後遺障害 慰謝料
交通事故後の椎間板ヘルニア、慰謝料を最大限得る方法とは?
2025.01.20
このページでは、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、
- 交通事故での椎間板ヘルニア
- 椎間板ヘルニアと後遺障害等級認定
- 慰謝料を最大限得るための具体的な方法
等について解説します。
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交通事故での椎間板ヘルニアの基礎知識
椎間板ヘルニアとは?症状と原因を解説
椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板というクッションの役割を果たす組織の中にある髄核が外に飛び出し、神経を圧迫することで発症する状態を指します。
交通事故などの衝撃や、繰り返しの負担、または加齢による椎間板の劣化が主な原因です。
症状としては、神経が圧迫される箇所によって異なります。
頚椎で発生した場合は首や肩、腕の痛みやしびれ、場合によっては歩行困難を引き起こします。
一方、腰椎で起こる場合は腰の痛みや下半身のしびれ、さらには運動麻痺が見られることもあります。
交通事故による椎間板ヘルニアの発生メカニズム
交通事故では、車両の衝突や急停止時に首や腰に強い圧力や衝撃がかかることがあります。
このような状況で椎間板が損傷を受け、髄核が飛び出すことで椎間板ヘルニアが発生する可能性があります。
特に、むち打ち症として診断された後に隠れた椎間板ヘルニアが見つかることもあるため注意が必要です。
交通事故後に椎間板ヘルニアを発症した場合、その原因が事故による衝撃であることを証明することが重要です。
この因果関係の証明が後遺障害や慰謝料の請求において重要なポイントとなります。
交通事故後に必要な初期対応と診断方法
交通事故後、椎間板ヘルニアの発症を疑う場合、早期の初期対応と診察が極めて重要です。
事故直後は目立った痛みがない場合でも、数日後に症状が現れることがあります。
そのため、事故後にはすぐに医師の診察を受けることが必要です。
さらに、椎間板ヘルニアのような軟部組織の異常所見はレントゲンでは発見ができず、MRIの撮影が必須となります。
交通事故によるむち打ちで整形外科を受診するような場合には、医師の判断でレントゲンを撮影してもらうことが多いですが、
MRIの撮影はあまり行われないため治療開始当初に医師に依頼してMRIを撮影してもらうことが重要です。
椎間板ヘルニアと後遺障害認定の重要性
後遺障害認定とは?基本的な仕組み
交通事故により生じた怪我について、治療を続けていく中でだんだんと改善の見込みがみられない状態に至ることをいいます。
この状態に至ることを「症状固定」と言い、その時点に残存している症状を後遺症といいます。
交通事故でこの後遺症が残っていると認められる場合には、後遺障害等級の認定が為されます。
後遺障害等級の認定は、医師の診断や診察記録を参考にしつつ、症状固定時に作成される後遺障害診断書の内容が最も重要な判断要素として考慮されます。
損害賠償金の中で大きな割合を占める後遺症慰謝料や後遺症逸失利益はこの認定される後遺障害等級に応じて金額が決定されますから、
適切な後遺障害等級の認定を得ることは、被害者が適切な損害賠償や慰謝料を請求するために非常に重要なプロセスです。
だからこそ、適切な後遺障害等級を得るために適切な後遺障害診断書を作成するべく、弁護士によるサポートを受けることをお勧めします。
椎間板ヘルニアの等級分類と認定基準
椎間板ヘルニアが交通事故による後遺症として評価される場合には、
- 後遺障害等級第12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
- 後遺障害等級第14級9号 局部に神経症状を残すもの
のいずれかの後遺障害等級の認定がされることになります。
後遺障害等級第12級13号は、神経根の圧迫による痛みやしびれが日常生活に大きな支障をきたす場合に該当します。
一方、後遺障害等級第14級9号は、痛みやしびれが残るものの、比較的軽度な障害と判断される場合に適用されます。
では実際のところこの第12級13号と第14級9号の明確な判断基準は何かというと、「他覚的所見」の有無です。
「他覚的所見」とは、「自覚」の逆の所見です。
つまり、「客観的に見て痛みや痺れの残存が証明できるような所見」のことをいいます。
自賠責損害調査事務所による後遺障害等級認定の調査においてこの「他覚的所見」として要求されるのは、
「画像所見」と「神経学的所見」です。
