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交通事故の死亡慰謝料の平均相場は?【被害者専門弁護士が解説】

2024.07.03

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交通事故の被害者がお亡くなりになった場合には、

被害者の方のご遺族や近親の方が、慰謝料を請求することができます。

 

もちろん被害者の方がお亡くなりになっている以上、お金で解決するということは到底不可能です。

ですが、この慰謝料は、亡くなった被害者の方の苦痛や無念だけでなく、ご遺族や近親の方の悲しみも含めたものになりますから、

不当に低く評価されるということはあってはなりません。

 

一応の相場や基準は存在していますが、相場は相場です。

被害者の方お一人お一人のお気持ちを斟酌して、適切な慰謝料額を認定させることが、被害者側専門弁護士の使命です。

 

死亡慰謝料の相場について不安をお抱えの被害者ご遺族の方は、ぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所の無料相談をお受けください。

死亡事故被害者専門弁護士による解決についてはこちらのページから。

 

そもそも死亡慰謝料とは?

慰謝料というと、損害を被った時に、加害者に対して請求できるすべての損害といった印象をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、

実務上の慰謝料とは、実務上は民法710条で定められている精神的損害に対する賠償を言います。

 

民法710条「他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、

前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

 

ここでいう財産以外の損害が、慰謝料に当たるのです。

 

したがって、被害者の方がお亡くなりになったことで将来にわたって得られるはずであったのに得られなくなった収入などは、

収入=財産の損害ですから、実務上は慰謝料とは言わず、死亡逸失利益といいます。

 

死亡逸失利益は、被害者の生前の収入×(1-生活費控除率)×就労可能年数(に対応するライプニッツ係数)という計算式で計算することが原則です。

ただし、被害者の方の生前の生活によって適用の仕方が複雑なところでもあります。

死亡逸失利益の計算についての解説はこちらのページで行っておりますので、よろしければご覧ください。

逸失利益全体についての解説はこちらのページから。

 

また、お亡くなりになるまでのご入院に要した治療費や、ご家族の方の駆け付け費用、葬儀費用、入院期間の入通院慰謝料など様々な費目についても請求ができます

(このページでは狭義の死亡慰謝料の説明に留めます。)。

 

死亡慰謝料を請求できるご家族の範囲は?

死亡慰謝料を請求できる範囲

こちらも法的な話になりますが、死亡慰謝料は請求できるご家族の範囲が決まっています。

まず、被害者ご本人が最も苦痛を受けていますから、被害者の損害賠償請求権を相続される方は被害者の方の死亡慰謝料を請求できます。

 

また、大切にされていた方を失くしてしまったという悲しみも、お金ではありますが償われなければなりませんから、

民法711条が、ご遺族・近親者の方の固有の慰謝料(被害者本人の慰謝料とは別)の請求権を認めています。

民法711条「他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。

 

ここに明記されているように、

  • 被害者の父母
  • 配偶者

は、法律上、固有慰謝料を請求することができます。

 

では被害者のご兄弟などの関係性の方は請求できないのでしょうか?

この点については、最高裁判所昭和49年12月17日(民事裁判例集28巻10号2040頁)で以下のように判示されています。

不法行為による生命侵害があつた場合、被害者の父母、配偶者及び子が加害者に対し直接に固有の慰藉料を請求しうることは、民法七一一条が明文をもつて認めるところであるが、右規定はこれを限定的に解すべきものでなく、文言上同条に該当しない者であつても、被害者との間に同条所定の者と実質的に同視しうべき身分関係が存し、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けた者は、同条の類推適用により、加害者に対し直接に固有の慰藉料を請求しうるものと解するのが、相当である。

 

ここで重要なのは、「文言上同条(民法711条)に該当しない者」、つまり被害者の父母や配偶者、子に該当しない者であっても、

「被害者との間に同条所定の者と実質的に同視しうべき身分関係が存し、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けた者」は、

「同条の類推適用により、加害者に対し直接の固有の慰謝料を請求しうる」という点です。

 

ですので、被害者のご兄弟のような場合であっても、

  • 父母や配偶者、子と実質的に同視できるような関係性の深さがあり、
  • 被害者が亡くなってしまったことにより甚大な精神的苦痛を受けたことが認められる場合は、

 

固有の慰謝料の請求が可能ということになります。

 

ではその「関係性の深さ」や「甚大な精神的苦痛を受けたこと」の証明はどうやって行えばよいでしょうか?

