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交通事故慰謝料の計算方法を弁護士が解説|後遺症や通院日数あたりの金額も解説

2026.02.20

損害賠償請求

交通事故 入通院慰謝料 後遺症慰謝料 慰謝料 死亡慰謝料


交通事故被害者専門弁護士の前田和基が、交通事故の慰謝料を計算

このページでは、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、

  • 交通事故でもらえる慰謝料とは?
  • 通院日数が慰謝料の計算に与える影響
  • 適切な慰謝料を受け取るためのポイント

等について解説します。

 

弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による初回無料の法律相談を実施しております。

交通事故被害に遭い、慰謝料請求について疑問をお抱えの方はぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所にお問い合わせください。

 

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交通事故によりもらえる慰謝料の種類

 

慰謝料の種類と概要

交通事故における慰謝料とは、被害者が事故により受けた精神的苦痛に対する賠償を指します。

 

民法709条故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法710条他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

 

これは、他の損害賠償項目と同様に請求することができ、主に以下の3つの種類に分類されます。

 

入通院慰謝料

一つ目は、入通院慰謝料です。

これは、交通事故で怪我をした際、治療のために通院や入院した場合に支払われるものです。

 

後遺症慰謝料

二つ目は後遺症慰謝料で、事故によって後遺症が残った場合に支払われる慰謝料です。

交通事故事案はほとんどの場合で自賠責損害調査事務所の審査により認定された後遺障害等級をもとに後遺症慰謝料の額が算定されます。

 

最も重度とされる後遺障害等級第1級から最も軽度とされる後遺障害等級第14級までがあり、

自賠責基準では第14級について支払われる32万円から、第1級(自動車損害賠償保障法施行令別表第1)について支払われる1650万円までで、各等級に応じて決定されます。

弁護士基準では第14級の後遺症慰謝料は110万円が一つの目安であり、第1級の後遺症慰謝料は2800万円が目安とされています。

 

死亡慰謝料

三つ目は死亡慰謝料で、事故によって被害者の方が亡くなってしまった場合に支払われる慰謝料です。

 

被害者の方が亡くなってしまった場合には、被害者ご本人と、そのご家族が受けた精神苦痛に対する慰謝料が支払われます。

 

交通事故慰謝料の計算に用いる算定基準

損害賠償額算定基準上巻(基準編)

交通事故の慰謝料の計算には大きく分けて3つの基準があります。順にみていきましょう。

 

自賠責基準

自賠責基準は、3つの基準の中で最も低額な基準であり、自賠責保険金の支払基準です。

 

自賠責基準(自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準)では、

慰謝料の対象となる日数は「被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して、治療期間の範囲内とする。」とされています。

 

自賠責保険は、自動車損害賠償保障法に基づき、自動車の運行供用者に加入が義務付けられている強制保険です。

交通事故被害者に迅速かつ平等に支払がされるように、自賠責基準における慰謝料の計算は、画一的に行われる低額なものになるのが特徴です。

 

任意保険基準

任意保険基準は、3つの基準の中で真ん中に位置する基準であり、文字どおり、任意保険会社が定める基準です。

 

任意保険は自賠責保険の上乗せとして存在する保険ですから、自賠責基準よりは高い金額になります。

 

しかし、任意保険会社は、支払う保険金額が低額であればあるほど、自社の利益が大きくなりますから、

任意保険基準に基づき計算される交通事故の慰謝料は、被害者側から見れば低額で不適切であることが多いです。

 

弁護士基準(裁判基準)

弁護士基準(裁判基準)は、3つの基準の中で最も高額な基準です。

 

過去の裁判例の集積であるいわゆる赤い本『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準上巻(基準編)』(公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部編)に定めのある基準です。

裁判で被害者側に支払われるべき慰謝料額ということで裁判所が決めた支払額をもとにした基準ですから、

当然被害者側にとっては最も適切(かつ高額)な基準ということになります。

 

交通事故慰謝料の計算方法

交通事故慰謝料の計算

ここからは、実際の交通事故慰謝料の計算方法をみていきます。

 

