交通事故の解決実績

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TFCC損傷、三角骨骨折など手首を受傷し、後遺障害等級併合12級獲得。逸失利益、慰謝料などを交渉し、裁判基準を上回る約1200万円で示談!

交通事故被害者Aさん(40代、女性)

後遺障害等級12級 慰謝料 治療費対応打ち切り 逸失利益

今回ご紹介するのは、横断歩道を歩行中に車に衝突された交通事故被害者Aさん(40代、女性、看護師)の解決事例です。

ご依頼を受けた弁護士の工藤万里都は、
後遺障害等級併合12級を獲得のうえ、自賠責保険金や示談金など合計約1500万円を獲得して示談解決しました。

弁護士はどのように本事案を解決したのでしょうか?
交通事故被害者専門弁護士が解説します。

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ご依頼前の状況

事故の発生

歩行者と車の交通事故

事故態様:左折車歩行者
事故場所:横断歩道
受傷内容:右手首捻挫、頸椎捻挫、右手首三角繊維軟骨複合体損傷(TFCC損傷)、右手首三角骨骨折 

Aさんは子育てと家事をこなしながら、看護師として働いている方でした。仕事では、手首にかなりの力と繊細な処置が求められる業務を毎日こなしていました。Aさんは患者さんの命を預かっているという責任感とやりがいをもって、忙しくも充実した日々を送っていました。その矢先に事故に遭ってしまいました。 

夕方、仕事を終えたAさんは、いつものように自宅近くの交差点を青信号で渡っていました。横断歩道を半分ほど渡ったところで、後方から左折してくる軽自動車に気づきました。Aさんは咄嗟に立ち止まりましたが、相手の車も減速していたため止まってくれるだろうと思い、再び歩き出したその瞬間、車が加速しAさんに衝突しました。 

車は一時停止することなく、Aさんは約2メートル飛ばされ、おしりから地面に落ちて後頭部を打ちました。
目立った外傷はなかったため救急車は呼ばず、警察に人身事故として届出だけしました。しかしその日の夜から右手首の痛みが増し、不安を抱えたまま救急外来を受診しました。

事故後の困難

診察・後遺障害診断・医師面談

Aさんは、まず救急外来で画像を撮影しましたが、骨折は確認されませんでした。
しかし、後日整形外科で撮り直したレントゲンにより、TFCC損傷が判明しました。そして、MRI検査では右手首の三角骨骨折が新たに発覚し、主治医から3か月間は安静にするようにと告げられました。
サポーターを作製し、重いものを持つことなどを禁じられ、看護師として毎日患者さんに触れてきた手が、突然使えなくなってしまいました。
 

首についても、何もしていない状態では痛みはないものの、横に動かすと痛みが走り、頭痛やめまいも現れるようになりました。週2回は痛み止めを飲まなければならない日々が続きました。 

仕事は約2か月間の休業を余儀なくされました。
看護師として誇りをもって仕事をしてきたAさんにとって、職場に穴をあけてしまう罪悪感は相当なものでした。
復帰後も業務で力仕事ができない状況が続き、同僚に頼らざるを得ず、お子さんの世話をしながら医療機関への通院を続けることも、心身ともに大きな負担となっていました。 

心身ともに苦しむAさんにとって、相手保険会社の対応がさらに追い打ちをかけました。まだまだ治療が必要なのにもかかわらず、保険会社が一方的に治療費の支払いを打ち切ると言ってきたのです。
これによりAさんは、後遺障害はどうなるのか、休業損害はどうなるのかなど、今後についてたくさんの不安を抱えることになりました。

 

Aさんは、それまで弁護士への相談というのは自分には縁のない話だと思っていましたが、保険会社の対応にあまりにも納得がいかず、弁護士費用特約があることを思い出して、弁護士に相談してみることにしました。

事故の経緯をお伺いした時、Aさんからは、事故の理不尽さに対する怒りと先が見えない不安が入り混じった様子が伝わってきました。「青信号で渡っていただけなのに」という言葉が強く印象に残っています。少しでもAさんのご不安を減らせるように、弁護士やパラリーガルがしっかりとお話をお伺いしました。

