交通事故コラム

後遺障害

後遺障害認定とは?交通事故から認定までの期間や流れ・早めるためのポイントを解説

2024.12.13

後遺障害等級

交通事故で後遺障害等級の認定を申請した場合、結果が返ってくるまでにどのくらいの期間がかかるのか、不安に思われる方は多いのではないでしょうか。

また、認定までの流れやポイントを知らないまま手続きを進めてしまうと、思わぬ不利益を被ることもあります。

このページでは、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士が、

  • 後遺障害等級認定とは何か
  • 認定までの流れと必要書類
  • 認定にかかる期間の目安と長引くケース
  • 認定を早めるためのポイント
  • 弁護士に依頼するメリット
  • 等級別の金額相場
  • 認定されないケースとトラブルへの対処法

などについて解説します。

交通事故に強い弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による後遺障害等級の無料査定サービスを実施しております。

ご自身に認定されうる後遺障害等級について疑問をお抱えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

交通事故被害者側損害賠償請求専門弁護士による後遺障害等級の無料査定サービスの詳細についてはこちら。

目次
  1. 後遺障害等級認定とは?
  2. 後遺障害等級認定の基礎知識
    1. 後遺障害診断書の重要性
    2. 認定のための必要書類一覧
    3. 申請方法の種類:事前認定と被害者請求
    4. 症状固定の診断を受けにいく
    5. 後遺障害等級認定を申請する
    6. 認定結果を確認する
  3. 後遺障害等級認定を早めるためのポイント
    1. 適切な診断書を医師に作成してもらう
    2. 弁護士に相談する
  4. 後遺障害等級認定にかかる期間
    1. 高次脳機能障害が疑われるケース
    2. 複数の傷病が併存するケース
    3. 複数の医療機関を受診しているケース
    4. 画像所見と自覚症状に整合性が見られないケース
    5. 書類に不備・記載漏れがあるケース
    6. 醜状障害など特殊な審査が必要なケース
  5. 後遺障害等級認定を弁護士に依頼するメリット
  6. 【等級別】後遺障害認定でもらえる金額相場
  7. 後遺障害認定されないケース
    1. 初診が事故から遅れている
    2. 通院期間・頻度が少ない
    3. 症状の一貫性・連続性に疑問を持たれる
    4. 画像所見など客観的な証拠が乏しい
    5. 後遺障害診断書の記載が不十分
  8. 【場合別】後遺障害等級認定をめぐるトラブルへの対処法
    1. 申請がなかなか進まない場合
    2. 等級認定結果を不服とする場合
    3. 保険会社との交渉が負担な場合
  9. 後遺障害認定で知っておくべきポイント
    1. 適切なタイミングで症状固定する
    2. 適切な後遺障害診断書を取り付ける
    3. 交渉に役立つ基礎知識を身につける
    4. 低い等級認定を防ぐ工夫をする
  10. 後遺障害等級認定に関するよくある質問
    1. 後遺障害認定されたらどこからお金が支払われますか?
    2. 後遺障害認定でもらえるお金はいくらですか?
    3. 後遺障害認定の時効はありますか?
  11. まとめ:適切に後遺障害認定を受けるための要点
    1. 早期対応の重要性
    2. 信頼できる専門家に相談しましょう

後遺障害等級認定とは?

後遺障害等級

後遺障害等級認定とは、交通事故で怪我をした後、治療を受けて症状固定に至ったあとも後遺症が残る場合に、それがどの程度の障害に該当するかを評価し、14段階の等級で区分する制度です。

この等級は損害賠償の算定基準となり、慰謝料や逸失利益の金額を大きく左右します。

適切な認定を受けることが、事故後の補償をスムーズに進める鍵となります。

 

この14段階の等級は、自動車損害賠償保障法施行令に定めのある別表第一と別表第二のどれに当てはまるかで決定されます。

 

後遺障害等級認定の基礎知識

後遺障害診断書

 

後遺障害診断書の重要性

後遺障害等級認定を受ける上で、後遺障害診断書は最も重要な書類です。

医師が作成するこの診断書には、後遺症の具体的な内容や症状固定のタイミングが記載されます。

 