入通院慰謝料(傷害慰謝料)の場合

自賠責基準による交通事故慰謝料の計算方法は、「入通院慰謝料 = 4,300円 × 通院日数」です。

 

具体的な計算としては、実通院日数(実際に通院した日数)を2倍した値と総治療期間(治療開始から治療終了までの総日数)の少ない方を選び、これを通院日数とします。

この通院日数によって慰謝料の金額が決まるため、通院日数は非常に重要な要素となります。

 

一方弁護士基準での交通事故慰謝料の計算は、基本的には通院の実日数ではなく通院の期間が重要視されます。

先ほどの赤い本において入通院慰謝料は、「原則として入通院期間を基礎として、」とされています。

 

以下の表は、自賠責基準と弁護士基準のそれぞれで入通院慰謝料を計算した場合の比較です。

入通院期間1か月(実通院日数8日間)の場合 自賠責基準:4300円×16日=6万8800円 弁護士基準:28万円(軽傷の場合19万円)
入通院期間2か月(実通院日数16日間)の場合 自賠責基準:4300円×32日=13万7600円 弁護士基準:52万円(軽傷の場合36万円)
入通院期間3か月(実通院日数24日間)の場合 自賠責基準:4300円×48日=20万6400円 弁護士基準:73万円(軽傷の場合53万円)
入通院期間4か月(実通院日数32日間)の場合 自賠責基準:4300円×64日=27万5200円 弁護士基準:90万円(軽傷の場合67万円)
入通院期間5か月(実通院日数40日間)の場合 自賠責基準:4300円×80日=34万4000円 弁護士基準:105万円(軽傷の場合79万円)
入通院期間6か月(実通院日数48日間)の場合 自賠責基準:4300円×96日=41万2800円 弁護士基準:116万円(軽傷の場合89万円)

 

このように、交通事故被害に遭い、同じ入通院期間を経たとしても、自賠責基準と弁護士基準どちらで請求するかで、入通院慰謝料(傷害慰謝料)の金額に大きな差が生じます。

 

後遺障害慰謝料の場合

後遺障害慰謝料の計算も、自賠責基準と弁護士基準とでは大きく異なります。

自賠責基準も、弁護士基準も、認定された後遺障害等級に応じて金額が計算されるという基本ルールは変わりませんが、その金額が変わります。

 

後遺障害等級第1級 自賠責基準:別表第1の場合1650万円(別表第2の場合1150万円) 弁護士基準:2800万円
後遺障害等級第2級 自賠責基準:別表第1の場合1203万円(別表第2の場合998万円) 弁護士基準:2370万円
後遺障害等級第3級 自賠責基準:861万円 弁護士基準:1990万円
後遺障害等級第4級 自賠責基準:737万円 弁護士基準:1670万円
後遺障害等級第5級 自賠責基準:618万円 弁護士基準:1400万円
後遺障害等級第6級 自賠責基準:512万円 弁護士基準:1180万円
後遺障害等級第7級 自賠責基準:419万円 弁護士基準:1000万円
後遺障害等級第8級 自賠責基準:331万円 弁護士基準:830万円
後遺障害等級第9級 自賠責基準:249万円 弁護士基準:690万円
後遺障害等級第10級 自賠責基準:190万円 弁護士基準:550万円
後遺障害等級第11級 自賠責基準:136万円 弁護士基準:420万円
後遺障害等級第12級 自賠責基準:94万円 弁護士基準:290万円
後遺障害等級第13級 自賠責基準:57万円 弁護士基準:180万円
後遺障害等級第14級 自賠責基準:32万円 弁護士基準:110万円

 

後遺障害慰謝料についても、弁護士基準における計算の方が自賠責基準における計算よりも高額であることが一目でお分かりいただけると思います。

 

死亡慰謝料の場合

自賠責基準の死亡慰謝料表

死亡したご本人の慰謝料 400万円
請求者(ご家族)が1人の場合 死亡したご本人の慰謝料に加えて550万円
請求者(ご家族)が2人の場合 死亡したご本人の慰謝料に加えて650万円
請求者(ご家族)が3人以上の場合 死亡したご本人の慰謝料に加えて750万円
被害者の方に被扶養者がいる場合 上記金額に200万円を加算