弁護士工藤万里都の法律相談

症状固定について、整形外科の先生からは、「まだ治療を終わらせるべきではなく、リハビリも続けるべきだ」と言われていました。
しかし、Aさんが保険会社にそれを伝えても、「医師は本人に良いようにいいますから」と相手にしてくれず、保険会社は治療費対応の打ち切りを強引に進めようとしている状況でした。 

そこで、医師が症状固定と判断するまで通院できるように、弁護士が治療費の延長交渉を行う旨ご案内しました。
症状固定となった後は、弁護士が後遺障害等級の獲得をサポートし、その結果をもとに示談に進んでいくこととなります。また、請求できる損害項目と、見立て額についてもご案内しました。

さらに、適切な後遺障害等級を獲得するため、現在の症状と仕事への影響についても確認させていただきました。

 

それまで、保険会社に何を言っても取り合ってもらえず、Aさんは「症状があるのに、このまま泣き寝入りするしかないのか」と、途方に暮れている様子でした。しかし、弁護士が仕事への影響なども考慮したうえで方針を案内したことで、安心感を覚えていただけたようでした。

ご依頼を受けた弁護士は、まずは保険会社の強引な打ち切りを止めるため、早急に保険会社に連絡し、必要に応じて医師への照会なども行い交渉していこうと考えました。

弁護士の交渉により治療費打ち切りを回避

ご依頼を受けてすぐに、弁護士が治療費の交渉を行いました。
その結果、治療費一括対応の期間が伸び、事故後半年まで治療費を払っていただけることになりました。

その後は、事故後半年で症状固定になるまで、Aさんにはご通院を続けていただき、
弊所では後遺障害申請に備えて定期的に症状の聞き取りをさせていただきました。

Aさんと繰り返しやり取りを行う中で、症状やお仕事への支障、育児の苦労など様々なお話をお伺いし、事故に対するAさんの思いも深く理解できたように思います。

後遺障害等級申請で併合12級獲得

後遺障害等級の準備

Aさんは事故後半年で症状固定となり、後遺障害申請に進むことになりました。

症状固定時には、主治医に後遺障害診断書という書類を作成していただくことになります。
自賠責の等級審査は書面審査のため、この書類の内容は非常に重要です。
そこで弊所では、過不足のない内容の診断書を作成していただけるように、医師宛の書面を作成しています。
Aさんから自覚症状や日常生活での支障を詳細に聴き取り、Aさんの症状がきちんと診断書に反映されるように、書面をご準備しました。
また、出来上がった後遺障害診断書を弁護士とパラリーガルで精査し、等級獲得に必要な内容がすべて記載されているか確認しました。

後遺障害等級併合12級を獲得!

弁護士の等級の見立て

後遺障害診断書の記載から、弁護士は以下のとおり等級の見立てを行いました。 

右手関節の機能障害(可動域制限)
 患側90度・健側150度と健側の3/4以下に制限12級6号 

右手首TFCC損傷・三角骨骨折による神経症状(疼痛)
器質的損傷の画像所見あり→12級13号

頸椎捻挫による神経症状(疼痛):最低でも14級9号 

自賠責の判断

そして、自賠責への申請の結果、

・右手関節の機能障害(可動域制限)で第12級6号
・頸部の神経症状で第14級9号

これらを併合し、併合12級との判断となり、自賠責保険金224万円を獲得しました。 

以上のとおり、当初の狙い通りの等級を獲得することができました 

 

等級の結果が出た後は、認定された等級が適切かを精査します。

今回は、頚部神経症状14級を12級に上げられないか検討しましたが、腱反射異常などの他覚的所見が乏しかったため、12級への引き上げを狙った異議申立ては困難と判断しました。

この点についてはAさんにもご説明させていただき、併合12級で示談交渉へと進む方針となりました。
適切な等級がしっかりと獲得できたことで、Aさんも安堵されていたようでした。