自賠責損害調査事務所の後遺障害等級認定の判断は原則として書面審査であり、

後遺障害診断書の記載は極めて大きな影響を与えますから、適切な後遺障害診断書の作成はとても重要です。

 

後遺障害診断書の作成にあたっては、弁護士に相談し、ポイントを押さえた後遺障害診断書の作成をしていただくよう主治医に依頼する必要があります。

 

 

認定のための必要書類一覧

後遺障害等級認定を申請する際には、さまざまな必要書類を用意する必要があります。

主な書類としては、

  • 後遺障害診断書
  • 交通事故証明書
  • 経過診断書
  • 診療報酬明細書
  • 画像検査のデータ(MRIやCTなど)

が挙げられます。

加えて、本人が作成する事故発生状況報告書や、本人の印鑑登録証明書の提出が必要となります。

正確かつ必要な情報が揃っていない場合、認定が遅れる可能性が高いため、事前にリストを作成し不備がないよう確認しましょう。

 

申請方法の種類:事前認定と被害者請求

後遺障害等級認定の申請方法には、大きく分けて「事前認定」と「被害者請求」の2種類があります。

 

事前認定は、相手方任意保険会社が書類の取り付けや申請を代行して手続きを進める方法です。

被害者が自身で書類の取り付けなどの手続を行う必要がない点はメリットですが、被害者側として不利になるような証拠も提出されたりするリスクがあります。

 

一方で被害者請求は、被害者自身が必要書類を揃え、直接損害保険料率算出機構へ申請する方法です。

被害者側が提出書類を取捨選択できるという点が大きなメリットですが、書類の取り付けなどの手間はかかります。

 

被害者請求を弁護士に依頼する場合には取り付けの手間もかからないため、おすすめです。

 

 

後遺障害等級認定の流れ

後遺障害等級認定の申請から結果通知までは、大きく以下の流れで進みます。

症状固定の診断を受けにいく

症状固定とは、これ以上治療を続けても良くならないと医学的に判断される状態をいいます。

交通事故被害に遭い、最も症状が重い急性期から、だんだんと治療を続けていく中で症状が改善していきますが、

ある程度の治療を続けていると、症状が治りにくくなってきます。

この症状固定の時点で残存している症状を後遺症といい、この後遺症がどれくらいの重さなのかによって、後遺障害等級が決まるということになります。

怪我の部位や症状の程度にもよりますが、概ね事故から症状固定までは6か月ほどされることが一般的です。

後遺障害診断書を作成してもらう

症状固定の診断後、主治医に後遺障害診断書を作成してもらいます。

この診断書の内容が後遺障害等級認定の結果を大きく左右するため、症状を正確に伝え、認定基準に沿った記載をしてもらうことが重要です。

弁護士法人小杉法律事務所では、ポイントを抑えた後遺障害診断書を作成していただけるよう、

主治医宛てにお手紙をお送りしております。

それは、後遺障害診断書の内容が後遺障害等級に影響を及ぼすことを熟知しているためです。

後遺障害等級認定を申請する

後遺障害診断書をはじめとする必要書類を揃え、「事前認定」または「被害者請求」のいずれかの方法で申請することになりますが、

適切な後遺障害等級の認定を得るためには、必ず被害者請求で申請しましょう。

認定結果を確認する

申請後、損害保険料率算出機構の自賠責損害調査事務所による審査が行われ、後遺障害等級の認定結果が通知されます。

結果に納得できない場合には、異議申立てという形で再審査を求めることが可能です。

後遺障害等級認定を早めるためのポイント

適切な診断書を医師に作成してもらう

後遺障害の認定には医師の診断と協力が不可欠です。

特に診察時には、事故による症状や日常生活での支障を詳しく伝えることで、医師に正確な判断をしてもらうことが重要です。

 

その後、後遺障害診断書や意見書を作成してもらう際には、申請手続きの基準や書類の内容に沿うように依頼する必要があります。

医師が認定基準に不慣れな場合もあるため、弁護士や専門家を通じて適切なアドバイスを受け、書類に抜けや誤りがないよう準備することが、後遺障害認定成功への鍵となります。

 

検査や通院を計画的に行う

症状固定前から、必要な検査(MRI・CT等)や通院を計画的に行っておくことが重要です。

症状固定付近になってMRIを撮影したところ、初めて腱板損傷や、半月板損傷が見つかったとしても、

  • 本当に事故によるものなのか?
  • 経年性のものではないか?