 

このように、自賠責基準における死亡慰謝料の計算は、請求者の数等によって変わります。

 

弁護士基準の死亡慰謝料表

死亡したご本人が一家の支柱と評価される場合 2800万円
死亡したご本人が、母親・配偶者と評価される場合 2500万円
死亡したご本人がその他(独身の男女・子供・幼児等)と評価される場合 2000万円~2500万円

 

このように、弁護士基準における死亡慰謝料の計算は、死亡したご本人がご家族にとってどのような存在であったかによって変わります。

いずれにしても、自賠責基準よりは高額になります。

 

【補足】交通事故慰謝料の計算に用いる後遺障害等級とは

後遺障害等級認定

ここまで見てきたように、交通事故に遭い、後遺症が残ってしまった場合の慰謝料の計算は、後遺障害等級を用いて行われます。

ではこの後遺障害等級とは何なのでしょうか?

 

一言でいえば、後遺障害等級とは、交通事故被害によって被害者の方に残存した症状の程度の評価です。

 

交通事故によるお怪我は、むち打ちから骨折、脊髄損傷や高次脳機能障害まで、多岐にわたります。

そこから治療を続け、どれほど症状が治るのか、また残ってしまうのかは千差万別です。

 

一方で賠償実務は千差万別であってはなりません。

もちろん個別具体的な事情に合わせた調整は必要ですが、同じ怪我をしていて同じような症状が残っているのに、

判断が一貫しておらず被害者の方によって慰謝料の計算が大きく変わってしまうということは不平等です。

 

したがって、残存する後遺障害の程度についてもある程度の一貫性を持った判断基準が必要であり、

それが後遺障害等級というわけです。

 

後遺障害等級は残存する後遺障害の程度を表しているわけですから、

後遺障害等級が同じ→計算される後遺症慰謝料の金額も基本的には同じ ということになります。

 

ケース別|交通事故における慰謝料の計算例

交通事故の慰謝料の計算例

ここからは具体例を挙げながら交通事故における慰謝料の計算についてみていきます。

ご自身と同じような怪我をされている例を参考にされてください。

 

むち打ちの場合

むち打ちは、事故から約6か月ほどの通院を必要とするケースが多いです。

交通事故によるむち打ちで認定される可能性がある後遺障害等級としては、

  • 第12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」
  • 第14級9号「局部に神経症状を残すもの」
  • (非該当)

となります。今回は、

  • 通院期間6か月(実通院日数48日)
  • 後遺障害等級第14級9号認定

の場合の慰謝料を計算してみましょう。

 

入通院慰謝料(傷害慰謝料) 自賠責基準:41万2800円 弁護士基準:89万円
後遺障害慰謝料 自賠責基準:32万円 弁護士基準:110万円
合計 自賠責基準:73万2800円 弁護士基準:199万円

 

このケースだと、自賠責基準で73万2800円ほど、弁護士基準で199万円ほどが目安になります(差額125万7200円)。

 

骨折の場合

交通事故における骨折は、折れた骨やその部位などによって、必要な入通院期間や残存する後遺障害等級が大きく変わります。

今回は交通事故で脛骨高原骨折となったケース、

  • 入院期間1か月、通院期間7か月(実入通院日数60日)
  • 後遺障害等級第12級13号認定

の場合の慰謝料を計算してみましょう。

入通院慰謝料(傷害慰謝料) 自賠責基準:51万6000円 弁護士基準:157万円
後遺障害慰謝料 自賠責基準:94万円 弁護士基準:224万円
合計 自賠責基準:145万6000円 弁護士基準:381万円

 

このケースだと、自賠責基準で145万6000円ほど、弁護士基準で381万円ほどが目安になります(差額235万4000円)。

 

高次脳機能障害の場合

交通事故被害に遭い、頭部を強く打つ等すると、脳機能に障害を残すことがあります。

高次脳機能障害と呼ばれるこの後遺障害は、重篤なものからご本人が無症状なものまで様々あります。

 