 

これは後述する刑事裁判での被害者参加制度の利用が大きくかかわってきます。

 

なお弁護士法人小杉法律事務所ではこの刑事裁判での被害者参加制度の利用により被害者のお兄様の固有の慰謝料請求を認めさせた事例がございます。

死亡事故で慰謝料請求できる家族は何人まで?金額相場はいくら?1億円を超える解決事例をもとに解説(弁護士法人小杉法律事務所)

 

死亡慰謝料の相場及び基準

ここまでは死亡慰謝料の性質についてみてきました。

ここからは実際に、金額的な相場や基準についてみていきましょう。

 

交通事故で被害者の方が亡くなってしまった場合には、

大きく分けて3つの基準が存在します。

 

① 自賠責基準

一つ目は自賠責基準と呼ばれる基準です。

これは、加害者加入の自賠責保険から支払がある保険金の支払基準のことで、3つの基準の中で一番低額となっています。

 

自賠責保険は自動車損害賠償保障法により、自動車の運行供用者は加入が義務付けられている保険です。

これは、交通事故の被害者が何らの補償も得られないという事態を防ぎ、被害者の保護を図るという自動車損害賠償保障法がその第1条で定めている目的を果たすためです。

 

その法律上の目的からも明らかなように社会保障的な性質が強いため、自賠責保険金は基準に基づいた迅速かつ平等な支払が求められます。

 

具体的な基準としては、

  • 死亡した本人の慰謝料として400万円
  • 請求権者(被害者の父母((養父母を含む。))、配偶者及び子((養子、認知した子及び胎児を含む。))が1人の場合には550万円、2人の場合には650万円、3人以上の場合には750万円
  • 被害者に被扶養者がいる場合はさらにこの金額に200万円が加算

という基準になります。

 

例を挙げて考えてみましょう。

お父さん、お母さん、お子さんが2人の家庭のお父さんが亡くなってしまった場合、

まずお父さん本人の慰謝料として400万円が、

次にお母さん、お子さん2人の計3人の慰謝料として750万円が、

それぞれ認められ、1150万円となります。

 

さらにお母さんとお子さん2人がお父さんの扶養に入っていた場合には、この1150万円に200万円を足して1350万円となります。

 

これらとは別に死亡に至るまでの傷害による損害として、

何日か入院したが亡くなってしまったような場合にはその入院期間について、1日につき4300円の入通院慰謝料が支払われることになります。

 

なお、被害者死亡の場合に自賠責保険から払われる保険金の上限額(逸失利益なども含めた金額)は3000万円です。

 

ところで、自賠責保険には被害者保護を図るために、2つの被害者側に有利に設計された仕組みがあります。

 

1つ目が自動車損害賠償保障法第16条に定めのある「被害者請求権」です。

保険契約はあくまで加害者と保険会社との間で取り交わされているものですから、厳密にいえば加害者が被害者に対して損害の填補をしたのち、

その同額を保険から回収するという流れを踏む必要があります。

 

しかし、それでは加害者とのやり取りが必要となりますし、時間もかかりますから被害者保護のための制度としては不十分です。

この問題点を解消するために定められているのが「被害者請求権」で、被害者は加害者側の動きを待たずに直接自賠責保険への請求ができ、

これにより迅速な対応が図られています。

 

2つ目の仕組みは、自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準に定めのある「重過失減額」の規定です。

詳しくは後述しますが、保険会社はできるだけ支払う保険金額を下げたいという狙いがありますから、過失相殺については厳格に主張してきます。

被害者に発生した損害が1億円であったとしても、被害者側に過失が50%あるという認定になれば、支払われる賠償金額は1億円×(1-50%)=5000万円です。

 

損害賠償という点を厳格に考えればこの考え方が正しいでしょう。

しかし自賠責保険は損害賠償の側面を持っていながらも、被害者保護という目的を持っています。

過失割合をそのまま適用することが被害者保護の目的に適うでしょうか。

 

ということで自賠責保険の支払基準では、以下のような減額に関する基準が定められています。

被害者の過失が7割未満であるとき 減額なし(100%の支払)
被害者の過失が7割以上8割未満であるとき 2割減額(80%の支払)
被害者の過失が8割以上9割未満であるとき 3割減額(70%の支払)
被害者の過失が9割以上10割未満であるとき 5割減額(50%の支払)