という疑問を持たれてしまいます。

 

事故直後から痛みを訴え、必要な検査を行い、可能であれば経時的に画像の撮影はしておくとよいでしょう。

通院頻度についても、医師の指示に従って継続的に通院することで、症状の一貫性が記録として残り、審査をスムーズに進めることにつながります。

被害者請求で申請する

最初から被害者請求で申請することで、提出書類を被害者側で確認・取捨選択できるため、不利な証拠が紛れ込むリスクを避けることができます。

また、必要書類を漏れなく丁寧に揃えることができるため、結果として適切な等級が認定される可能性も高まります。

初回の申請で適切な後遺障害等級の認定を得られることほど、早く事件を進められるコツはありません。

弁護士に相談する

弁護士に相談することで、上記のポイントのすべてについてアドバイスを受けながら進めることができます。

書類を揃えたりする手間もかかりません。

適切な後遺障害等級の認定のために必要な書類を速やかに揃えて提出してもらうことが、最も認定を早めることになります。

後遺障害等級認定にかかる期間

後遺障害等級認定の結果が出るまでの期間は、通常1か月から2か月とされています。

損害保険料率算出機構「2025年度_自動車保険の概況」によれば、

2024年度の自賠責損害調査事務所において実施された後遺障害等級の調査の86.8%が60日以内に終了しているとのことです。

ただし、書類の不備や医療照会の回答遅れなどが原因でさらに時間がかかる場合があります。

また、この調査期間はあくまで自賠責保険から損害調査事務所に書類が送られてから、損害調査事務所内での調査が終了するまでの期間です。

自賠責保険内部での書類の精査や支払手続などを含めると、実際に被害者本人に結果が届くのは2〜3か月を要することも多いです。

また、高次脳機能障害をはじめとする一部の事案では、調査記録が本部に送致されて調査が行われる場合があり、

特に高次脳機能障害の事案では半年から1年程度を要することもあります。

後遺障害等級認定が長引くケース

以下のようなケースに該当する場合には、後遺障害等級認定が長引くことがあります。

高次脳機能障害が疑われるケース

調査記録が本部に送致され、専門的な審査が行われるため、半年から1年程度を要することがあります。

 

複数の傷病が併存するケース

骨折・神経障害・脊髄損傷など複数の後遺症が絡む場合、それぞれについて医学的な検討が必要になるため時間がかかります。

 

複数の医療機関を受診しているケース

それぞれの医療機関に対して医療照会が行われたり、画像や診断書の取り付けが必要になったりと、

手続きが増えるため、時間がかかります。

 

画像所見と自覚症状に整合性が見られないケース

追加資料の提出や医師への照会が必となり、審査期間が延びることがあります。

 

書類に不備・記載漏れがあるケース

差し戻しや追加提出の依頼が発生するため、手続き的に時間を要します。

 

醜状障害など特殊な審査が必要なケース

書面審査だけでなく面談調査等が行われる場合があり、通常よりも時間を要します。

後遺障害等級認定を弁護士に依頼するメリット

後遺障害等級認定において、弁護士のサポートを受けることは多くのメリットがあります。

弁護士は必要書類の確認や作成サポートを行うだけでなく、問題が発生した際には保険会社や認定機関とのやり取りを行います。

 

また、実際に適切な後遺障害等級の認定が得られた場合は、この認定に基づいて後遺症慰謝料をはじめとする損害賠償の請求を行うわけですが、

この慰謝料請求もそのまま弁護士が代行してくれるため、スムーズな解決が期待できます。

 

交通事故における慰謝料請求は、自賠責基準や任意保険基準よりも弁護士基準を適用することで、一般的に高額な補償を得られる可能性が高まります。

 

弁護士基準は過去の裁判例などをもとに計算されるため、より妥当な金額を請求することができます。

適切な慰謝料を受け取るためには、交通事故に詳しい弁護士へ相談し、後遺障害の程度や等級に応じた計算を行ってもらうことが推奨されます。

 

 