今回は交通事故で高次脳機能障害を遺してしまったケース、

  • 入院期間12か月
  • 後遺障害等級第1級1号

の場合の慰謝料を計算してみましょう。

入通院慰謝料(傷害慰謝料) 自賠責基準:120万円 弁護士基準:321万円
後遺障害慰謝料 自賠責基準:1650万円 弁護士基準:2800万円
合計 自賠責基準:1770万円 弁護士基準:3121万円

 

このケースだと、自賠責基準で1770万円ほど、弁護士基準で3121万円ほどが目安になります(差額1351万円)。

 

交通事故の慰謝料以外にも受け取れる賠償金の種類

慰謝料以外にも受け取れる賠償金の種類

ところで、交通事故被害に遭った場合には、慰謝料のほかにも請求できるものがあります。

 

交通事故被害に遭った場合に被害者に発生する損害及びそれについて請求できる賠償金は大きく3つに分けられます。

  • 積極損害
  • 消極損害
  • 精神的損害

この精神的損害に対して支払われるのが慰謝料なのです。

では、積極損害と消極損害とは何なのでしょうか?

 

積極損害

積極損害とは、交通事故に遭ってしまったことで、被害者が余計に支出せざるを得なくなった損害をいいます。

典型例としては、

  • 治療費
  • 通院交通費
  • 入院雑費

などが挙げられます。

 

 

積極損害の計算における最も重要なポイントは、「必要かつ相当かどうか」です。

交通事故被害に遭ったことで、本当にその支出が必要になったのか? 必要であったとしてその支出は相当であったか(余計なものではなかったか?)という観点から考えることが重要です。

必要性・相当性の立証ができれば、通勤交通費や家屋改造費など、一般的に考えると請求が難しそうな費目も請求することができる場合があります。

 

弁護士法人小杉法律事務所では、実際に被害者の方のご自宅にお伺いしたり、医師からご意見を伺ったりすることで、請求が難しい積極損害について獲得した事例が複数ございます。

 

消極損害

消極損害とは、交通事故に遭ってしまったことで、本来得られるはずであったのに得られなくなった利益のことをいいます。

典型例としては、

が挙げられます。

 

消極損害の計算における重要なポイントは、「休業の必要性」「収入の蓋然性」です。

 

  • 今回の怪我の内容、残ってしまった後遺障害の程度からすると、休業はどれくらい必要なのか?どれほど働きにくくなったのか?
  • 事故がなければ被害者は本来どれくらいの収入を得ていたはずなのか?

 

という点を、可能な限り現実味のある立証をする必要があります。

 

弁護士法人小杉法律事務所においても、この点を丁寧に立証したことで通常の基準以上の休業損害や逸失利益を獲得した事例が複数ございます。

 

 

交通事故の慰謝料を適正に計算するためのポイント

 

弁護士に示談交渉・計算を依頼する

交通事故の慰謝料計算を適正に行うためには、弁護士基準(裁判基準)による計算が必須です。

自賠責基準や、自賠責基準より少し高い任意保険基準では、到底被害者側にとって適正な慰謝料の計算がされているとは言えません。

 

弁護士に依頼し、示談交渉・計算を依頼することで、適正な金額の慰謝料を受け取れる可能性が高まります。

 

さらに、交通事故被害を専門としている弁護士に依頼することで、裁判基準以上の慰謝料の計算ができる場合もあります。

 

事故後は継続して通院し、診断書などの記録を残す

入通院慰謝料(傷害慰謝料)の計算に当たっては、継続した通院及び診断書などの記録を残すことが重要です。

 

弁護士基準での入通院慰謝料(傷害慰謝料)の計算は、入通院期間の長さを基礎とします。

ですから、事故後は速やかに病院を受診し、継続して通院をすることが重要です。

 

ただし、入通院慰謝料の基礎となる入通院期間の長さは、あくまで「交通事故被害の治療のために必要な入通院期間」です。

通院をすればするほど入通院慰謝料が高くなるというわけでもありません。

 

とはいえ、相手方保険会社は治療に必要な入通院期間とは認めていないが、被害者本人や主治医が治療に必要であると考えているケースがあります。

このような場合には、診断書やカルテ、場合によっては主治医の意見書などを取り付けることで、治療に必要な入通院期間であったことの立証を行う必要があります。

 