 

こちらも例を挙げてみてみましょう。

被害者に発生した損害が3000万円(自賠責保険金上限額)、被害者の過失が50%であったとき、

過失割合を厳密に考えれば、支払われる保険金額は3000万円×(1-50%)=1500万円となるはずです。

 

しかし、自賠責の支払基準においては被害者の過失が7割未満であるときは減額なし(100%の支払)と定められているので、3000万円がそのまま支払われることになります。

 

このように、自賠責基準は確かに3つの中で最も低額な基準ですが、

被害者の方のご事情によっては非常に有用な基準でもあります(また、まとまった保険金がすぐにお手元に振り込まれるというメリットもあります。)。

 

任意保険会社基準

二つ目は任意保険会社基準です。

ここでいう任意保険会社とは、交通事故の相手方(加害者側)の保険会社を言います。

 

先ほどの自賠責基準は被害者保護のため、迅速かつ平等な支払を重視した基準でした。

一方で被害者の方お一人お一人に発生した損害は千差万別です。

ですから、発生した損害の全額を自賠責保険金では填補できない場合があります。

 

このような場合のために自動車運行供用者の多くが加入している保険が任意保険です。

 

任意保険基準は自賠責基準「以上」の保険金額です。

自賠責基準「未満」だと任意保険に加入する意味がないからです。

 

ただし、これ以上の明確さはありません。

任意保険会社は、自賠責基準「以上」の範囲で自由に、支払金額が少なくなるように金額を設定します。

 

任意保険会社の利益の計算を最も単純化すると、

利益=保険契約者から支払われた保険料の総額-交通事故被害者に支払った保険金の総額

となります。

 

交通事故被害者に支払う保険金の総額が少なくなれば利益が大きくなるわけですから、

当然任意保険会社はできるだけ支払う金額が少なくなるようにしようとします。

 

しかし、それは被害者側から見ると到底妥当な金額、基準であるということはできません。

この被害者側から見た場合の妥当な金額、基準こそが弁護士(裁判)基準です。

 

弁護士(裁判)基準

弁護士(裁判)基準は、最も高額で被害者側に有利な基準です。

実務上最も用いられている交通事故死亡慰謝料の基準は、『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準上巻(基準編)』(公益財団法人 日弁連交通事故相談センター東京支部編)に記載されている基準です。

 

その基準は以下のとおりです。

被害者が一家の支柱である場合 2800万円
被害者が母親や、配偶者である場合 2500万円
被害者がその他(独身の男女、子供、幼児等)である場合 2000万円~2500万円

 

この基準額は本人固有の慰謝料だけでなく、近親者固有の慰謝料も含まれています。

また、具体的な斟酌事由により、増減されるべきで、一応の目安を示したものである。」という注意があります。

 

死亡慰謝料は近親者の方もそうですが、本来的にはお亡くなりになった被害者本人の精神的苦痛を評価したもののはずですから、

金額に差異があるのは少し違和感があるかもしれません。

 

この基準の1つ前の基準が示された時代の背景には、「昭和時代の家族構成のイメージを、『老夫婦、働き盛りの夫(一家の支柱)、主婦の妻(母親、配偶者)、子供』とし、

それぞれが死亡した場合に遺された家族・家計への影響を考え、人ひとりの価値に差があるものではなく、慰謝料の補完性の観点から差を設けるとの考え

(『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準下巻(講演録編)2014年版』慰謝料基準に関する慰謝料検討PT報告 より引用)がありました。

 

ところが、「人生を全うして生きてきた年齢の高い人と人生を享受することなく命を失った若年の人同列には評価できないという点、

現在の核家族化のなかで子供を失った両親の悲嘆、精神的苦痛は極めて大きなものであることなどの点」から、

もちろん1つ前の基準同様に遺された家族・家計への影響は無視できないものの、子供を含む若年者の精神的苦痛がより評価されるようになり、

母親、配偶者及びその他の方の慰謝料基準が増額する形となりました。

 

昨今は現在の基準が示された2014年よりさらに共働きの家庭が増えていますから(厚生労働省 共働き等世帯数の年次推移より)、

そもそも一家の支柱と母親、配偶者を区別する基準がそのまま妥当しない時代に入っているのかもしれません。

 