【等級別】後遺障害認定でもらえる金額相場

後遺障害等級が認定されると、後遺障害(後遺症)慰謝料と逸失利益を請求することができます。

後遺障害(後遺症)慰謝料

慰謝料の金額は算定基準(自賠責基準・弁護士基準)によって大きく異なります。

第1級 自賠責保険基準 別表第一:1650万円 別表第二:1150万円 弁護士基準(裁判基準):2800万円(+1150万~1650万円
第2級 自賠責保険基準 別表第一:1203万円 別表第二:998万円 弁護士基準(裁判基準):2370万円(+1167万~1372万円
第3級 自賠責保険基準:861万円 弁護士基準(裁判基準):1990万円(+1129万円
第4級 自賠責保険基準:737万円 弁護士基準(裁判基準):1670万円(+933万円
第5級 自賠責保険基準:618万円 弁護士基準(裁判基準):1400万円(+782万円
第6級 自賠責保険基準:512万円 弁護士基準(裁判基準):1180万円(+668万円
第7級 自賠責保険基準:419万円 弁護士基準(裁判基準):1000万円(+581万円
第8級 自賠責保険基準:331万円 弁護士基準(裁判基準):830万円(+499万円
第9級 自賠責保険基準:249万円 弁護士基準(裁判基準):690万円(+441万円
第10級 自賠責保険基準:190万円 弁護士基準(裁判基準):550万円(+360万円
第11級 自賠責保険基準:136万円 弁護士基準(裁判基準):420万円(+284万円
第12級 自賠責保険基準:94万円 弁護士基準(裁判基準):290万円(+196万円
第13級 自賠責保険基準:57万円 弁護士基準(裁判基準):180万円(+123万円
第14級 自賠責保険基準:32万円 弁護士基準(裁判基準):110万円(+78万円

 

このように、認定される後遺障害等級が何級なのか、どの基準によって請求するのかによって、

金額が大きく変わることがお分かりいただけると思います。

後遺症逸失利益

後遺障害(後遺症)逸失利益の計算式は以下のとおりです。

後遺障害(後遺症)逸失利益 = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間(に対応するライプニッツ係数)

この計算式の中で出てくる労働能力喪失率とは、後遺障害が残ってしまったことによる働きにくさ、失われてしまった労働能力の割合をいいます。

 

実務上の運用としては、労働省労働基準局長通牒(昭32.7.2基発第551号)別表「労働能力喪失率表」を参照しつつ、

認定された後遺障害等級に応じた率を画一的に採用することが多いです。

したがって、認定される後遺障害等級は、後遺症逸失利益の額に直結します。

例えば、年収500万円の男性(症状固定時40歳)が交通事故でむち打ちになり、首の痛みや手の痺れなどが残ってしまったとします。

むち打ち症後の首の痛みや手の痺れなどについて認定される可能性がある後遺障害等級は、

  1. 後遺障害等級第12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」 労働能力喪失率14%
  2. 後遺障害等級第14級9号「局部に神経症状を残すもの」労働能力喪失率5%
  3. 該当なし

のいずれかです。

 

1の場合の後遺症逸失利益は、

基礎収入500万円×労働能力喪失率14%×8.5302(労働能力喪失期間10年に対応するライプニッツ係数)=597万1140円

となります(むち打ち症後の後遺障害等級第12級13号は、労働能力喪失期間が10年に制限されることが多い)。

 

2の場合の後遺症逸失利益は、

基礎収入500万円×労働能力喪失率5%×4.5797(労働能力喪失期間5年に対応するライプニッツ係数)=114万4925円

となります(むち打ち症後の後遺障害等級第14級9号は、労働能力喪失期間が5年に制限されることが多い)。

 

3の場合の後遺症逸失利益は、認められません。

 

このように、認定される後遺障害等級に応じて、後遺症逸失利益の金額に大きな差が生じることがお分かりいただけると思います。

同じ症状が残ってしまっているにもかかわらず、書類の記載不足などで適切な後遺障害等級の認定が得られず、金額に差が生じてしまうようなことは、

絶対に避けなければなりません。

後遺障害認定されないケース

後遺障害等級が認定されない(非該当となる)、または想定より低い等級が認定される主な理由は以下のとおりです。

初診が事故から遅れている

事故日と初診日の間が空いていると、交通事故との因果関係が疑われます。

 

  • そもそも症状がでているのか?
  • 症状が出ていたとしてそれが交通事故によるものなのか?