どのような主治医の意見書を取り付けるべきか、取り付けたとしてどのように主張すべきかは、交通事故被害を専門としている弁護士へ相談しましょう。

 

 

症状固定後の通院は医師と相談する

ところで、交通事故で怪我を負った場合は、治療を続けていくことになりますが、その中でこれ以上治療を続けても良くならないという状態に達することがあります。

この時点を症状固定と言います。

 

基本的に、入通院慰謝料の計算の基礎となるのは「治療のために必要な」期間ですから、

治療の効果がない期間については入通院慰謝料の計算の基礎とすることはできません。

 

ですから症状固定後に通院したとしても、入通院慰謝料が増額することはありません。

また、症状固定に至った場合は治療の効果がないということなので、治療費についても相手に賠償を求めることができません。

 

したがって基本的には症状固定後の通院が、少なくとも損害賠償請求実務上で被害者の方にとって利益となることはありません。

 

ただし、最も大切なのは被害者の方の身体ですから、治療を続けることで楽になるような場合には続けていただいて問題ございません。

また、むちうち症で後遺障害等級第14級9号の認定を目指す場合には、

症状固定後にも自費で通院しているという事実が、等級認定において有利に働く可能性もあります。

 

等級認定の獲得のために通院を継続するのはやめた方が良いですが(治療費だけ損をするリスクがある)、

ご自身の身体と医師と相談して通院を続けた方が楽になる場合は通院していただき、あわよくば賠償請求に有利になるように動いていく方が良いと思います。

 

後遺障害等級の認定を受ける

後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)の計算は、認定される後遺障害等級に応じて行われるのが一般的です。

したがって、適正な後遺障害等級の認定を受けることは、適正な後遺症慰謝料(後遺障害慰謝料)を受け取るための前提と言っても過言ではありません。

 

後遺障害等級認定を受けるうえで最も重要なのは、主治医が作成する後遺障害診断書という書類です。

主治医は患者様の身体や精神を可能な限り交通事故に遭う前の状態に近づけることを目的とされているため、

治療を行ったが治らなかった症状(後遺症)についてどのように記載した方が良いかなどに造詣が深いわけではないことも多いです。

 

この「後遺症についてどのように診断書に記載した方が適正な後遺障害等級認定を受けられるか」という点について熟知しており、

適切なアドバイスをしてくれるのが、交通事故被害者側専門弁護士ということになります。

 

 

過失割合を適切に主張する

交通事故の慰謝料を適正に計算し、受け取るためには、過失割合の主張も重要です。

 

仮に慰謝料が100万円であったとしても、過失割合が10:90では、受け取れる慰謝料は90万円となってしまいます。

 

過失割合の適正な主張にあたって重要なのは、事故状況の正確な立証と知識です。

事故の瞬間の被害者・加害者双方の動きや位置、衝突の角度など、正確な事故状況の立証は、過失割合交渉の勝負を分けるポイントになることがあります。

 

また、交通事故の過失割合の交渉は『別冊判例タイムズ38号』(東京地裁民事交通訴訟研究会編)をもとに行われることがほとんどです。

この『別冊判例タイムズ38号』についての知識をどれだけ有しているかどうかで主張の説得性が変わります。

 

交通事故被害者側専門弁護士であれば、

ドライブレコーダー・監視カメラ映像・警察の捜査記録の取得から、それらの証拠と豊富な知識を踏まえた主張に至るまで、

行ってくれるため、適正な過失割合の主張、ひいては適正な慰謝料の獲得を目指すサポートをしてくれます。

 

 

弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による初回無料の法律相談を実施しております。

交通事故被害に遭い、慰謝料の請求や計算について疑問をお抱えの方は、

ぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所にお問い合わせください。

 

交通事故被害者側の損害賠償請求専門弁護士へのお問い合わせはこちら。

 

交通事故慰謝料全般についての詳しい解説はこちら。

 

交通事故の慰謝料の計算に関するよくある質問

通院日数が増えると慰謝料も増える?