このように、弁護士(裁判)基準は、注意書きのとおり言ってしまえば一応の目安にすぎず、時代に合わせた変化が必要なものでもあると思います。

だからこそ、具体的な斟酌事由(被害者の方お一人お一人の生前の生活)を適切に主張していくことで、金額は大きく変わります。

 

次は実際にどういった要素を主張することで金額が変わるのかをみていきましょう。

 

死亡慰謝料の相場を左右する要素

加害者の故意または重過失、著しく不誠実な態度等がある場合

まず大きなものとして挙げられるのが、加害者に故意または重過失、著しく不誠実な態度等がある場合には死亡慰謝料の額が上がることがあります。

気を付けなければならないのは、ここでいう重過失や著しく不誠実な態度は、一般的な過失や不誠実な態度を超えたものです。

 

交通事故で人を死亡させている以上、加害者に落ち度があるのは当然ですし、それによって被害者の方ご家族の方が精神的苦痛を受けるのも当然です。

 

納得がいかない点があることも重々承知しておりますが、一定程度の落ち度や精神的苦痛はそもそもの過失割合や慰謝料基準ですでに考慮されています。

 

『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準下巻(講演録編)2005年版』収録 高取真理子裁判官講演では、

裁判例から以下のような事情などが慰謝料増額事由に当たると言えるのではないかとされています。

 

加害者の重過失

  • 飲酒
  • 酒気帯び運転
  • 救護義務違反
  • 報告義務違反(ひき逃げ)
  • 速度超過
  • 信号無視
  • 居眠り
  • 無免許
  • わき見運転

加害者の著しく不誠実な態度

  • 証拠隠滅
  • 謝罪なし
  • 責任の否定

 

具体的な裁判例を見ていきます。

 

東京地方裁判所平成15年3月27日判決(交通事故民事裁判例集36巻2号439頁)では、加害者が飲酒後酩酊しながら自動車で帰宅する途中、

高速道を一般道と錯覚して逆走するという常軌を逸した行為により事故を発生させたことや、

謝罪意思の表明の在り方等において加害者に配慮の欠けた面があったこと等を考慮して、3600万円の死亡慰謝料が認められています。

 

東京地方裁判所平成16年2月25日判決(自保ジャーナル1556号13頁)では、加害者が酒酔い運転で対向車線に進入したため事故が生じたにもかかわらず、

事故後携帯電話をかけたり小便をしたりたばこを吸ったりするだけで救助活動を一切しなかったこと、捜査段階で自らの罪を逃れるために被害者がセンターラインを先に越えてきたと供述したこと等を考慮して、合計3600万円の死亡慰謝料が認められています。

 

東京地方裁判所平成15年5月12日判決(交通事故民事裁判例集36巻3号697頁)では、加害者が一方的かつ重大な過失によって被害者を死亡させたにもかかわらず、

事故後逃走を続け、逮捕後も完全黙秘し、刑事裁判でも事故は被害者の速度違反によるものであるなどと述べ、被害弁償を全くせず、謝罪の言葉すら述べないことなどを考慮し、

3000万円の死亡慰謝料が認められています。

 

被害者の生前の生活及び近親者の事故後の生活

今回の交通事故に遭ったことでの被害者及び近親者の無念が大きいと評価される場合には、被害者の生前の生活態様等が死亡慰謝料計算の際に考慮される場合があります。

裁判例を見てみましょう。

 

東京地方裁判所令和2年3月3日判決(交通事故民事裁判例集53巻2号323頁)では、小学生の子供2人と同居して養育していた女性について、

事故の7日後から病院の臨時職員としての採用の内定が出ていたにもかかわらず事故に遭って死亡してしまったことを考慮して、本人分2400万円及び子ども各200万円の、合計2800万円の死亡慰謝料が認められています。

 

東京高等裁判所平成22年10月28日判決(判例タイムズ1345号213頁)では、単身の男性会社員について、

希望していた鉄道会社に就職後、まじめに勤務していたことや、父母思いの優しい息子であったこと、結婚を誓っていた交際相手がいたことなどを考慮して、

2800万円の死亡慰謝料が認められています。

 