 

という点に疑問を持たれてしまうと、症状が出ていたとしても、交通事故による後遺障害としては認定されません。

 

通院期間・頻度が少ない

通院が断続的・短期間であると、症状の持続性・一貫性が認められにくくなります。

 

交通事故によって発生した症状が、治療を続けたにもかかわらず残ってしまった

というものが交通事故による後遺症であり、それに対して認定されるのが後遺障害等級です。

 

事故当初から症状が一貫して持続していることが証明できなければ、後遺症とは言えません。

 

症状の一貫性・連続性に疑問を持たれる

通院の中で症状の訴えが変遷していたり、カルテの記載と後遺障害診断書の内容に齟齬があったりすると、信用性を疑われることがあります。

感じている症状は余すことなくしっかりと毎回主治医に伝えましょう。

ただし、細かく言いすぎないことにも注意が必要です。

  • 「フライパンを持つときに痛い」
  • 「腰をかがめると痛い」

などがカルテに残っていると、じゃあそういう動きをしなければ痛くない軽度の症状なのね、

という判断をされかねません。

簡潔に、ただ正確に症状を伝えることが重要です。

 

画像所見など客観的な証拠が乏しい

自覚症状のみで他覚的所見(MRI画像等)が伴わない場合には、14級を超える後遺障害等級の認定は難しくなります。

 

後遺障害診断書の記載が不十分

症状の具体性に欠ける記載や、認定基準に沿わない表現になっていると、実態より低い等級評価につながることがあります。

必要な検査を受けることはもちろん、ニュアンスが異なるような表現になっている場合には、訂正の依頼などを検討すべきです。

【場合別】後遺障害等級認定をめぐるトラブルへの対処法

申請がなかなか進まない場合

交通事故の後遺障害認定申請が進まない理由としては、保険会社から審査機関への書類提出の遅れや、必要書類の不備、医師による診断書や医療照会の対応が遅れていることが挙げられます。

このような場合には、まず保険会社や提出先に状況を確認することが重要です。進行状況が把握できれば、必要に応じて問い合わせや追加対応を行うことができます。

等級認定結果を不服とする場合

後遺障害等級認定の結果に納得がいかない場合には、異議申立てを行うことができます。

異議申立てを行う際には、認定結果に影響を与える新しい証拠や医師の意見書を追加で提出することが重要です。

 

不服申立てが認められるケースでは、適切な補償を得られる可能性が高まりますが、申立ての手続には専門的な知識が必要な場合が多いため、弁護士のサポートを受けることが望ましいです。

 

当事務所でも弁護士の異議申立てにより適切な後遺障害等級の認定を得た事例が数多くございます。

以下はその一例です。

 

 

保険会社との交渉が負担な場合

交通事故の被害者にとって、保険会社との交渉は大きな負担と感じられることが多いです。

保険会社は交渉を通じて支払いを最小限にとどめようとする傾向があるため、提示される内容が必ずしも適切であるとは限りません。

 

保険会社との交渉時には資料や根拠を揃え、冷静に対応することが大切です。

また、自分1人では対応が難しい場合は、弁護士の助けを借りることで、損害賠償請求を進めやすくなるケースも多くあります。

 

後遺障害認定で知っておくべきポイント

適切なタイミングで症状固定する

交通事故によって負った怪我が治療を受けても完治しない場合、重要となるのが「症状固定」です。

症状固定とは、これ以上治療により改善が見込めない状態を指します。

 

このタイミングを適切に見極めることが、後遺障害等級認定の結果に大きな影響を与えます。

症状固定を早すぎる段階で行うと、後遺症や損害の実態を正確に評価できない場合があります。

 

一方で、治療を長引かせすぎると認定までの期間が延び、特に被害者にとっての経済的な負担が増大するリスクがあります。

 

したがって、医師と相談しながら適切なタイミングで症状固定を行うことが重要です。

相手方保険会社による治療費対応が打ち切られるような場合であっても、事情によっては後遺障害等級認定を得るためには通院を継続した方が良い場合もあるため、

弁護士に相談することをお勧めします。

 

 