弁護士基準における入通院慰謝料の計算は、原則として通院日数ではなく通院期間をもとに行いますから、

通院の頻度を増やせば増やすほど慰謝料が増額するというわけではありません。

 

では通院はしなくて良いのか?というとそうでもありません。

 

通称青い本と呼ばれる『交通事故損害賠償額算定基準-実務運用と解説-』(公益財団法人日弁連交通事故相談センター研究研修委員会編)では、

通院実日数が少ない場合の入通院慰謝料の計算について、

通院が長期化し、1年以上にわたりかつ通院頻度が極めて低く1ヶ月に2~3回程度の割合にも達しない場合、あるいは通院は続けているものの治療というよりむしろ検査や治癒経過の観察的色彩が強い場合などは、基準表をそのまま機械的に適用できない。このような事例においては、以下の算式により修正通院期間を求め、これを通院期間とみなして基準表を適用して通院慰謝料額を算出し、この金額を参考として妥当な金額を定めればよいと思われる。

 修正通院期間(月)=通院実日数/標準通院率(=2/7)÷30 ※要するに通院実日数の3.5倍

 

このように、通院が長期化するような場合に通院日数が極めて少ないと慰謝料額に影響を及ぼす可能性があります。

 

また、特に治療状況が認定の要件の1つとして挙げられている、むちうちについての後遺障害等級第14級9号などは、

実通院日数が少ない=そこまで治療が必要な怪我ではなかった=後遺症が残るような怪我ではない ということで後遺障害等級の認定が否定される要因になる可能性もあります。

 

だったら通院はするだけした方が良いのか?というわけでもありません。

 

相手方保険会社が治療費の一括対応を行っているような場合、相手方保険会社は支払った治療費について自賠責保険に対して求償を行います。

このとき、自賠責保険における治療費・通院交通費・休業損害・入通院慰謝料などについてのお支払をする「傷害による損害」は、

保険金支払の限度額が120万円とされています。

 

つまり、過剰に通院を行うことで治療費が多くなり、その120万円の枠を埋めるスピードが速くなると、

それだけ相手方保険会社は治療費の一括対応を早期に打ち切ったりしてくる可能性が高まります。

 

結局のところ、ご通院は主治医とご自身の身体の状況と相談しながら医学的に適切と思われる日数でご通院されるのが一番です。

 

ただし、むちうち症で後遺障害等級の認定を獲得する場合には、最低でも週2~3回の通院が要件とされますので注意が必要です。

 

 

通院30回の慰謝料はいくら?

自賠責基準における通院30回の慰謝料は25万8000円です。

(4300円×30回×2)

ただし、通院期間が30×2=60日間よりも短い場合には、4300円×通院期間となります。

 

弁護士基準における通院30回の慰謝料は通院期間の長さによります。

  • 1か月間で通院30回の場合:28万円(軽傷の場合は19万円)
  • 2か月間で通院30回の場合:52万円(軽傷の場合は36万円)
  • 3か月間で通院30回の場合:73万円(軽傷の場合は53万円)
  • 4か月間で通院30回の場合:90万円(軽傷の場合は67万円)
  • 5か月間で通院30回の場合:105万円(軽傷の場合は79万円)
  • 6か月で通院30回の場合:116万円(軽傷の場合は89万円)

 

交通事故の慰謝料は通院1日で8600円?

交通事故の慰謝料は厳密にいうと通院1日で8600円ではありません。

 

自賠責基準における交通事故の慰謝料の計算は、「日額4300円×実通院日数×2」とされることが多いです。

そのため、4300円×2=8600円となり、 8600円×実通院日数ということで、通院1日で8600円と思われることが多いようです。

 

しかしながら、自賠責基準では「実通院日数の2倍か総治療期間のどちらか短い方」とされていますので、

例えば1か月間(30日)の間に20日通院したというケースですと、

30日<20日×2

ですから、

慰謝料額は、4300円×30日=12万9000円にとどまります。

 

また、弁護士基準における慰謝料の計算は、期間によって行われるので、通院1日あたりいくらという考え方はあまりされません。

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。

弁護士小杉晴洋の詳しい経歴等はこちら

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