後遺障害等級一般論 圧迫骨折・体幹骨骨折 神経症状
圧迫骨折(弁護士法人小杉法律事務所監修)
こちらの記事では、圧迫骨折一般について整理しています。
脊椎とは
脊椎(椎骨)には、7個の頚椎(C1~7)、12個の胸椎(T1~12)、5個の腰椎(L1~5)、仙骨(5個の仙椎(S1~5))、尾骨(3~5個の尾椎(Co))があります。
※頚椎:Cervical spine ※胸椎:Thoracic spine ※腰椎:Lumbar spine ※仙骨:Sacrum ※尾骨:Coccyx
脊椎(椎骨)の形は部位により異なりますが、基本形態は次のようなものです。
椎体(前側)(Vertebral body ↑図だと単に「Body」)と椎弓(後側)で構成され、椎弓側面には左右2本の横突起、椎弓後面には棘突起があります。
椎体と椎弓の間には椎孔という穴が開いています。
椎骨と椎間板が上下に連結されて脊柱になりますが、椎骨の椎孔が上下に積み重なってできている管腔が脊柱管といい、内部に脊髄が収まっています。
圧迫骨折とは
骨折について外力の作用方向から分類した際、上下の圧迫力によって骨が骨折することを圧迫骨折と言います。
脊椎の椎体骨折が代表的な例で、椎体の圧迫骨折は脊椎損傷の一種です。
椎体の前面が楔上に圧壊する例を圧迫骨折、後方を含み全体的に圧壊する例を破裂骨折と表現することがあります。
→圧迫骨折含む脊椎損傷の詳細についてはこちらの記事で整理しております。
圧迫骨折の部位
圧迫骨折が生じた脊椎の部位に応じて分類できます。
頚椎圧迫骨折
胸椎圧迫骨折
第11~12胸椎(T11~12)は応力が集中しやすい部位で、損傷されやすいと言われています。
腰椎圧迫骨折
第1~2腰椎(L1~2)は応力が集中しやすい部位で、損傷されやすいと言われています。
→腰椎圧迫骨折についての詳細はこちらの記事で整理しています。
圧迫骨折の症状
損傷した椎骨周囲の強い疼痛が発生します。
特に破裂骨折のケース等、椎体後方にある脊髄にまで損傷が波及した場合、損傷した高位に応じた領域にしびれや筋力低下が生じることがあります。
脊髄損傷についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
→脊髄損傷|脊髄の損傷範囲と感覚障害の発症にはどのような関係性が?【弁護士解説】
→脊髄損傷|頚髄損傷(頚髄損傷)で現れる症状は?損害賠償請求は?【弁護士解説】
→脊髄損傷|胸髄損傷で現れる症状は?後遺障害等級は?【弁護士解説】
→脊髄損傷|腰髄損傷で現れる症状は?後遺障害等級は?【弁護士解説】
圧迫骨折で認定されうる後遺障害等級は
脊柱の変形障害又は運動障害(荷重障害含む)として6級、8級、11級、神経症状として12級か14級の認定可能性があります。
→圧迫骨折で認定されうる後遺障害等級の詳細についてはこちらの記事で整理しています。
弁護士に相談を
交通事故や労災事故等の外傷で椎体に圧迫骨折を受傷してしまうことがあります。治療費や休業損害、慰謝料等の損害賠償請求を加害者側に対し適切に行うために、受傷の態様を把握し、残存した後遺障害についての立証資料を適切に収集していく必要があります。弁護士法人小杉法律事務所の所属弁護士による無料相談を是非ご活用ください。