適切な後遺障害診断書を取り付ける

後遺障害の認定には医師の診断と協力が不可欠です。

特に診察時には、事故による症状や日常生活での支障を詳しく伝えることで、医師に正確な判断をしてもらうことが重要です。

 

その後、後遺障害診断書や意見書を作成してもらう際には、申請手続きの基準や書類の内容に沿うように依頼する必要があります。

医師が認定基準に不慣れな場合もあるため、弁護士や専門家を通じて適切なアドバイスを受け、書類に抜けや誤りがないよう準備することが、後遺障害認定成功への鍵となります。

 

交渉に役立つ基礎知識を身につける

後遺障害の等級認定やその後の損害賠償請求を有利に進めるためには、交渉力を高めるための基礎知識が欠かせません。

具体的には、後遺障害の等級基準、自賠責保険や任意保険の仕組み、また慰謝料や損害賠償の計算方法などを理解しておくことが役立ちます。

 

知識があることで、不当な条件を提示された場合にも適切に対処でき、必要に応じて弁護士基準を用いた交渉ができるようになります。

被害者として冷静に交渉を進めるためには、専門的な知識を持つことがポイントです。

 

低い等級認定を防ぐ工夫をする

低い後遺障害等級が認定されることを防ぐためには、いくつかの工夫と注意が必要です。

まず、後遺障害診断書に自覚症状を端的かつ明確に記載してもらうことが必要です。

 

この時、例えば「上を見た時に首が痛い」「座り仕事が腰が痛くて辛い」などと言ってしまうと、

「じゃあ上をみなければ痛くないのか?」「じゃあ座り仕事以外では痛くないのか?」という疑念を生じさせてしまいますから、

この場合には単に「頚部痛」「腰部痛」と書いていただいた方が効果的ということもあり得ます。

 

また、自分の症状に正当に合った等級が認定されるよう、必要に応じて被害者請求を選択することも考慮してください。

さらに、認定結果が不服な場合は異議申立てを行うことが可能です。その際には、過去の認定事例や専門家のアドバイスを参考に新たな医療証拠を用意することが効果的です。

これらの工夫を取り入れることで、認定結果の精度を高めることができます。

後遺障害等級認定に関するよくある質問

後遺障害認定されたらどこからお金が支払われますか?

後遺障害等級が認定された場合、お金の支払い元は大きく分けて2つあります。

1つは自賠責保険です。

自賠責保険に対する被害者請求は、後遺障害等級の認定を得るためのものと思われがちですが(実務上そういう側面はもちろんあります)、

実際法律上の手続としては、文字のとおり保険金の請求です。

後遺障害が残存したことに対する保険金を支払うにあたって、その人にいくらの保険金を支払うべきなのかを判断するために、

後遺障害等級の認定がされるわけです。

したがって、被害者請求で後遺障害等級の認定が得られれば、それに応じた保険金が支払われます。

ただし、これは当然自賠責基準による支払いです。

被害者側としては適切な金額の慰謝料や逸失利益が払われているわけではありませんから、

認定された後遺障害等級をもとに、適切な金額を支払ってもらえるように加害者側の任意保険会社との交渉を行う必要があります。

この加害者側の任意保険会社が2つ目の支払い元であり、

適切な金額の支払いを受けるためには、弁護士基準(裁判基準)に基づく交渉が重要になります。

後遺障害認定でもらえるお金はいくらですか?

後遺障害の認定を得ることで請求が可能になるのは、基本的には後遺症慰謝料と後遺症逸失利益です。

重度の後遺症が残ってしまったケースでは、将来治療費や将来介護費なども請求可能な場合があります。

 