請求額の検討

等級が確定した後は示談交渉に進んでいきます。

まずは高い金額から交渉を始めるため、損害額を高めに算出し、約1500万円を請求することにしました。内訳は以下の通りです。

  • 積極損害:約70万円 
  • 休業損害:約50万円
  • 逸失利益:約1200万円 
  • 傷害慰謝料:約110万円
  • 後遺症慰謝料:377万円
    (通常290万円程のところ、3割増して請求) 
  • 差し引かれる既払い:自賠責保険金など約300万円

参考:
交通事故で請求できる慰謝料・損害賠償の種類 | 【慰謝料請求に強い】交通事故後遺障害被害専門の弁護士相談

 

今回特筆すべき点は、①逸失利益と、②後遺症慰謝料です。

①逸失利益について

後遺障害12級の逸失利益を計算する際、通常の労働能力喪失率は14%とのころ、弁護士は20%を主張しました。 

というのも、Aさんは看護師として、繊細な技術が問われる医療行為や、力のいる作業、患者さんの体を支える等の重労働など、手首に大きな負担のかかる業務を行っていました。
しかし、右手首の可動域制限により、今後こ
れらの作業も一部制限されてしまうことになります。したがって、通常よりも労働能力喪失率は高いものとして損害額を算出すべきです。

そこで、判例調査を行い、類似の事例で労働能力喪失率を20%と認定した裁判例を基に、本件でも労働能力喪失率20%で主張することにしました。

さらに基礎収入についても、通常は事故前年の年収を用いますが、本件では事故に遭った年の年収を採用しました。
本件事故は年末に発生しており、その時点でほぼ年収が確定していたこと、事故年の年収の方が実態をより正確に反映していることがその理由です。
 

②後遺障害慰謝料について

後遺障害等級12級の慰謝料の基準額は290万円ですが、弁護士は3割増の約377万円を請求しました。 

Aさんには、右手関節の機能障害である12級6号と、14級9号の神経症状という、複数の後遺障害が残存しています。
このように、複数の後遺障害が残存している場合には、後遺障害が1つのみの場合に比べて、精神的苦痛が大きいと評価している裁判例があるため、この判例を基に増額主張をしています。

また、Aさんからお仕事への支障を詳しく聞き取り、人命を預かる看護師という職種において、手首の機能障害がいかに深刻な影響を及ぼすかについても詳細に主張しました。 

弁護士の交渉により、裁判基準を上回る約1200万円で示談!

弁護士からの請求に対し、保険会社は当初、「労働能力喪失率、喪失期間、後遺症慰謝料について争う。損害額は合計でも1000万は超えない」と主張していました。
しかし、弁護士が交渉を重ねて大幅に増額し、最終的には約1200万円で示談となりました。

示談解決の場合、裁判を避け早期解決するために双方が譲歩するという観点から、裁判基準の8割程度の金額で示談となることが多いのですが、
本件では、裁判を行った場合の見込み額を100万~500万円近く上回る金額で示談することができました。


これまでに獲得した自賠責保険金なども合わせると、合計約1500万円での解決となりました。

依頼者の声

この度は事件解決に多大なるご尽力をいただき、誠にありがとうございました。
私1人では事故後の対応に納得のいかないまま、後悔が残ることになっていたと思います。
工藤先生をはじめ、スタッフの皆様のお陰で思った以上の結果となり大変感謝しております。

弁護士工藤万里都のコメント

相手方保険会社は、一般的な基準額をベースとした主張を続けていましたが、裁判例を根拠に、「基準は絶対的なものではない、事案に応じた損害を算定すべきである」と主張を続けたところ、裁判基準額以上での解決をすることができました。
基準額以上の解決には、依頼者の仕事のうちどのような作業に支障が生じているかを丹念に聞きとることが大切だと、改めて感じた事案でした。 

本件のように、弊所は被害者専門の法律事務所として、様々な交通事故事案を取り扱っております。
交通事故の後遺症や賠償請求でお悩みの場合には、ぜひ一度、弊所の無料相談をご利用ください。

ご相談者様の事案に合わせて、交通事故の被害者専門の弁護士が、疑問やご不安にお答えいたします。
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当該解決を行った弁護士工藤万里都の経歴やその他解決事例等についてはこちら。

 

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この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。