名古屋高等裁判所平成29年9月28日判決(自保ジャーナル2011号105頁)では、当時小学生だった9歳の男児について、

両親は突然小学生の被害者を失い、いまだショックをいやすことができない生活を送っていることや、

兄2名も中学生と小学生という時期に突然弟を失ったこと、

また母親が被害者と一緒にいた兄を責めるなど、多大な苦痛を被っていること等から、父母各300万円、兄2名各150万円で、合計3300万円の死亡慰謝料が認められています。

 

このように、被害者が突然事故により幸せを奪われたような場合や、それによって近親者の方が多大な精神的苦痛を受けていることが認められるような場合には、

基準より多額な死亡慰謝料が認められる傾向があります。

 

またこれと併せて、冒頭に述べたように近親者に準じる方がしっかりと死亡慰謝料の対象者であることが認められるかどうかも大きなポイントです。

 

死亡慰謝料の平均相場からみる被害者参加制度利用の有用性:弁護士法人小杉法律事務所の取り組み

ここまで見てきたように、死亡慰謝料を平均相場以上に認めさせるためには、

被害者の生前の様子や、近親者の精神的苦痛の程度、加害者の過失や不誠実な態度を適切に裁判等で認めさせる必要があります。

 

そのために有用な制度が、被害者参加制度です。

 

被害者参加制度とは、「故意の犯罪行為による殺傷事件や、強制性交等や強制わいせつ、逮捕・監禁、過失運転致傷などの一定の犯罪の被害者またはその配偶者や親族(被害者が死亡、または心身に重大な故障がある場合)が刑事裁判への参加ができる制度」です(政府広報オンライン 被害者参加制度 裁判に参加する被害者をサポートより)。

 

この被害者参加制度の第一かつ最大のメリットは、文字どおり刑事裁判への参加ができるという点です。

確かに民事裁判で適切な額の死亡慰謝料を獲得することも大切ですが、やはりご家族の方からすれば加害者がどのような罪に問われるのかという点も同じくらい重要だと思います。

 

その中で、刑事裁判に直接参加し、被告人(加害者)の主張を聞いたり、心情意見を述べたり、検察から説明を受けたりすることができる制度は、

被害者の方ご本人が事故時どのような状況だったかを知ることができるだけでなく、気持ちを直接伝えられるというとても大きな意味を持ちます。

 

それだけでなく、刑事裁判での主張・立証がそのまま民事裁判の証拠として利用できるのが、この被害者参加制度の2つ目のメリットです。

 

例えば刑事裁判の際に検察が提示した証拠の中に、加害者のわき見運転や不注意を示す証拠があるとします。

被害者参加をすることにより、このわき見運転や不注意について被害者の立場から深く追及することができ、その裁判の記録を民事裁判で利用すれば、

慰謝料を増額する要素として強力な証拠になります。

 

また、心情意見の制度を使えば、ご家族が今回の交通事故で被害者を失ったこと、その後の加害者の対応などでどのように感じたかを法廷で意見することができます。

この記録を民事裁判で利用すれば、被害者の方がどれだけの無念を抱えていたか、ご家族がどれだけの精神的苦痛を受けたか、加害者の対応がどれだけ不誠実であったかを示す強力な証拠になります。

 

このように、被害者参加制度を利用することにより、死亡慰謝料を基準より増額できる可能性が高まります。

 

この被害者参加制度は2008年12月1日に施行された制度ですが、民事の代理人弁護士がご家族の方に勧めたり、

サポートをしたりといったことが多く普及しているとは言えないのが実情です。

 

しかし、被害者の方に寄り添う被害者側専門弁護士として、交通死亡事故におけるこの被害者参加制度は最も積極的に利用すべき制度の一つであると考えています。

 

以下は当事務所が被害者参加制度を利用した解決事例の一部です。

 

また、被害者参加制度の利用についての解説や講演、刑事裁判での加害者の刑期についての解説なども行っています。

 

このように、弁護士法人小杉法律事務所は被害者側専門弁護士として、

民事・刑事の両面から被害者ご家族の方のお気持ちや事情を反映し、適切な死亡慰謝料を勝ち取り、

ご遺族の未来を守るために日々尽力しています。

 

大切な方を交通事故で亡くされた方はぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所の無料相談をお受けください。

被害者側専門弁護士の取り組み及びお問い合わせについてはこちらのページから。

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。