況でした。

そこで、本当に完治されたのか再度ご本人様に詳しく確認したところ、医師からは完治と言われていたものの、実際には痛みなどの症状が残存していることが判明したため、自賠責への後遺障害等級申請に進むことにしました。

申請にあたっては、弁護士が後遺障害診断書の作成などをサポートしました。
作成された後遺障害診断書を弁護士が精査したところ、自覚症状の記載に不足があったため、適切な内容になるよう追記依頼も行いました。

そのうえで申請を行ったところ、無事に足の痛みに関して14級9号の等級が認定されました。

示談交渉

等級確定後の示談交渉では、改めて過失割合の交渉から行いました。

相手方は交差点での衝突であることを前提に過失割合を主張していましたが、本件事故はYさんが交差点に入る前に起きているため、事故場所は交差点ではなく、相手方の主張は通らないと考えられました。

そこで、交差点の定義の指摘に加え、ドライブレコーダー上でも相手方の前方不注意が確認できることなども指摘して交渉しましたが、相手方は8:2→2:8までの変更しか認めませんでした。
相手方が提示する示談額も非常に低く、到底受け入れられるものではなかったため、裁判に進むことにしました。

事故当時、加害者の上司ですら、加害者に対して「お前がYさんにぶつかりに行っている」「お前が悪いぞ」と加害者を諭しており、警察の取り調べでもで加害者の責任だという話になっておりました。
にも関わらず、加害者は交渉の最後まで責任を認めず、過失割合を争ってきたので、Yさんとしても相手を許せない気持ちがあり、訴訟を決心しました。

訴訟により被害者15:加害者85で解決!

裁判

 訴訟では、裁判所に対して、「こちらは簡単には引かない、和解にするのであれば加害者側を説得するんだぞ」という姿勢を見せるように努めました。

また文書送付嘱託においても、関係のない情報を相手方に取得されないように意見書を提出しました。

 過失割合については、示談交渉でも主張した交差点の定義などの主張に加えて、以下のような主張も行いました

  • 中型車のドライバーは車の長さや内輪差を考慮して運転しなければならず、車線をはみ出して右折した加害者に責任がある旨主張。道交法上の右折方法や、通常のドライバーがどのようなルート選択をするのかなども踏まえ、加害者の運転に問題があったことを指摘。
  • 他方、Yさんの運転に問題はなかったため、Yさんの無免許は事故発生に何ら寄与しておらず、無免許を理由として過失があったとするのは不当である。
  • 相手の主張が、実況見分調書やドラレコと整合していないことも指摘。

このような主張により、最終的には、被害者:加害者=15:85で和解となりました。
また逸失利益についても、通常14級では労働能力喪失期間は5年とされるところ、弁護士の主張が功を奏し、倍の10年で認定されました。

最終的に支払われた和解金は200万円強であり、先に支払われていた自賠責保険金なども合わせると、合計約300万円を獲得しての解決となりました。

依頼者の声

長い間大変お世話になりました。

当初は相手の過失という話だったのに、突然こちらが全面的に悪いと言われ、大怪我をしているのに治療費すら払っていただけず困り果てていたので、賠償していただけて本当に良かったです。

納得できる結果にして頂きありがとうございました。

弁護士大澤健人のコメント

裁判を行ったことにより、過失割合は15:85まで変わり、賠償額も示談と比べて倍以上となり、良い解決をすることができました。お怪我も大きく、きちんと賠償がされるべき事案だと思われましたので、お力になることができ何よりでございました。

弊所は被害者専門の法律事務所として、様々な交通事故事案を取り扱っております。
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この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。