交通事故の解決実績

14級 むち打ち・捻挫等 会社員 歩行者vs自転車 肩 裁判 逸失利益 非該当

【等級変更】後遺障害等級が非該当から、裁判を行い14級9号前提の約280万円で和解。後遺症による減収はなかったが、労働能力喪失率3%、労働能力喪失期間3年の逸失利益も獲得した事例。

交通事故被害者Hさん(20代、男性、会社員)

後遺障害等級14級 等級変更 逸失利益

今回ご紹介するのは、横断歩道を歩いていた際に車にはねられる事故に遭った交通事故被害者Hさん(20代、男性、会社員)の解決事例です。

ご依頼を受けた弁護士の森本優花は、裁判を行い後遺障害等級14級を前提とした和解金約280万円で和解を成立させました。

 

弁護士はどのように本事案を解決したのでしょうか?

交通事故被害者専門の弁護士が解説します。

 

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ご依頼前の状況

車対歩行者の交通事故

事故態様:歩行者vs車

傷病名:左肩関節腱板損傷、左肩関節打撲傷、慢性疼痛

Hさんは、横断歩道を歩いていた際に右折してきた車にはねられて転倒するという事故に遭いました。

事故後は、肩の痛みで重いものを持つ仕事が難しくなったほか、事故前に使っていたマニュアル車の運転もできなくなり、生活に支障をきたしていました。

まだお若いHさんが突然このような事故に遭ったことを心配したご家族様は、適切な賠償を受けられるように弁護士に依頼したいと考え、弊所にご相談くださいました。

受任後の動き

後遺障害申請の準備

ご依頼を受けた弁護士の森本優花は、まず相手方に受任通知を送り、資料の収集から始めていきました。

そして、症状固定が近づいた段階で、改めてHさんの症状を詳しく聞き取りました。

Hさんには肩の痛みや可動域制限が残っており、その症状からすると12級の獲得を目指すのが良いと考えられました。

そこで、お伺いした症状も踏まえ、適切な内容の後遺障害診断書を作成いただけるよう病院に依頼書を送るなど、等級申請に向けた準備を進めていきました。

自賠責に後遺障害申請・異議申立てを行うも非該当

整形外科徒手検査法、標準整形外科学の書籍の写真

適切な資料を準備したうえで、自賠責に後遺障害等級の申請を行いましたが、残念ながら自賠責は非該当と判断しました。

そこで、弁護士は医師面談を行い、Hさんの症状について直接主治医にお話を伺いました。そのうえで、主治医に意見書も作成いただき、異議申立てを行いました。

しかし、それでも自賠責は非該当の判断を変えませんでした。

 

Hさんには確かに症状が残存しており、主治医も残存症状は交通事故に由来するものだという見解を示していました。

そのため、弁護士は、非該当のまま示談するのではなく、裁判で等級獲得を目指すべきだと考えました。

そこで、Hさんとも協議したうえで、提訴に進むことにしました。

横浜地方裁判所に提訴し、後遺障害等級14級を前提とした和解金約280万円を獲得

裁判

弁護士は、左肩の可動域制限について後遺障害等級12級6号、痛みについて同12級13号に該当すると主張して、横浜地裁に提訴しました。

これに対し、裁判所は、可動域制限や痛みの原因について医学的な証明が十分ではないため、12級6号及び12級13号の認定までは困難との見解を示しました。

ただし、事故態様や治療状況を踏まえれば、痛みが残っていることは認められるとして、14級9号の後遺障害が残存していると判断されました。

 

これを前提に裁判所が示した初回の和解案では、後遺症慰謝料は裁判基準の満額となっていたものの、減収がないことを理由に逸失利益が0円とされていました。

しかし、減収がないことだけを理由に、逸失利益を完全に否定されてしまうというのは不合理です。

そこで弁護士は、Hさんの仕事の状況に関する陳述書を作成して裁判所に提出することにしました。

陳述書では、Hさんが事故後も仕事を続けるためにどのような努力をしているのか、職場からどのような配慮を受けているのかなどを具体的にまとめました。

さらに、Hさんは事故後の運転免許証の更新時に、後遺症が原因でマニュアル車の運転が禁止され、オートマ限定の免許になっていたため、この資料も事故の影響を示すものとして提出しました。

これらの資料も踏まえ、労働能力喪失率5%、労働能力喪失期間5年という、14級での一般的な逸失利益が認められるべきだと主張していきました。

 

これに対し相手方からは強い反対がありましたが、最終的に裁判所は当方の主張を考慮し、労働能力喪失率3%、労働能力喪失期間3年という中間案で和解が提案されました。

Hさんとも協議し、これで和解することにしました。

最終的な和解金額は、約280万円でした。

弁護士森本優花のコメント

弁護士森本優花

自賠責保険で非該当と判断された場合、裁判所もその判断を重視する傾向にあるため、裁判での等級変更は簡単ではありません。

しかし、本件では、事故態様や通院実績、症状の推移、治療内容、画像所見、医師の見解などから丁寧に主張立証を積み重ねていくことで、等級の獲得に繋げることができました。

裁判所が証拠に基づいて適切な判断を示してくれたことは、弁護士として誇らしく感じました。

 

弊所は交通事故の被害者専門の法律事務所として、様々な交通事故や後遺症を取り扱っております。

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この記事の監修者弁護士
小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。