後遺症慰謝料は、下の表のとおり、認定される後遺障害等級に応じて決まります。

第1級 自賠責保険基準 別表第一:1650万円 別表第二:1150万円 弁護士基準(裁判基準):2800万円(+1150万~1650万円
第2級 自賠責保険基準 別表第一:1203万円 別表第二:998万円 弁護士基準(裁判基準):2370万円(+1167万~1372万円
第3級 自賠責保険基準:861万円 弁護士基準(裁判基準):1990万円(+1129万円
第4級 自賠責保険基準:737万円 弁護士基準(裁判基準):1670万円(+933万円
第5級 自賠責保険基準:618万円 弁護士基準(裁判基準):1400万円(+782万円
第6級 自賠責保険基準:512万円 弁護士基準(裁判基準):1180万円(+668万円
第7級 自賠責保険基準:419万円 弁護士基準(裁判基準):1000万円(+581万円
第8級 自賠責保険基準:331万円 弁護士基準(裁判基準):830万円(+499万円
第9級 自賠責保険基準:249万円 弁護士基準(裁判基準):690万円(+441万円
第10級 自賠責保険基準:190万円 弁護士基準(裁判基準):550万円(+360万円
第11級 自賠責保険基準:136万円 弁護士基準(裁判基準):420万円(+284万円
第12級 自賠責保険基準:94万円 弁護士基準(裁判基準):290万円(+196万円
第13級 自賠責保険基準:57万円 弁護士基準(裁判基準):180万円(+123万円
第14級 自賠責保険基準:32万円 弁護士基準(裁判基準):110万円(+78万円

また、後遺症逸失利益は、計算式の中に、労働能力喪失率という後遺障害等級に応じて変動する割合が含まれているため、

これも認定される後遺障害等級に応じて金額が変わります。

ご自身の等級・状況に応じた具体的な金額については、弁護士による無料査定等を活用して確認することをお勧めします。

後遺障害認定の時効はありますか?

はい、後遺障害等級の認定・損害賠償請求に関わる時効には注意が必要です。

まず、交通事故による損害賠償請求の時効は、事故の翌日から5年とされています。

第七百二十四条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。
(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百二十四条の二 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

ただし、後遺障害に関する損害については症状固定後に損害が確定するため、症状固定時を起算点とする考え方もあります。

さらに、自賠責保険に対する保険金請求は、事故日から3年となっているため、

治療が長引いているケースなどは、時効延長の申請を出すなどの手当てが必要です。

国土交通省自賠責保険・共済ポータルサイト※自賠責保険・共済は3年で時効となり、自賠責保険金(共済金)の請求する権利が消滅します。何らかの理由で請求が遅れてしまう場合は、時効更新の制度があるので、各損害保険会社(共済組合)にご相談ください。

まとめ:適切に後遺障害認定を受けるための要点

早期対応の重要性

交通事故後に後遺障害が疑われる場合、まずは迅速に治療や必要な診断を受けることが重要です。

事故日と初診日との間に時間が空いてしまうと、「本当にその事故による怪我なのか?」という点を突っ込まれかねません。

 

そのため、事故後はすぐに整形外科を受診し、医師と相談しながら、後遺症が残ると判断される場合には適切な後遺障害診断書の作成をすることが必要となります。

 

 

信頼できる専門家に相談しましょう

後遺障害等級認定においては、提出書類や申請方法が重要な役割を果たしますが、被害者自身で対応するのは困難な場合もあります。

専門の弁護士を活用することで、複雑な手続きや書類の準備において適切なアドバイスを受けられ、損害賠償請求に向けた準備もスムーズに進めることができます。

また、弁護士基準での慰謝料請求をすることで、認定後の賠償金をより適正に受け取る可能性も高まります。

 

交通事故に強い弁護士法人小杉法律事務所では、交通事故被害者側の損害賠償請求を専門とする弁護士による初回無料の法律相談を実施しております。

交通事故被害に遭い、後遺障害認定に疑問をお抱えの方はぜひ一度弁護士法人小杉法律事務所にお問い合わせください。

 

交通事故被害者側損害賠償請求専門弁護士による初回無料の法律相談の詳細についてはこちらから。

この記事の監修者弁護士

小杉 晴洋 弁護士
小杉 晴洋

被害者側の損害賠償請求分野に特化。
死亡事故(刑事裁判の被害者参加含む。)や後遺障害等級の獲得を得意とする。
交通事故・学校事故・労災・介護事故などの損害賠償請求解決件数約1500件。

経歴
弁護士法人小杉法律事務所代表弁護士。
横浜市出身。明治大学法学部卒。中央大学法科大学院法務博士修了。

所属
横浜弁護士会(現「神奈川県弁護士会」)損害賠償研究会、福岡県弁護士会交通事故被害者サポート委員会に所属後、第一東京弁護士会に登録換え。日本弁護士連合会業務改革委員会監事、(公財)日弁連交通事故相談センター研究研修委員会青本編集部会。