ここでいう「画像所見」とはまさに痛みやしびれの原因になる画像であり、代表的な例が「椎間板ヘルニア」です。
先ほども見たように椎間板ヘルニアはMRI画像でなければ判断がつきませんから、第12級13号の認定を得ようとするためにはMRI撮影が必須となります。
「神経学的所見」とは神経学的検査の結果をいいます。
椎間板ヘルニアなどによって神経が圧迫された場合、その神経が支配する領域で、
- 腱反射の低下ないし消失
- 筋萎縮
- ジャクソンテスト、スパーリングテスト、SLRテストが陽性
になるといった異常所見が見られます。
この2つの所見を併せて「他覚的所見」とし、本人の自覚症状の訴えと整合する場合は後遺障害等級第12級13号が認定され、
「他覚的所見」が見られないけれども事故態様や治療経過などを勘案すれば症状があることに説明がつく場合に後遺障害等級第14級9号が認定されます。
なお、後遺障害等級第12級13号に該当すると判断されるような椎間板ヘルニアはかなり重度のものです。
椎間板ヘルニアという医師の診断があれば高確率で12級13号が認定されるというものでもないため注意が必要です。
後遺障害認定を受けるための重要なポイント
後遺障害認定を受けるためには、交通事故と椎間板ヘルニアとの因果関係を明確に証明する必要があります。
このため、事故直後からの診察・診断記録の収集が欠かせません。
また、ヘルニアに起因する痛みやしびれが継続的に残る状態であることを的確に証明するため、必要となる検査(MRIなど)を適切に受けることが重要です。
さらに、症状固定後の医師による後遺障害診断書は、認定において不可欠な書類となるため、作成時には専門知識を持つ弁護士への相談もお勧めします。
慰謝料を最大限得るための具体的な方法
適切な証拠集めと弁護士相談の重要性
交通事故で椎間板ヘルニアを発症した場合、適切な証拠を収集することが慰謝料の獲得において大変重要です。
例えば、事故現場の写真や刑事記録、経過診断書、MRI検査結果などが有力な証拠になります。
また、こうした証拠を基に妥当な慰謝料を得るには、専門的な知識を持つ弁護士への相談が不可欠です。
交通事故における椎間板ヘルニアや後遺障害等級に精通した弁護士であれば、資料の不備を見逃さず、
保険会社との交渉を有利に進めるアドバイスを受けられるため、早期の相談を検討することをおすすめします。
通院日数や治療内容の記録の活用
慰謝料請求では、通院日数や治療の内容が重要なポイントとなります。
特に椎間板ヘルニアの場合、治療に長期間が必要なことが多く、その期間中に適切な通院記録を残すことが求められます。
定期的な通院を怠ると、保険会社から治療の必要性を疑われ、慰謝料が減額される可能性があるため注意が必要です。
交通事故による慰謝料の基本的な計算方法
交通事故によって椎間板ヘルニアを引き起こした場合、慰謝料の計算は治療期間や後遺障害の有無に基づいて行われます。
一般的には、治療中の入通院慰謝料と後遺症慰謝料を合算して算出します。
通院慰謝料は、交通事故被害者が病院に通う日数や治療期間に基づいて計算されます。
一方、後遺症慰謝料は認定された後遺障害等級に応じて算出され、等級が高いほど慰謝料の金額も増加します。
椎間板ヘルニアによる後遺症慰謝料の目安
椎間板ヘルニアで認定される後遺障害等級には、主に14級9号と12級13号があります。
慰謝料の目安として、14級の場合は約110万円、12級の場合は約290万円が基準となることが多いです。
交通事故で椎間板ヘルニアになったら弁護士に相談しましょう
交通事故で椎間板ヘルニアになった場合には、将来にわたって日常生活やお仕事に支障を残すような、
痛みや痺れが生じることがあります。
後遺症が残るような場合には適切な賠償を得ることが極めて重要であり、
そのためには治療早期からMRI撮影を行ったり、定期的な通院治療を行ったりといった、適切な後遺障害等級認定を得るための動きをしなければいけません。
交通事故というのは突然起こるものであり、いきなり治療や保険会社対応がスタートする点で、
被害者にとってもかなりの精神的負荷を伴うものです。
だからこそ、交通事故被害者側を専門としている弁護士に早期に相談することで、
治療に専念でき、結果として得られる賠償金が多くなる可能性も高まります。
弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による初回無料の法律相談を実施しております。
交通事故被害に遭い、椎間板ヘルニアの診断を受けた方はぜひ一度弁護士に相談することをお勧めします。
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